高校受験を意識している中学生にとって高校選びは将来に関わる大きな選択です。
基本的には偏差値やランクによって学校を選ぶと思いますが、その他にも「スーパーサイエンスハイスクール」であるかどうかということで選ぶのも一つの手です。
そこで、この記事ではスーパーサイエンスハイスクールについて解説、通うメリットを紹介し、北海道の指定校も紹介していきます。
スーパーサイエンスハイスクールとは
スーパーサイエンスハイスクールは2002年よりはじまった制度で、「SSH」とも略され、文部科学省が理科・数学教育を重点的に行う高校を指定し、各校の研究開発、実践活動を予算面で支援していく制度のことです。
具体的には5年で750~1200万円ほどの支援を受けられており、理数系教育を重点的に実施されるだけでなく、現行教育課程の基準によらないオリジナルな教育課程を編成、実施して研究開発を行うことが可能になります。
大学と連携することで理系科目に対する理解を深める「高大接続枠」や海外の研究者と共同研究ができるような人材を育成する「海外連携枠」など、理系科目のトップ人材の育成のために高い指導が行われているので、理系の道に進みたいと考える学生に人気があります。
スーパーサイエンスハイスクールに通うメリットとは?
では実際にスーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校に通うとどのようなメリットがあるのでしょうか。
学校により差がありますが、大学や研究機関と連携した授業が頻繁に実施され、大学教授の講義を受けたり、大学の研究室で実験やフィールドワーク活動を行うことができ、大学や進路の参考にすることができます。
他にも、学校に海外から研究者の方が来て同時通訳で講義を受ける、海外の大学を訪問して英語で講義を受けるといったグローバルかつ最先端の科学技術を学べるのです。
また、大学のような「研究」にも取り組み、成果を学会や研究発表会のポスターセッション、SSHの生徒研究発表会などで発表をするので、プレゼンテーション能力が培われ、成果が出れば大学の推薦入試にも有効です。
このように、公立の高校であっても私立の学校以上に大学や研究機関との連携によって高度な研究をすることができるのです。もちろん、公立高校の場合は授業料は安いので安心してください。
進学や就職に有利になる?
スーパーサイエンスハイスクールに指定されている学校はほとんどが高偏差値の高校なので、受験のサポートはしっかりしていると思いますが、直接的に進学や就職に有利になるとは言えません。
一般受験の場合は、希望する大学の受験科目をしっかりと勉強して望むので個人がどれだけ努力したかに左右されます。
ただし、スーパーサイエンスハイスクールに入学して、研究開発・実践活動で成果や実績を残すことができれば、大学のAO入試や推薦入試で有利に働きます。
北海道のスーパーサイエンスハイスクール指定校
2020年度現在、北海道では現在10校がスーパーサイエンスハイスクール指定校となっており、以下の通りです。
- 北海道旭川西高等学校
- 北海道室蘭栄高等学校
- 北海道北見北斗高等学校
- 市立札幌開成中等教育学校
- 学校法人札幌日本大学学園 札幌日本大学高等学校
- 学校法人立命館 立命館慶祥高等学校
- 北海道釧路湖陵高等学校
- 北海道滝川高等学校
- 北海道札幌啓成高等学校
- 北海道函館中部高等学校
全体的にハイレベルな高校が指定されています。これらの学校に通うためにはしっかりと受験勉強をしておく必要があります。
内申点・ランクも然り、しっかりと対策してスーパーサイエンスハイスクールで、普通の高校では体験できない授業や研究をしてみてはいかがでしょうか。
また、学校に入ってからも勉強のレベルが高いことが想定されるのでそのことも頭に入れておきましょう。
私立の高校もあるので、保護者は学費面をしっかりチェックしておいてください。
まとめ
理系の道に進みたいと考えている中学生にとってはこの上ない環境で学習をすることができるスーパーサイエンスハイスクール。
スーパーサイエンスハイスクールで学べることに興味があるという方は、実際に学校のホームページでどのような活動をしているのか調べてみましょう。
気になる活動、取り組みたい研究が見つかったら、進学先の選択肢として検討してみてください。