「子供がすぐ怒る」「家族にだけキレる」というように、感情コンロールがうまくできていないお子様に悩まされている家庭が増えているようです。
キレる原因とキレやすい子にならないように、感情コントロールを身につけるための対応方について解説していきます。
キレることはストレスや生活習慣が原因
気に入らにことがあると直ぐにキレたり、自分の思い通りにならないと些細なことでも激しく怒る子供に対し「反抗期」と思われることもありますが、第1次反抗期、いわゆるイヤイヤ期や、思春期の第2次反抗期と「キレる」ことは、違うものです。
「反抗期」は子どもの自我の芽生えであったり、アイデンティティの確立であったり、精神発達の一過程で、時期が過ぎれば治まってきます。ですが、「キレる」ことは、ストレスや生活習慣などから生じ、感情のコントロールが上手く出来ない状態です。
キレやすい子供に感情をコントロールできるようにする方法
キレやすい子供はそのままキレやすい性格で成長するというわけではありません。
親が適切な対応をしてあげることで、子供に感情をコントロールできるよになります。
その方法を紹介していきます。
子どもがキレる背景を読み取ってあげる
まず、子どもの怒りを否定しないでください。怒りや不満に思う気持ちは悪いものでも恥ずかしいものでもなく、どれも自然で大切な感情です。
逆に否定すると、子どもは感情を表現しなくなったり、我慢したりしてしまいます。次第に自分が何を感じているのか自分の気持ちがわからなくなったり、抑圧された怒りを不適切な行動で表現してしまったりすることもあります。親は適切に感情を表現できるようにサポートすることが大事です。
子どもが自分の気持ちに気づけるようにサポートすることです。
例えば、子どもが「友達とサッカーしたかったのに、『お前、下手だから入れない!』と言われて、僕はすごく怒った!だから蹴飛ばした!」と言ったとします。
それに対して、親は「なぜ、蹴飛ばしたの?ダメじゃない」と感情的に言いがちです。もちろん、「蹴飛ばす」という行為については叱ることが必要ですが、まずは、子どもの怒りにつながった感情を汲み取ってください。
この子は、仲間に入れてもらえず寂しかったり、下手くそと言われて悔しい思いをしていたんです。
だからこそ、掛ける言葉は「仲間に入れてもらえずに悔しかったんだね。寂しかったんだね」と子どもに寄り添う言葉です。そうすると、子どもは怒り以外の感情があることに気づきます。
子供に怒りでの感情表現をしない
日頃から親が「不満」「残念」「困った」などのマイナス感情をいつも怒りだけで表現していると、子どもも同じようにマイナス感情を全て怒りだけで表現しようとします。感情表現は、身近な人から模倣して身につけていくのです。
親ができることとしては、「お母さんはこうされると嫌なの」や「こうなると不安なの」といった気持ちを伝えると、子どもは親の気持ちを理解したり、「こうされたら友達も嫌かな」と、相手の気持ちを想像できるようになります。
ぜひ、親子で気持ちを伝え合う習慣を作ってみてください。同じ状況でも親子で気持ちが違ったりするので、気づくことは多いと思います。
子供の行動を理解、代弁してあげる
怒りの表現方法や怒ったときの態度や行動は人それぞれ違います。泣く子もいますが、モノにあたることもあるでしょう。怒るときは、人・自分・物を傷つけずに上手に表現できるようにサポートします。時に親は、怒りの裏にある子どもの気持ちを代弁することが大事です。
先ほどの「サッカーに入れてもらえずに、友達を蹴飛ばした」という例で言うと、まず親は「仲間に入れてもらえなくて悲しかったね」と言葉を掛け、“あなたの気持ちを分かっています”と伝えてあげることが、子どもにとって安心へとつながります。
感情は認めつつ、蹴飛ばしたり、モノにあたるような行動や態度については叱ってください。そして、子どもの怒りを認めながら、蹴飛ばさずに、モノにあたらずに気持ちが落ち着く方法(深呼吸やお絵かきなど)を一緒に探してあげましょう。
叱り方にも工夫する
自分のリクエストを伝えること。子どもにリクエストを理解してもらうためには、言葉のセンテンスを短く。親が怒ると5~10分も同じことを繰り返し言ってしまいがちですが、これは逆効果です。
「帰宅したら手を洗ってね」などと発する言葉を短くしましょう。その方が子どもには伝わりやすいです。
また、「先生に叱られるよ!」や「お父さんが怒るよ!」と言ってしまうことも多いと思いますが、「怒られなければやってもいい」と解釈してしまう場合もあるので、第三者のせいにするのはやめましょう。
また、「お兄ちゃんはできているのに、あなたは…」といった兄弟や友達間で比べないことも大切です。