中卒で大学に行きたいと思っても、そもそも大学受験をすることができません。大学受験するには入学資格を満たしている必要があります。
一般的に「高等学校又は中等教育学校を卒業した者」、つまり高校を卒業していればこの入学資格を満たしているので受験をすることができます。
中卒の場合、高校に入って卒業しないと大学受験ができないという訳ではなく、「高卒認定試験」に合格することでも入学資格が手に入ります。
高卒認定試験って何?難易度は?
大学の入学資格の中には以下の記載があります。
高等学校卒業程度認定試験(旧大検)に合格した者
(なお、18歳に達していないときは、18歳に達した日の翌日から認定試験合格者となる。)
この「高等学校卒業程度認定試験」の略称が「高卒認定試験」のことで、高校を卒業していない場合でも高校卒業と同程度の学力があると認定する試験です。
試験に合格すると高卒と同程度の学力があるということで、大学受験ができるようになります。
高卒認定試験の情報
高卒認定試験は、受験しようとする試験の日が属する年度の終わり(令和2年度試験については、令和3年3月31日)までに満16歳以上になる、大学入学資格を持っていない人が受験できます。
合計8科目の試験に合格すれば高卒認定となるのですが、18際未満の場合は合格してもすぐに認定されず、18歳に達した日の翌日から認定試験合格者となります。。
試験時間は各科目50分で、回答は4択のマークシート方式となっているのでわからなくても埋めるというのが合格には欠かせないでしょう。
また、高校や高専を中退していて要件を満たしていれば、受験科目のいくつかが免除されるケースがあるので、以下の文部科学省のサイトより確認しておくと良いでしょう。
高卒認定試験の科目
試験科目は全部で8つあり、そのうち国語、数学、英語は必修科目です。
残りの地理歴史、公民、理科は以下のように選択して受験科目を選べます。
- 「世界史A、世界史B」から1つ
- 「日本史A、日本史B、地理A、地理B」から1つ
- 「現代社会、倫理、政治・経済」から1つまたは2つ
- 「科学と人間生活、物理基礎、科学基礎、生物基礎、地学基礎」から2つまたは3つ
認定試験の日程や得意科目に合わせて選ぶと良いでしょう。
高卒認定試験の日程
高卒認定試験は毎年、各年度内に2回実施されます。
受験案内の配布がはじまる日、各試験の日程、願書の受付期間、試験の時間割などを確認しておきましょう。
そして試験から約1ヶ月後に結果の通知が発送されます。
2020年度は、8月12日・13日に第一回、2020年11月7日・8日に第二回が実施されました。
高卒認定試験に向けた勉強方法とは?
高校レベルの問題が出題される訳ですが、授業を受けていない状態で1人で一から勉強するとなると簡単とは言えません。ですが、高卒認定試験では複数回の受験することができます。
そのため、最終的に免除も合わせて8科目に合格すれば高卒認定となるため、8科目ではなく科目を絞って複数回受験して難易度を下げることもできます。
受験科目の出題範囲をしっかりと覚えて、過去の高卒認定試験の問題に挑戦してみて合格できると確信するまでそれぞの科目を勉強しましょう。
過去問は以下の文部科学省のホームページから見ることができるので活用してください。
高卒認定試験対策をしている塾や予備校を利用する
予備校や塾、家庭教師によっては高卒認定試験対策の授業やカリキュラムを持っているところもあるので、独学では難しいという人におすすめです。
高卒認定試験に合格して大学受験もするという人は、そのまま塾などに通い続けて大学受験の対策もできるというメリットもあるので利用を検討してみはいかがでしょうか。
まとめ
高卒認定試験に合格すると中卒でも大学を受験することができるようになります。
複数回の受験が可能なので難易度が高いという訳ではありませんが、1人で勉強をするのであれば簡単とは言えないでしょう。
まして大学受験をするのであれば、さらに難易度の高い試験を合格する必要があるので、予備校や塾を活用することお勧めします。