文系に進むか理系に進むか。文理選択は、高校生活の中での重大な決断の1つです。
でも、だからこそ悩ましい問題ですよね。まだ大学受験も就職も経験していない高校生が、どっちに進むのが自分にとって有利か考えるのってかなりの難題。
そこで今回は、文理選択の後悔しない決め方をご紹介します。文理選択に迷える人はもちろん、心では決めた人も再考のチャンスとして必見です!
文理選択って何のためにするの?それって大事?
文理選択は、大体の高校生が1年生のときに経験する大きな決断ですよね。でも、高1の時点で決めたことなんて何に響くのでしょうか?
実は、ここでの決断は高校3年間の学習内容だけでなく大学で学ぶこと、それからその後の就職にも直結しているんです。こう言われると文理選択、失敗できないでしょう?
では、どのようにして就職に至るまで繋がっているのか見てみましょう。
多くの高校では、1年生の終わりに文理選択をして2年生からは文系コース・理系コースにクラス分けされて、違う科目・教科を学びます。そのため、どちらのコースを選ぶかによって受験できる学部が絞られます。
例えば、数IIBまでしか習わない文系コースの人が、習ってない数Ⅲが受験に課される学部を受けるのは厳しいですよね?
こうして、大学で文系分野を学ぶのか理系分野を学ぶのかが決まります。そうすると今度は自ずと就職先が絞られます。理系分野の専門知識や技術が必要な職業に、そういったスキルを大学で修得していない文系学生が就くのは無理難題。そして逆も然りです。
決め手は向き不向き?それとも学びたいこと?
「数学の点数がよく取れるから理系に行こう。」「国語ができないから文系に行こう。」などと得意不得意で選択する人、多いですよね?それも1つの良い決め方かもしれません。でも、好きなことや将来やりたいことから決めることをおすすめします。
というのも、理系=数学・理科や文系=国語・社会というわけではないからです。数学や国語などは単なる高校までの科目の1つでしかありません。理系には建築や宇宙物理学もありますし、文系には心理学や哲学もあります。こうなると実質高校の科目はもう関係ないですよね。
だから、文理を決めるときにはまず学びたいことや就きたい職業を明確にしましょう。今知っている学部や職業は、ほんの一部でしょうから大学パンフレットや職業適性診断を受けてみると良いです。
やりたいことが明確になったら、それが学べる大学・学部の受験科目が何なのかを調べましょう。その科目が習えるのは文系なのか理系なのか、それによって選択します。
また文系・理系のイメージからは連想され難いかもしれませんが、美術や音楽も選択肢にあって良いわけです。理系科目あるいは文系科目が不得意だという理由で将来の選択肢を限定してしまうのは勿体無いです。
「理系から文系に変えるのは楽」はウソだった!?
理系を選択したものの、後悔して文系に途中から変えるというパターン。文系から理系に変えるより簡単とされています。しかしながら、甘く見るのは間違いです。文系に転向して苦しんだ人を何人も見てきました。
なぜ、文系に転向して苦しむのか。その理由の1つが、国語にあります。そもそも巷で文系への転向が楽だと言われているのは、文系の社会科目が暗記だから誰でも出来るという理由からです。しかし、国語という科目こそ、短期で伸ばすのが最も難しい科目。国語が出来るわけではないのに文系に転向というのは危険です。
また、楽だと言われる暗記科目、社会で苦しむケースも多くあります。このケースは、文系への転向時期が遅かった人に見られがちです。
暗記科目は確かに覚えるだけですが、覚えるという行為には単純に時間が取られます。学校で一旦習ったものを覚えるのに文系の生徒が必死に長期間かけて覚えているんです。なんの予備知識もない理系の生徒がそれに勝負を挑むのは厳しいですよ。
つまり、文系に転向するなら
- 国語が苦手でないこと
- 3年の春までには転向を決めること
が条件となってくるということです。
ただし、能力によっては大丈夫だという可能性もあるので、学校の先生や塾・予備校の先生に相談してみてくださいね。
まとめ
- 高校生の時の文理選択は、就職まで直に響く重要な決断。
- 大学で学べることは高校で習う科目とは違うため、将来学びたいことから逆算して選択しよう!
- 国語が苦手だと文系に転向は危険。転向するならとにかく早めに。
文理選択は、今後の人生に強く影響する重要な決断です。変なプライドや根拠のないウワサなどに流されて後悔することのないよう気を付けてくださいね。
実質問題、高校の勉強で得意不得意が関係してきてしまうとは思います。でも、それ以上に価値あるのが今後の人生。
自分を見つめ直して、素直にやりたいことに突っ走ってみてくださいね!