2022年度から高校で実施される新しい高等学校学習指導要領では、今までの教育から大きく変化をしていることをご存知でしょうか?
文部科学省が「主体的・対話的で深い学び」の実現、そのための授業改善、さらにカリキュラム・マネジメントの確立等々、様々な改革が高大接続改革の流れの中で実施されるのですが、具体的にどんな変化がるのか紹介していきます。
新科目が登場!どんな変化が生まれる?
文部科学省より公開されている「高等学校 新教育課程 カリキュラム案」によると、新科目の登場していることがわかります。
実際に、この新指導学習要項が実施されることによって具体的にどんな変化が訪れるのかみていきましょう。
国語
国語は「国語総合」を共通必履修科目とすることは現行と同じです。
しかし、「主体的・対話的で深い学び」を目指していることから「話すこと・聞くこと」「書くこと」といった表現に関わる能力の育成、話し合い・論述などの活動が重視されています。
他にも古典を含む日本の言語文化を、社会や自分との関わりの中で生かす活動を重視します。
地理歴史・公民(社会)
地理歴史・公民では大きな変化があります。それは新科目「公共」と「歴史総合」、「地理総合」の登場です。
「公共」とは、討論やディベート、模擬選挙・模擬裁判、インターンシップなども採り入れながら、家庭科・情報科とも連携して、主体的な社会参画に必要な力を育むこととし、キャリア教育の中核となる時間としても位置付けるとのことです。
「歴史総合」とは世界史と日本史を合わせて近現代史を中心ととし、「地理総合」は持続可能な社会づくりを目指し、地理的環境と人間の営みとの関わりに着目して現代の地理的な諸課題を考察する科目となっています。
地理歴史・公民(社会)課題の考察を通して学び方、考える力の育成を、より重視していることがわかります。
英語
実際のコミュニケーションで活用できる技能を身に付け、目的や場面,状況などに応じて的確に理解したり,適切に表現したり伝え合ったりする力を養うなどこちらも、「主体的・対話的で深い学び」を実現する形が見えます。
グローバル化の傾向にある現代ではマッチしているので、非常に良い取り組みに感じられます。
情報科
IT化が進んでいる現代で、情報科の授業の必要性があるため、新たに「情報Ⅰ」という新科目が登場しています。
全ての生徒が、プログラミング、ネットワーク(情報セキュリティを含む)やデータベース(データの活用)の基礎等について学ぶものとなっています。
また、技術的な側面だけでなく、スマホの普及、SNSの利用者が増えているという点から、情報の信頼性や信憑性を見極めたり確保したりする能力の育成を図るとともに、知的財産や個人情報の保護などを目的としています。
まとめ
高校新科目をまとめると、「公共」「歴史総合」「地理総合」「情報ⅰ」になります。「主体的・対話的で深い学び」のために大きな変革があることが伺えます。
教科書の検定が終わっているようで、コロナや東京五輪にまつわる情報も教科書に始めて記載されます。
実際に2022年度から高校で実施されてどのような変化があり、今後輩出される人材が今の時代に沿った人物になることを願います。