学期も終わりが近づくと、子どもたちが自宅へ持ち帰るもの。それは通知表です。
通知表を見て、親御さんも、子どもたちも一喜一憂することでしょう。
では、通知表を受け取った時、どんな行動をすれば良いのでしょうか?見方は?
通知表を受け取った時に親が取るべき行動について紹介します!
通知表はこうできている!
文部科学省による学習評価(通知表)の基本的な考え方は次の通りです。
・学習評価は、学校における教育活動に関し、子供たちの学習状況を評価するものである。
・各教科については、学習状況を分析的に捉える観点別学習状況の評価と総括的にとらえる評定とを学習指導要領に定める目標に準拠した評価として実施することが明確にされている。
・学習評価を行うにあたっては、子どもたち一人一人に学習指導要領の内容が確実に定着するよう、学習指導の改善につなげていくことが重要である。
少し難しく書かれていますね。要するに、
日頃の学校生活において、子供たちの学習状況について、定期テストのみならず、授業態度や小テスト、提出物などを総合的に判断して評価をするということです。
ちなみに、観点別学習状況の評価とは、4つの観点、【感心・意欲・態度】【思考・判断・表現】【技能】【知識・理解】をもとに評価します。通知表を見ると、各科目ごとにおおよそ4つに分かれていますが、この4つの観点をそれぞれ評価するためです。
通知表を受け取ったら見て欲しいのは評定だけじゃない
通知表を受け取った時に気になるのは、やはり評定ですよね。評定は内申ランクに直結するので最重要です。みなさんも、評定を見て一喜一憂することと思います。
しかし、評定を見てすぐに通知表を閉じてしまうのはもったいないです。
通知表には他にも、評価(A〜C)、特別の教科(道徳)について、総合的な学習時間の記録、総合所見(学校の先生からのコメント)なども記載されています。
これらに書かれているコメントには、次学期の成績を上げるためのポイントがたくさん隠されています。
通知表を受け取ったら評定だけではなく、隅から隅まで熟読しましょう。また、記載されている内容に不明点や、成績を上げるためにはどうすれば良いのか知りたい場合は、担任の先生に相談してください。
学校の先生は通知表を作るために「指導に関する記録」をつけている
学校の先生が評定をつけるために日々記録しているのが、「指導に関する記録」と呼ばれるものです。
ちなみに、指導に関する記録とは、
・教科・科目の学習の記録(観点別評価、評定)
・総合的な学習の時間、特別活動の記録
・総合初見及び指導上参考となる諸事項
などを記載します。この記録は進学先にも写しを提出することになっています。
この記録では、日々の授業への取り組みの様子が記載されているため、成績を上げるために必要な情報が盛り込まれています。
この記録内容が評定へ直結しますので、やはり日々の積み重ねは重要だということがわかります。
具体的には、提出物は期限内に丁寧に取り組む、授業へ積極的に参加する、小テストで点数をとる、わからないところは先生に質問するなどを行うと良いでしょう。
この指導に関する記録は実際に見せてもらうことは難しいので、もし、想像よりも評定が低かった、何をすれば評定が上がるのかわからない場合は、担任の先生に直接尋ねると良いでしょう。成績を上げるためのヒントがもらえるはずです。
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通知表を受け取った後、親はどうすれば良いの?
それでは、通知表を受け取った親は子どもに対してどのような声かけをするべきでしょうか。
まずは「お疲れ様」と労いのことばをかけましょう。成績が良くても、悪くても、1学期の間、頑張ったことには変わりません。子どもの頑張りを受け止め、その後通知表を見ながら次学期に向けてできることを話し合ってください。
もし、想定よりも結果が良かった場合は、思いっきり褒めてあげてください。子どもにとって、頑張ったことが認めらることで「もっと頑張ろう」とより一層意欲的に勉強へ取り組むことができます。特に成績が上がった場合は、具体的に「数学が4から5に上がったね!重点的に勉強していたからだね」等コメントしてあげてください。
一方、結果が良くなかった場合はどうでしょうか。
成績が悪い・下がった場合、思わず叱りたくなるかと思いますが、ここはグッと堪えてください。
今回の成績を見て、子ども自身どう感じたのか、どうすれば成績が上がるのかを話し合いましょう。成績が良くない・下がったことは子ども自身もよく理解しています。ここで叱ってしまうと、成績が下がって落ち込んでいる上に、努力しても認めれもらえない、頑張りを評価されない、もう勉強なんて嫌だ・・・とやる気を失ってしまいかねません。
子どもと一緒に反省点を探り、次回に向けての目標を立てましょう。
ポイントは、”成績が悪かった”、”成績が下がった”というマイナスの話で終わるのではなく、”成績が悪かったけれども、こうすれば改善できる”と前向きな話にすることが重要です。
学校の先生は総合的に判断して成績をつけている!
何度もお話ししていますが、通知表は定期テストの結果だけでは決まりません。
定期テストの結果に加えて、
・授業態度
・提出物(期限を守っているか、きちんと解いているか、ワークの丸付けは丁寧にしているか等)
・小テストの結果
を踏まえて評価します。
いくら、定期テストで高得点をとっても、普段の授業では寝てばかり、提出物は出していない・・・では、高評価は得られません。
成績を上げたい、高い評定を狙いたい場合は、積極的に授業に参加したり、提出物を人一倍丁寧に取り組むなど工夫すると良いでしょう。
まとめ
通知表を見て、”良かった”、”悪かった”のみでは正直なところ、非常にもったいないです!
通知表の結果を受けて、次学期に向けて親子で作戦を練ること、そして、目標に向かって努力することが大変重要と言えます。
通知表を渡されたタイミングは、親子でじっくりと進路について話し合う絶好のチャンス。次学期に向けて具体的に何に取り組むのか、高校や大学の志望校はどうするのか、将来何になりたいのか、親子でよく話し合って、将来に向けて一歩ずつ進んでいきましょう。