センター試験は、大学入学共通テストと2021年度より名称が変わっています。
国立大学に関しては、センター試験が一次の足切りとして受験する方が多いと思いますが、私立大学志望の受験生にも受けるメリットがあります。
私立大学に関しては、センター利用方式で受験することができ、併願校や滑り止め合格に利用することが可能です。
大学入学共通テスト利用入試について
共通テストの点数だけで決まるため、共通テスト対策をしっかり行えば合格率が高くなります。
また、国公立大学志願者は自然と共通テスト対策を行うため、一般入試のような特別な対策が必要ないですし、一般入試と比べ受験料が安く(平均15000円)、遠征費等も節約できるというメリットがあります。
しかし、募集人員が少なく国公立志願者が多いため、一般入試よりもレベルは高く、共通テスト前出願の大学もあるため、早めに受験校を決める必要があります。
この方式は、大学によって必要な科目が異なり、大学によっては5~6科目必要な場合があるので早めに準備をしておく必要があります。
大学入学共通テストで狙い目の大学
それでは、狙い目の大学共通テスト利用入試で狙い目の大学・学部を見ていきましょう。
MARCHの穴場学部
今では、MARCHという大学群が広く知れ渡るようになっています。MARCHは明治や立教、青学など全国的に名の知れた優秀な大学で構成されています。
MARCHにセンター利用で受かるには、基本的にセンターで8割以上取得する必要があります。ただ、なかにはセンター7割台でも受かる大学・学部があります。
そんな MARCHで狙い目の大学・学部は法政大学のキャリアデザイン学部キャリアデザイン学科です。
法政大学のキャリアデザイン学部キャリアデザイン学科
です。こちらは、センターの得点率78%で合格できます。
MARCHのなかでセンター得点率7割台というのは、前述の通りかなり優しいです。
キャリアデザイン学部は、市ヶ谷キャンパスにあります。近くに防衛省や靖国神社があるような、都心にあるキャンパスでのため、市ヶ谷キャンパスに通えてさらにセンターも受かりやすい、という実益に即した穴場学部といえます。
法政大学のセンター利用入試は、C方式といって5教科6科目型です。国語、地歴公民、数学(数Ⅰ・数Aと数Ⅱ・数B)、理科、英語です。
文系でも数学や理科で得点をしなければなりません。全体を通して8割近く得点できる自信がある、という人に上記学部のセンター利用入試がおすすめです。
法政大学社会学部
法政大学の社会学部は、センター得点率76%とキャリアデザイン学部より受かりやすいですが、社会学部は多摩キャンパスのため、通うのが大変です。
中央大学商学部・経営学科、会計学科
中央大学商学部の経営学科は、4教科型の場合センター得点率78%です。
法政は5教科でしたから、中央大学商学部のほうが受けやすいです。
さらに商学部の計算機会計学科は、得点率75%で、中央大学のなかで最も得点率が低い学科です。
他の学部、学科は全て得点率が8割を超えてきます。得点率が7割台なのは、併用型の場合です。併用型は、普通に中央大学の一般入試を受けて、センターの対象科目との合計点で合否が決まります。
中央大学商学部の4教科の場合、英語、国語、地歴公民理科、数学です。
地歴公民理科から1科目、数学は「数学Ⅰ・数学A」、「数学Ⅱ・数学B」、「簿記・会計」、「情報関係基礎」から一科目です。
関関同立の穴場学部
関関同立は、関西におけるトップの私立大学群です。
関西大学社会安全学部安全マネジメント学科
関西大学のセンター利用入試は、前期、中期、後期とあって、中期は個別入試との併用型です。センター試験の合格を勝ち取るには、前期か後期ということになります。
関西大学のなかでも特に受かりやすい穴場学部は、社会安全学部の安全マネジメント学科です。前期6科目型で得点率72%です。
6科目型は、英語、国語、数学2科目、理科、地歴公民です。
関西大学ではこの他にも以下の学部が狙い目です。
政策総合学部の政策学科は75%
国際アジア法政策学科も75%
経済学部経済学科は76%
化学生命工学部の化学・物質工学科は前期5科目型で75%
立命館大学経済学部
立命館大学はセンター利用7科目型が用意されているので、苦手科目がない方は、7科目のセンター利用で合格を果たせる可能性が高いでしょう。
中でも、経済学部の経済学科は7科目型で72%です。5教科型で78%、3教科型で83%になっているので、7科目は国立志望の方であれば向いていると思います。
この他にも7科目型で受験する場合の立命館大学の狙い目は以下です。
産業社会学部現代社会学科75%
産業社会学部メディア社会学科76%
産業社会学部子ども社会学科74%
産業社会学部人間福祉学科76%
食マネジメント学部食マネジメント学科74%
理工学部理工学部の物理化学科78%
早慶に共通テスト利用はある?難易度は?
私立大学でトップに君臨している「早稲田大学」と「慶應大学」ですが、共通テスト利用の入試を実施しているのは早稲田大学のみです。
早稲田大学の中でも共通テスト利用入試を実施しているのは文系学部のなかでも以下の学部だけです。
- 政治政経学部
- 法学部
- 人間科学部
- 社会科学部
- スポーツ科学部
早稲田で最も難易度が高いとされている政治経済学部は、5教科6~7科目(800点満点)となっていて90%近い得点が合格に必要です。
そのため、東京大学に合格した人でも、この受験方式の早稲田大学には不合格だったという人も多数いるため、早稲田の共通テスト利用は国立大学の併願としてあくまでついで程度に利用すると良いでしょう。
最後に
近年は3月入試などで合格者を確保する大学も目立っており、センター利用方式の志願者が減ると思われており、難関大学の方が狙い目かもしれません。
過去3年分ほどの合格最低点を確認して出願を検討すると良いでしょう。