テストや試験で良い点数をとるために、もしくは合格するためになど、多くの人は目的をもって勉強をします。さて、勉強していても長続きしない、なかなか思うように覚えられない、と経験をしたことはありませんか?自分には集中力がないんだ・・。と嘆く前に、勉強方法を見直してみましょう!
勉強が捗らない理由は、今している勉強方法があなたにあっていないせいかもしれません。私たちには一人一人「認知特性」があります。認知特性に適した勉強方法を取り入れることで勉強の効率もグッと上がり、テストや試験の結果に反映されます。
今回は、認知特性に適したタイプ別勉強方法をご紹介します。自分の認知特性を把握し、自分にあった勉強方法を探してみましょう。
認知特性とは?自分の認知特性を知ろう
認知特性は、五感を通して得た情報を脳内で「理解」「記憶」する能力のことです。目で見る、耳で聴く、鼻で嗅ぐといった行動で得た情報を頭の中で処理する方法はみんな同じではなく、人によって異なります。
この認知特性は、大きく3つのタイプにわけられます。
- 「見た情報」を処理する能力に長けた「視覚優位者」
- 「読んだ情報」を処理する能力に長けた「言語優位者」
- 「聴いた情報」を処理する能力に長けた「聴覚優位者」
認知特性の6つのタイプ
上記でご紹介した3つのタイプはさらに細分化して、6つのタイプに分けられます。
それぞれのタイプと特徴をみていきましょう。
【視覚優位者】
・写真タイプ
文字を読んで覚えるよりは、平面画像として写真や絵で情報を処理する能力に長けています。平面画像の方が認知速度も早いため、平面で見たものをすぐに描けたり絵が上手な人が多い傾向にあります。
・三次元映像タイプ
見た情報をストーリーとして理解する能力に長けています。写真タイプと異なり、立体的に記憶するのが得意なため、輪郭や顔のパーツなどを記憶し人の顔を正確に覚えている人が多い傾向にあります。
【言語優位者】
・言語映像タイプ
言語や文章をベースにしてイメージする能力に長けています。想像力が豊かな特徴があるため、読んだ文章を映像として理解します。
・言語抽象タイプ
言語や文章で得た情報を図式化する能力に長けています。情報を家系図や相関図、またはグラフにイメージして記憶しています。
【聴覚優位者】
・聴覚言語タイプ
文章を読んで理解するよりも音として聴いた情報を処理する能力に長けています。耳から得た情報を記憶・理解できるため、ドラマやアニメなどで一度聞いたセリフをそのまま覚えていることが得意な人が多い傾向にあります。
・聴覚&音タイプ
文章を音色やリズムなど音楽的な要素に置き換えて理解する能力に長けています。聞いた情報を音楽的イメージで記憶できるため、聞いたことない外国語でも理解できます。このタイプは絶対音感の人が多い傾向にあります。
タイプ別の認知特性に適した勉強方法
・写真タイプなら
目で得た情報を写真や絵など平面画像で理解するのが得意なこのタイプの人は、「覚えたい情報を図や表にして表す」ようにしましょう。例えば、英単語ならその意味を絵にしたり、文章なら連想できる絵を描くことでより鮮明に記憶できます。
・三次元映像タイプなら
目で得た情報を三次元的に理解するのが得意なこのタイプの人は、「覚えたい情報に加えて周辺の環境も覚える」ようにしましょう。例えば歴史は年号だけでなくその時代に起こった出来事や人物を一緒に記憶しておくと、歴史のつながりをイメージしながら思い出すことができます。ほかにも、覚える際に動画を使ったり、行動にうつしたりして記憶するのも良いです。
・言語映像タイプなら
言語や文章をイメージして理解するのが得意なこのタイプの人は、「覚えたい情報をイラストと一緒に覚える」ようにしましょう。英単語の場合は、実際に単語を使うシーンを想像してみたり、歴史の年号なら年号のゴロ合わせをイメージして覚えるとより記憶に残ります。
・言語抽象タイプなら
言語や文章を図式化して理解するのが得意なこのタイプの人は、「ノートの作り方を変える」と効果的です。特におすすめは「コーネル式ノート術」です。このノート術は1ページのノートを「箇条書きで記すメモ領域」「思い出しのカギになるキーワード領域」「全体の要約領域」の3つに分けることができます。
情報を整理しながら授業を受けれるため、とても効率的です。そのうえ記憶にも定着しやすいためぴったりです。
・聴覚言語タイプなら
書くより耳で聴いた情報を理解するのが得意なこのタイプの人は、「覚えたい情報を読んで録音」しましょう。覚えたい箇所を自分で読み、録音します。そして繰り返し何度も聞くことで頭に定着させます。通学時間などちょっとしたスキマ時間を活用してできるため、とても便利です。
・聴覚&音タイプなら
情報をリズムや音色をつけて理解するのが得意なこのタイプの人は、「覚えたい情報を替え歌にしたり、リズムや抑揚をつける」と効果的です。覚えにくい単語や年号はリズムにのせて替え歌を作ります。口ずさんだりして、繰り返し歌うと深く記憶に残ります。
まとめ
認知特性は人によって異なります。自分の勉強方法があっているか不安、という人は自分の認知特性を知り、今までの勉強方法を見直しましょう。認知特性にあった勉強方法をすると、覚えづらかった単語もきっと不思議なくらいスッと記憶に定着します。
勉強方法を見直すだけで、効率の良いやり方と出会うことができます。勉強は、テストや試験で良い点数や良い成績を収めるなど目標を達成するための手段です。まずは、自分に適した認知特性を知ることから始めてみませんか?