つい始まったばかりの大学入学共通テストですが、2025(令和7)年度から出題教科・科目について、 国語、地理歴史、公民、数学、理科、外国語の6教科に、新たに教科「情報」を追加されます。
ここ数年で大きく教育内容が変化していることによって、高校生、受験生は混乱してしまうかもしれません。
そこで、2025(令和7)年度から7教科21科目に再編されるものの内容について詳しく紹介していきたいと思います。
2022年の高校入学者が受ける共通テストから新課程対応に
新しく発表された共通テスト出題教科・科目(案)は、2022 年度から高校で始まる新習指導要領に対応する形になりました。
大きな変化として、教科として「情報」を新設されました。必修科目となった「情報1」に合わせての追加です。
また、地理歴史・公民で、大学による入試科目の指定次第で「地理、歴史、公民」の3つを課すことが可能になり、大学受験の難易度が変化する可能性があります。
それでは、2025年度の共通テストの各科目の概要をみていきましょう。
国語
出題範囲は「現代の国語」「言語文化」。近代以降の文章(論理的な文章、実用的な文章、文学的な文章)と古典(古文、漢文)。
地理歴史・公民
科目は、「地理総合、地理探究」「歴史総合、日本史探究」「歴史総合、世界史探究」「公共、倫理」「公共、政治・経済」「地理総合、歴史総合、公共」の6つ。
時間割は、地理歴史・公民で 1 つで、上記 6 科目から最大 2 科目選択が可能です、先述したように「地理総合、歴史総合、公共」という3つに対応する科目が登場しています。
また、「公共、倫理」と「公共、政治・経済」を組み合わせての選択はできません。
数学
科目は、グループ①「数学Ⅰ」「数学Ⅰ、数学A」、グループ②「数学Ⅱ、数学B、数学C」となっています。
グループ①からは 1 科目選択、グループ①と②の時間割は別々になります。
理科
科目は「物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎」「物理」「化学」「生物」「地学」の4つ。
時間割は、理科で 1 つとなっていて、「物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎」は、いずれか 2 科目の内容の問題を選択解答する形になります。
外国語
科目は「英語」「ドイツ語」「フランス語」「中国語」「韓国語」の4つ。
「英語」のみリスニングが実施されます。
情報
出題範囲は「情報Ⅰ」のみです。
2022年度から高校で実施される新しい高等学校学習指導要領によって追加された必修科目によって共通テストにも組み込まれます。
今後の流れ(予定・見通し)
2021年4月現在、今後共通テストがどのような流れを汲むのか紹介します。
現在、共通テストの出題教科・科目(案)について、文部科学省で高校や大学などが協議されており、2021年夏ごろから2025年大学入試の実施方針や共通テスト出題教科・科目などを決定します。
2022年夏ごろに各大学が、2025年大学入試の入試科目などの予告をはじめ、2024年9月から2025年大学入試が始まるということになっています。
現在高校生の方は関係ない可能性が高いですが、中学の方は関係するので事前に知っておくと良いでしょう。
最後に現行の試験と2025年度の試験の情報をまとめたので比較してみてはいかがでしょうか。
現行の試験
6教科30科
国語(1):国語
地理歴史(6):世界史A/世界史B/日本史A/日本史B/地理A/地理B
公民(4):現代社会/倫理/政治・経済/倫理、政治・経済
数学(6):数学I/数学I・数学A/数学II/数学II・数学B/簿記・会計/情報関係基礎
理科(8):物理基礎/化学基礎/生物基礎/地学基礎/物理/化学/生物/地学
外国語(5):英語/ドイツ語/フランス語/中国語/韓国語
2025年度からの試験
7教科21科目
国語(1):国語
地理歴史(3):地理総合、地理探究/歴史総合、日本史探究/歴史総合、世界史探究
地理歴史と公民(1):地理総合、歴史総合、公共
公民(2):公共、倫理/公共、政治・経済
数学(3):数学I、数学A/数学I/数学II、数学B、数学C
理科(5):物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎/物理/化学/生物/地学
外国語(5):英語/ドイツ語/フランス語/中国語/韓国語