英語の単語や国語の漢字、社会科の人名や地名、数学や理科の公式など、勉強には暗記がつきものです。皆さんは、どのように覚えていますか!?
今回は、暗記や覚え込みによく使われる基本的な方法をご紹介し、覚えたことを入試でも思い出せるようにするコツをマナビバが伝授します‼
よく使われる暗記科目の勉強法
- ①声に出して何度も音読する
- ②ノートに何度も書き写す
- ③関連する重要語をセットで覚える
以上の3つの方法が最もよく使われます。順に説明します。
①「声を出して何度も音読する」について
英語の単語や漢字の読み仮名だけでなく、英語や国語の長文でも内容が頭に入りやすいので有効です。ただジーっと眺めているよりは声を出して音読するほうが覚えやすくなります。また、社会科の教科書の文章も説明が長いため、音読はオススメです。
②「ノートに何度も書き写す」について
教科書の文章をそのままノートに書き写すのは英語の教科書本文の和訳と英訳だけで十分です。それ以外はポイントを整理して、必要最小限の内容にまとめて書きましょう。ただ蛍光ペンで教科書にマークするだけよりは、手で書いて覚えるほうが記憶に残りやすくなります。
③「関連する重要語をセットで覚える」について
用語を別々にひとつずつ覚えるのではなく、まとめてセットにして関連づけながら効率よく覚える方法です。
例えば中学の理科の火成岩の鉱物で、キ石、カクセン石、クロウンモ、カンラン石が有色の鉱物として並んで出てきます。これらは頭文字にカ行(カキクケコ)がつく石なので「有色カラーはカキクケコ」➡「カンラン石、カクセン石、キ石、クロウンモ」と覚えます。それ以外のセキエイとチョウ石は無色や白色、という具合に覚えます。
この他、関連づけるという意味では「語呂合わせ」があります。「鳴くよウグイス平安京」で平安京は794年、のような覚えやすいものは利用しましょう。
これらの方法を使えば、単元テストや小テスト、一度にたくさん覚えるのが可能な人なら中間テストや期末テストも「一夜漬け」で通用することがあります。
暗記法の落とし穴は? 暗記のコツは?
実は、この「一夜漬け」の暗記には致命的な欠点があります。それは、これらの暗記法だけでは「短期記憶」となり、時間が経過すると忘れてしまうということです。「覚えたハズなのに、思い出せない」のはこのためです。別の言い方をすると、「覚えること」と「思い出すこと」は違うということです。
音読をしているだけ、書き写すだけ、ましてジーっと見ているだけ、マーカーで印をつけるだけ、ではただ時間と労力をかけるだけになり、勉強したという自己満足で終わってしまいます。
その一夜漬けが自分の受験に関係なくそのテストだけで済むのなら、ある程度は覚えることが可能です。しかし、いざテストが終われば、そのような一夜漬けは後で忘れてしまいます。
この、「覚えるだけ」の勉強法は、一時的にしか役立たないことを理解し、後で忘れるのを承知の上で短期的に記憶しておきましょう。後々の都道府県単位の大きな学力テストや半年後、1年後、2年後の入試には向きません。単元テスト、小テスト、豆テストには有効であるのを知り、短期向けと長期向けに分けて学習するのが暗記学習のコツです。
受験に必要な暗記科目の秘訣とは?
高校受験や大学受験に必要なのは「長期記憶」です。長期記憶は文字通り長期間にわたり記憶していることであり、これができれば入試でも大いに役立ちます。では、上記のような一夜漬けとは何が違うか、説明します。
長期記憶が短期記憶と決定的に異なる点は「思い出す」作業の量です。これが非常に重要です。「覚える」作業を繰り返すだけでなく、それを何度も何度も「思い出す」作業を重ねることによって記憶が「短期記憶」から「長期記憶」に変わっていくのです。
もともと、教科書に書いてある長い文章の内容をそのまますべて暗記することはとても難しく、長期記憶にもなりにくいものです。それを覚えやすくするために、皆さんは音読し、書き写し、語呂合わせや他のことと関連づけて覚えていく方法を使って覚えているワケです。
それなら、これが思い出せないのは非常にもったいないと思いませんか!? そこで、「思い出す」ための秘訣を身につけましょう。
最もシンプルな長期記憶の秘訣は、定期的に繰り返す、何度も復習することです。特に難しいことを考えるのではなく、ただ「思い出す」ことを何度も繰り返すのです。非常に簡単で、誰でも実行可能な方法です。定期的な復習を重ねれば大きな学力テストでも威力を発揮し、成績が上がります。
オススメの実践法
そこで、今まで利用してきた暗記法に加えて、定期的な復習テストの実行をオススメします。覚えた3日後に、10日後に、30日後に、3ヶ月後に、9ヶ月後に、それぞれ復習テストを実施してみましょう。間違えたり思い出せなければ、その場でもう一度覚え直しをします。この繰り返しにより、記憶が定着して思い出す回路が出来ていき、だんだん思い出しやすくなります。
せっかく「覚える」というインプットの作業をしたのなら、定期的に「思い出す」というアウトプットの作業も欠かさず実行してみてはいかがでしょうか。この「思い出す」という作業は、繰り返し繰り返し実施することで、思い出す能力が少しずつついてきます。これが範囲の広い模擬試験や都道府県レベルの学力テストなどに強大な力を発揮します。
長期記憶のコツ
長期記憶のコツは、思い出すという作業を何回も繰り返すことです。実際にテストでは、暗記した内容を記憶から思い出して回答していきます。
単元テストや期末テストの直前に、マーカーで塗った所を赤いシートで隠して答える練習をした人は沢山います。これを年中ずっと繰り返すのです。完全に頭の中で思い出せるところまで、思い出す作業を何度も繰り返し実施するのが大切です。少しずつ間隔を空けて、忘れないギリギリのところで頭から記憶を絞り出す作業をするのが大変に効果的です。
あとは覚える、思い出すの作業をするだけです。もし最初は問題を解けなくても、解答を見て覚える、再び解きながら覚え直す、という一定のサイクルを繰り返すだけで飛躍的に解答率が上がります。よく様々なサイトで暗記科目のコツ、覚える方法の秘訣、というものが書かれていますが、それらをまとめると「いかにして思い出せるようにするか」ということです。
特に、就寝前と起床の直後に暗記をするとさらに記憶が定着しやすいという科学的証明の報告もあります。これは「サンドイッチ記憶法」と言われており、前夜にリラックスした環境で覚え、翌朝にまたリラックスした気持ちで「思い出す」作業を楽しめるようになれば、あなたの勝ちです。
まとめ
今回は暗記法とそのコツについて説明してきました。ここで紹介した暗記法と長期記憶のコツをしっかりと実践し、成果を出す秘訣を身につけてください。みなさん、暗記で成功体験をしてみてはいかがでしょうか。シンプルな実践方法なので、是非ともやってみましょう!
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