大学受験は、実際に申し込みをすることから始まります。大学受験においては、この申し込みのことを出願と言います。
この出願方法について、自分が受けたいと思っている大学はきちんと自分で把握しておくべきでしょう。
そこで、この記事では大学受験の出願について基本的の情報と、願書の書き方について紹介していきます。
受験は出願をしないと始まらない
大学を受験しようと思ったら、まず出願する必要があります。出願は、願書を大学に出すために、そう呼ばれています。
試験に応募する、受験に申し込む、ではないわけです。
最近では、インターネットによる出願を可としている大学が出てきています。
ネットでの出願だと、郵便局に行く手間が省けたり、郵送料などのコストがかからなかったりするので、メリットが多いです。
ただし、大学受験においては、いまだ紙での出願が主流です。そのため、今回は紙の出願をメインに解説します。
願書の入手方法
ネットではなく書類で出願する場合、大学所定の書類が必要です。この願書をまず入手します。
入手方法は、有名な大学の場合、ある程度大きな本屋に行けば、取り揃えられています。高校で用意されていることもありますし、予備校に通っている人はそこでも得られます。
オープンキャンパスに行った際に配布されます。以上の方法で願書を得るのが一般的ですが、志望大学のサイトから郵送で取り寄せる方法もあります。
願書は基本無料です。しかし、一部有料な大学もあります。有料の場合、安くて300円、上限で1500円程度です。
有料となるのは、私大の場合だけです。国公立では、無料で配布されています。
願書自体が無料でも、大学から自宅へ送ってもらうには、別途、送料がかかるケースがあります。
出願期間に注意
出願期間に注意して出願しましょう。大学によって、消印有効と必着の違いがあります。
早めに着くようにしておけばどちらでも問題ありませんが、一応、どちらの扱いなのか募集要項で確認しておくべきです。
この期間内に出願しなければ受理されません。つまり、期間に遅れるのはもちろんのこと、早めに準備できたからといって期間の前に郵送するのもダメだということです。
ただし、出願期間に遅れるのは絶対的にアウトですが、出願期間前に到着した願書については、慣例的に受け付けられるのが現状です。
出願期間を意識しすぎたり、早く送って何が悪いという考えだったりで、えてして毎年、各大学には出願期間前に多くの願書が届くものです。
それらを一律排除することはなく、出願期間まで保管したうえで受理します。
このように、出願期間前に出してしまった分には、原則としては違反ですが実際は認められます。
もちろん、合否にも影響しません。
ただ、万が一がありますから、確実に出願期間前に願書が到着したことが分かっているのであれば、一応、大学に問い合わせて大丈夫かどうか確認したほうが良いです。
願書は余裕を持って早めに入手
出願期間に必ず願書を届ける必要がありますから、願書自体は余裕を持って入手することが望ましいです。
10月~11月頃に願書は出揃います。
大学によって願書、入試要項の公開時期が異なります。
願書には調査書を添付する
願書は、必要事項を記入するだけでは足りません。これに添付する資料が必要です。
代表的なのは、調査書です。いわゆる内申書を指しています。
この調査書によって合否が変わるのではないか、と心配される人が多いです。しかし、一般入試で合格点を取っているのに、調査書を理由に不合格となることはまずありません。
反対に、合格点に満たないのに調査書の内容が良いから合格にしよう、ということもありません。
稀に合格点のボーダーに複数名がいる場合、調査書で差をつける大学があります。
しかし一般的には、筆記試験で合格点を取れるかどうかだけが合否に影響します。
推薦・AOでは調査書が大事
ただし、推薦入試やAO入試の場合は、話が変わってきます。勉学だけではなく、むしろそれ以上に人物評価が重視されるので、調査書の内容いかんで合否が変わることも充分にありえます。
また、1つの大学につき1通が原則です。
ただし、多くの学生は滑り止めなどを含めて複数の大学を受験します。大学が変わると、別途、調査書を用意しなければなりません。
早めに担任にいくつの大学を受けるかを話し、準備してもらう必要があります。
願書は自分で書く
願書を自分で準備するのは、大学受験が初めて、という人がかなりいます。なかには大学受験においても、親に願書を準備してもらう子もいます。
しかし、やはり自分が大学に行くわけですから、たとえ学費は親に出してもらうとしても、願書は受験者本人が書くべきです。自署性が求められるものですから、親が代わりに書くのは良くありません。
願書の書き方
書き方は、願書に同封されている学生募集要項に記載されています。これを熟読して正しい方法で記入していきます。
このような願書の記入は、これからよく経験することになります。就職や大学院進学、資格試験受験などの場面です。
大学受験のときから記入に慣れておくのはメリットです。
願書の書き方のポイント
ボールペンで記入
ボールペンを持つ手記入は鉛筆やシャープペンはNGです。黒のボールペンで書きます。いきなりボールペンで書くと、誤字や脱字が心配だという人がいます。
この場合は、最初に鉛筆で後が残らないように薄く下書きするのが良いです。その上からボールペンで清書をして、しっかりと乾いた後に消しゴムがけをします。
消しゴムで消せるボールペンである、フリクションペンを使えば良い、と考える人がいます。しかし、フリクションペンは擦れて見づらくなることがあり、避けたほうが良いです。
証明写真
気合を入れて写真屋に行って撮る人もいますが、多くの人は駅前などにあるスピード写真で済ませています。
注意をしたいのは、願書で提出する写真は、そのまま学生証に使われるケースが非常に多いことです。
シャツやジャケットスタイル、清潔感のある髪型にしておくほうが、後々、余計なリスクを負わずに済みます。
推薦入試やAOの場合は人物評価の比重が大きく、身だしなみには細心の注意を払っておいたほうが良いです。
しっかりとした恰好、という意味で制服を着て写真を撮る人がいます。しかし、学生証に流用されるのは既に述べたとおりです。
推薦入試やAOの方は、入学式で着るスーツで、そうでなければ私服で撮りましょう。
「同上」で省略しない
大学受験は保険の大学も含めて、複数に出願する人が大半です。受ける大学の数だけ願書を書くので、面倒に感じやすいです。
特に出願は受験の直前期ということもあり、できるだけ時間をかけたくないものです。そこで、「同上」などという文言で省略したくなります。
NG郵便番号を記入すれば分かるだろう、ということで都道府県や区を省略したり、高等学校を高校と略したりします。
しかし、これはNGです。
面倒臭くても、これも試験の一環だと思って、丁寧に正確に記入しましょう。
推薦やAOでは言わずもがなですが、一般入試でも、出願書類は自分の手で、面倒でも省略なく仕上げることが大切です。
まとめ
願書は、決められた出願期間内に出す必要があります。これから遅れてしまうと、どんな言い訳も通りません。
万が一にも遅れることがないように、また慌てて記入して不備が発生することがないように、願書はできるだけ早く入手しておくことが大事です。
今一度スケジュールを確認し、早い段階で揃えて出願をしましょう。