授業で必ずと言っていいほど出される、ワークシートや感想用紙。「文章を書くのが苦手」「何を書いたらいいのか分からない」という人も多いでしょう。しかし、ワークシートや感想用紙は、学習内容が理解できているかを確認するために出されます。一生懸命勉強してテストでいい点数を取っても、ワークシートの内容がイマイチだったり、白紙で出したりすると、理解できていないと判断され、評価・評定が低くなります。反対に、テストの点数が足りなくても、ワークシートをしっかり書くことで、理解できていると判断し、評価・評定が上がることもあります。そのため、評価・評定にとってワークシートをしっかり書くことはとても重要だと言えます。
では、ワークシートにたくさん書けばいいのかというと、そうではありません。重要なのは、書く量ではなく内容です。求められていることを書けば、短くてもよい評価をもらえうことができます。では、実際にどんな内容を書けばいいのか、書く時のポイントを確認していきましょう!
ワークシートの書き方のコツ
①簡単な言葉の使い過ぎに注意しよう
書くのが苦手な人は、「いろいろ」「様々」「いい感じ」等簡単な言葉を使う傾向にあります。この言葉を具体的にすることで、量を増やすこともできますし、内容に深みがでます。
【悪い例】
様々な工夫をして、いい感じに仕上げることができた。
【良い例】
観客や審判を作品に入れることで、運動会の雰囲気を出した。
②その教科に関する言葉を入れて具体的に書こう
「とても」「しっかり」「すごく」等の修飾語を入れて表現している人が多いです。そこを具体的に書くことで、内容のが理解できているかどうかをアピールすることができますし、文章量も多くなります。具体的に書く時には、その教科やその単元で学習したことを使うようにしましょう。例で紹介した作品は、図画工作の鏡をどのように使って作品を作るかが課題の単元です。ですから、鏡をどのように使っているかに注目して書いているかどうかが、学習内容を理解できているかどうかの判断につながります。
また、感想用紙等では「面白かった」「楽しかった」「勉強になった」「ためになった」と書く人が多くみられます。書くのは悪いことではありませんが、どんなところが面白かったのかを書くなど、内容を具体的に書いて膨らませましょう。
出典:日本文教出版 みんなの図工ギャラリー
【悪い例】
鏡の使い方をしっかり考え、面白い作品になった。
【良い例】
チームの片方だけを作り、対戦相手は鏡で表した。
観客も鏡で映すことで、数を増やし、運動会の盛り上がりを表現した。
後ろ向きの人も正面に顔を作ることで、鏡に映ったときに、相手チームの顔として残るようにした。1つの人形で2人の人間が表現できるようにした。
③項目を意識して書こう
1つの内容で、長い文を書くのはとても大変です。いくつかの項目に分け、少しずつ広げていくことで、結果的に文章量を増やすことができます。大切なのは「比べる」ことです。
例えば、勉強したことの感想文の場合は、勉強する「前」と「後」を比べることができます。具体的には、「この学習で新たに知ったこと」「すでに知っていたけど理解を深めたこと」「疑問に思ったこと」「調べてみたいこと」「自分の生活に生かせそうなこと」「分からなかったこと」「これからどうするか」等です。また、勉強したことについて簡単にまとめることで、文章量を増やすことができます。
また、物語等の感想文の場合は、「登場人物」と「自分」を比べることもできます。「自分だったらどうするか」「自分だったらその時どんな気持ちになるか」「自分にはできない、登場人物のすごさ」等が書けます。
このように、感想文といっても細かく内容を考えるとたくさんあります。1つ1つについて具体的に書けば、あっという間に感想用紙は埋まります。
【例】
今日は分数の計算について学習しました。足し算や引き算の場合は通分して分母をそろえることが大切だと分かりました。かけ算は分母同士、分子同士を掛け合わせて計算すると分かりました。わり算の場合はわる数の分母と分子を入れ替えて、かけ算にして計算すると分かりました。わり算はどうして分母と分子を入れ替えるとかけ算にして計算することができるのかが疑問に思いました。計算の仕組みについて自主学習で調べてまとめたいと思いました。今日は計算した後に約分するのを忘れてしまったので、次問題を解くときには、約分できるかどうかを忘れないように、最後に確認したいと思います。
まとめ
ワークシートや感想用紙に苦手意識をもっている人が多いと思いますが、たくさん書こうとする必要はありません。上記のポイントをおさえて、少しずつ文章にしていけば自然と長い文章になります。ワークシートや感想用紙がしっかり埋まっていると、一生懸命勉強しているという姿勢を表すこともできるので、学習意欲に関する評価も上がり、一石二鳥です。
また、書く内容が思いつかないときには、5W1Hで自分に質問をしてみましょう。「どんなところが工夫されていると思ったの?」「どうして面白いと思ったの?」「どのような過程で作品を作ったの?」等の質問に対する答えを自分で考え、それを文章にするだけで、具体的になります。ぜひ実践してみてください。
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