大学受験対策を考えた時、最初に思いつくのは塾や予備校へ通うという選択肢でしょう。
しかし、実際には塾や予備校がどんな種類があってどんな違いがあるのかをわかっている人は少ないと思います。塾選びが受験の成功・失敗に大きく影響するので慎重に塾を選ばないといけません。
塾の中でも、個別指導塾という形式の塾は大学受験に有利だと言われており、この記事ではその理由や、個別指導塾と予備校の違いなどを紹介していきます。
個別指導塾が大学受験対策向きな理由とは?
個別指導塾の授業は、生徒1人ひとりの学習状況に合わせカリキュラムを組んで授業を行います。
生徒が苦手とするところ、理解が浅いところは丁寧に学習でき、すでに理解でき、問題のないところは時間をかけずに進めてくれるというように授業を進めてくれます。
そのため、授業に置いていかれたり、無駄な時間を過ごす、と言ったことがなく効率よく学習することができます。
他にも志望大学の入試に特化した対策も可能で、過去の傾向などを踏まえた実践的な大学受験対策を行うことが可能です。
集団塾のように授業の時間が決まっているということでもなく、時間割もある程度自由に決めることができるので、部活動が忙しい人でも受講できるという点も大きなメリットです。
そもそも塾と予備校の違いってなに?
塾と予備校を同一と思っている人も多いかもしれませんが、実際には指導の方針や授業形式などさまざまな違いがあり、別のものとして見た方が良いでしょう。
それでは。塾と予備校での違いを詳しく見ていきましょう。
指導形式の違い
・塾の場合
授業形式の塾では、先生が生徒を指名して質問し、回答を求めたり、問題を解かせたりする場面が多く、先生と生徒の間で会話のやり取りも交えながら授業が進められるのが大半です。
塾では基礎学力の習得から行うことができます。予備校では、すでに相応の基礎学力があることを前提に、より専門的な入試対策指導が行われるケースが一般的ですが、塾では、苦手科目の補習、定期テスト対策など、個々の課題に応じてレベルアップを目指す、きめ細やかな指導が行われています。
・予備校の場合
予備校では通常、講師が生徒に向けて、一方的に説明を行う「講義」形式がとられています。生徒側はほぼ「受け身」の状態となり、もし聞きたい点があっても気軽に質問はしにくいでしょう。
また、予備校には大学別の入試情報が豊富に揃っているので、教科別の講師が各大学の出題傾向や入試対策を研究し、専任で指導を行ってくれます。そのため、予備校に通う生徒は、受験したい大学の出題傾向に合わせた講義を受けることができ、より合格に向けた実践的な対策が取れます。
先生との距離感
・塾の場合
塾では、予備校と比べ生徒の人数が少なく、先生と生徒の距離が近いです。そのため先生に気軽に質問できる環境があり、毎日の勉強の中で生まれる疑問点をすぐに解決することができるでしょう。
その結果、苦手科目をなくし、学校での成績アップや大学入試に向けた実力をつけていくことができます。
特に「個別指導塾」では、授業中に全て解決できるように先生が対応してくれるので大幅な学力向上を望めます。
・予備校の場合
大手予備校の場合は教室規模も大きく、講師と生徒の距離がどうしても離れるため、気軽にする質問すること自体が難しく、距離が遠いです。
そのため、先生に質問をすることができたとしても授業終わりなどで、忙しい先生の場合はすぐに別の授業に行ってしまうので本当に少しの時間しか取れません。
それぞれどっちが向いている?
大学受験に向けてのサポートをして欲しい人は塾が向いている
苦手科目の克服法やさらに強化すべき点など、自分にするべきことは何かをあ明確にしてもらい、勉強の方針などを塾は提示してくれます。
そのため、自分ではどういった勉強を進めていいかわからない、今の自分に足りないものはなにかなどをサポートしてもらいたいという人は塾がおすすめです。
受験対策を自分で計画・実行できる人は予備校が向いている
予備校では、自分で学習計画をたて、自分が今何を勉強するべきかを模試など結果からしっかり把握・理解することができないと上手くいかない可能性が高いです。
そのため、自主性を持って学習でき、その学習を自己管理できる、という人は予備校の専門性のある受験対策を受けるというのが向いているでしょう。
個別指導塾のメリット・デメリットを紹介
次は、塾の中でも増えているのが「個別指導塾」です。個別指導塾は大学受験に向いているという声も多く上がっているため、注目されてます。
そんな個別指導塾のメリット・デメリットを見ていきましょう。
メリット
個別指導塾では、普通の塾よりもさらに少人数制で、1人の講師が1~3人程度の生徒を担当するので、生徒の状況や学力をしっかり把握し、適切な指導を行ってくれます。
また、個別指導塾では生徒数に応じて講師も多数必要なことから、大学生講師も在籍しており、生徒は現役の大学生からつい最近の受験情報や大学での生活についてを聞くことができ、受験勉強のモチベーションを上げることができます。
学費面でも、予備校に比べて費用が安いところが多いという保護者目線でのメリットもあります。
デメリット
個別指導塾にはメリットだけでなく、デメリットも存在しているのも理解しておきましょう。
予備校のように大人数で授業を行わないため、ライバルや仲間と受験勉強を競い合うことができない環境になってしまいます。誰かと競った方が捗るという人には向いていないかもしれません。
個別指導塾では、講師によっては授業が進まずに、雑談の時間が増え、無駄な時間を過ごしてしまうというケースもあります。
しっかりした運営であれば、講師を評価する体制でそのようなことが起きないようにしているので、個別指導塾を選ぶ際は、しっかりとした運営がされているかを見ると良いでしょう。
また、これはメリットでもあるのですが、生徒の学力に合わせて学習計画を立ててくれるということで、生徒によってはペースが遅すぎて受験に間に合わない授業が行われてしまうということがあります。しっかりと合格実績を持っている塾を選べば回避できるのでチェックしましょう。
最後に
大学受験では、塾や予備校に通って対策をするという人が増えてきています。そこで、一つの選択肢として今注目の個別指導塾を検討してみてはいかがでしょうか。
もちろん人によって向き不向きがあるので、まずは体験授業などで肌に合うかどうかを体感してみることが重要です。