物が「どんなふうに」あるのか、その状態を即座に正しくとらえる能力のことを「空間認識力」といいます。
空間認識力は、立方体の積み木で作られた形を見て積み木の数を答えたり、地図を見ながら目的地を目指したりするときなどにも必要とされます。
実は、この空間認識力が発達している子は、理数系の科目を苦手と思わないことが多いのだそう。
空間認識力とは?
空間認識能力(空間認知能力)とは、空間を正しく認識できる能力のことです。
空間認識力が高い人は、空間にあるそれぞれの物体がある場所・向き・大きさ・姿勢・形・速さ・物体どうしの位置関係などをすばやく正確に認知することができるため、積まれたブロックの数などをすぐに数えることができます。
この空間認識力は勉強にも使われており、たとえば、数学では立体の展開など立体図系のの問題を解いたり、理科の天体の動きをイメージして理解するのに役立てたりとすることができます。
つまり、空間認識力は理数系科目を有利にしてくれるものです。
空間認識力のトレーニング方法7選
空間認識能力は後発的に鍛えることができるので、是非トライしてみてましょう。
ここでは家庭できる、空間認識能力を鍛える手軽なトレーニング方法を紹介します。親子で一緒に実践できるものはぜひ親子揃って取り組んでみてください。
日常会話で鍛える
親子の日常会話でも空間認識力は鍛えることができます。
会話で大きさ、高さ、形状、位置関係を具体的に伝える言葉を使うようにすると空間認識力がアップします。
使い方は以下のような例を参考にしてください。
「食器棚にある、一番大きいお皿の上にある四角いお皿をとってくれる?」
形や空間に関連の体験で鍛える
私たちの日常生活では、常日頃から空間認識力を使っている行動がたくさんあります。
例えば、スーパーで買い物をして自分で袋詰めをする時。私たちはレジ袋という空間の中に、どのアイテムを入れると綺麗に入るか、袋を2枚使う場合はどのように入れると良いかを考えるため、空間認識力を鍛えることができます。
この際、余計な口出しはせずに、子供の袋詰めを見守りトライアンドエラーで学ばせることが重要です。
球技や鬼ごっこで鍛える
外で遊ぶという行為は、空間を認識しながら動き回ることになるので、空間認識能力を鍛えることができます。
特に、球技がおすすめです。例えば、サッカーでは、ボールはもちろん、相手のフェイントの動きや相手の位置、パスを出したり、もらうために味方の位置を把握するといったように空間認識する必要があり、感性を鍛えられます。
このように外で遊ぶことは空間認識につながる要素がたっぷりなので、外遊びをさせるようにすると良いでしょう。
組み立て式のおもちゃや工作で鍛える
空間認識力を高めるオーソドックスな手法として、積み木やブロックで遊ぶ方法があります。
どの位置に積むとどんなものができるのか、立体を組み合わせる、頭の中で展開するということを無意識に行うので、楽しく空間認識力を鍛えることができます。
積み木で遊ぶ年でもないという子供には、ペーパークラフトを作ってみたり、工作をするというのもおすすめの方法です。
パズルで鍛える
空間認識力を鍛えるのには、立体だけでなく、平面のジグソーパズルも効果てなトレーニング方法の1つです。
パズルを完成させるために、全体像からピースのいちを予想したり、回転をさせる行為で空間認識力が向上します。
折り紙で鍛える
折り紙という平面の正方形を折って立体的なもの作り上げることができるので、を作り出せるため、折り紙遊びには空間認識能力の向上が期待されています。
身近な道具で折り紙が好きなお子さんはもちろん、まだ折ることができない子供でもパズルのように遊ぶことができるので幼児から低学年のお子さんにおすすめの方法になります。
地図を書いて鍛える
小学校のフィールドワークでも経験することですが、自分で歩いたところを地図に書き起こしてみましょう。
どんな道があって、どれくらいの位置にどんな形・大きさの建物があったかということを詳しく認識する必要があるので、空間認識力がアップします。
動物園や水族館、大型ショッピングモールなどの館内図をみせて、現在地からどのようなルートで行くかを周りを見て判断するという行為も効果的です。