子供に宿題をやるように言っても、ギリギリまでやらない。提出物もギリギリ。やらなければならないことがあるはずなのに、スマホやYoutubeばかり。そんな姿を見て、どうにかしたいと思った経験をした人も多いはずです。
こういったやらなければならないことから何度も逃げてしまうことをサボりグセといいます。
やらなければならないことを忘れていたというのも問題ではありますが、忘れないように親が確認をしたり、メモを見返させるなど工夫をすれば大丈夫なことです。
しかし、子供が頭ではわかっていても頑張れない、サボってしまうというサボりグセはどうすればいいのか分かりませんよね。
とはいえ、このサボりグセをそのままにすることはできません。
そこで、今回はサボりグセの治し方と特徴についてマナビバが紹介します。
サボりグセの治し方5選
サボりグセは考え方を変えることで、治すことができます。
サボりグセがつく要因はいろいろありますが、一番大きいのは勉強にしても部活にしても、仕方なくやらされていたり、目標がないせいで主体性がないことです。
誰に言われたわけでもなく、子供が自分から本気で東大を目指したいと思ったら、勉強を必死でやりますよね。
そのように、物事に対して主体性を発揮できるのなら自然とサボりグセは治ります。
ですから、子供に目標を決めさせたり、動機付けをうまくする事ができれば、サボりグセは治ります。
しかし、どうしても周りにやらされるもの、やらなければいけないものもいっぱいあります。
そうなると、主体性を持てないことも多いのですが、そういったことでもサボりグセを治して行動できるようにしていかないと、後々子供が困ることになります。
ここでは、どうやって子供に動機付けさせるか、うまく動機付けできない時にどうやってサボらせないようにするかを紹介します。
小さな目標を設定させて、クリアしたらご褒美をあげる
やる気を維持するには、小さな目標を設定させるのがオススメです。小さな目標をコツコツクリアすることで、子供も毎日やりがいを感じられるようになります。
また、小さな目標設定と目標クリアを毎日していくことで、何かに集中するのが当然というマインドとなり、少しずつサボりグセも治っていくはずです。
とはいえ、元々子供が主体性を持てなかったことに、小さな目標とはいえ目標を設定させても、子供はそれをクリアしようとはなかなか考えないですよね。
ですから、目標をクリアするたびに、子供にご褒美をあげてみましょう。すると、子供も最初は「今日頑張ったからご褒美もらえる」という考えで頑張ろうとしますし、繰り返すうちに目標をクリアしたやりがいのために頑張ろうとするようになりますよ。
オススメのご褒美は以下のものになります。
- 子供が好きなおかずを作る
- 欲しいお菓子を買ってあげる
- 行きたいところに連れて行ってあげる
ご褒美は高いものでなくていいので、無理のない範囲で子供が頑張れそうなものを選びましょう。
サボった影響を言語化させる
子供にサボったらどうなるかを客観視させるために、その影響を言語化させてみましょう。メモ帳に書くのもいいですし、日記にしてみるのも良いでしょう。
言語化してみると、その日の出来事や反省点などがわかりやすくなります。
一度サボると、勉強であれば翌日以降にサボった分をカバーしなければなりませんし、委員会などの活動でも他の人にどれだけ仕事をさせることになってしまったかがわかるようになります。
また、何をしてサボってしまったのか、どうしてやる気が出なかったのか、サボった代わりに何をしていたのかなどを書き出すことで、子供がいろいろ悩んでいるときに頭の中をスッキリ整理させる事ができます。
この言語化をする時はマイナスの内容だけではなく、プラスな内容も書き出させるようにしましょう。できたことや評価されたこと、成長を実感できたことなどです。
書き出してみることで子供も客観的に自分を褒めることができますし、いいことがあったら少しやる気が出てきますよね。
毎日やる気のある状態になれれば、自然にサボりグセも治っていきますよ。
サボれない環境を整える
子供を誰かに見られている状態に身を置かせて、サボれない環境を整えるのも重要です。
勉強であれば自宅の居間で勉強させてみる、欠席の連絡や指導がしっかりしている塾に行かせるなどして、子供がサボれないようにしてみましょう。
他にも部活の顧問の先生や習い事の先生と定期的に連絡を取り合い、様子を確認しておくようにしましょう。
しっかり見られているのがわかれば、子供もサボろうとはなかなかしないものです。
もっとも、反抗期になるとこういった様子を確認する事自体に反抗しがちになるので、そこは注意していきましょう。
後でやろうをなくさせる
サボりグセのある人は、一度やるべきことを後回しにしてしまい、こうなったらギリギリまでサボっても同じだと考えてしまいがちなので、最初から後回しにするのをやめさせましょう。
後でやろうと考えるのは、サボりグセのある人は基本的に面倒くさがりで、できるだけ楽をしたいと考えているからです。
そのため、楽ができるように必要最小限の労力で済ませたい、この労力ならこの時からやれば間に合うという計算をして、後でやろうとするのです。
しかし、どんなことも不足の事態というのは起きるもの。ギリギリで間に合う計算で始めたものの、トラブルが起きて間に合わないということは十分考えられます。
子供は学校の宿題を前日の夜10時から始めればギリギリ間に合うと考えていたけど、思わず眠ってしまった、急に体調を崩してしまった、などなど色々ありますよね。
ですから、やらなければならないことがあるとわかったら、まずはそれを終わらせるように声をかけましょう。
声をかけてしっかり早めにやっている時は、目標達成した時と同様にご褒美を与えるのがオススメです。それによって、後回しにせず早くやったほうがいいと動機付けしていくのです。
ですが、早くやらなかったからといって罰を与えるのはオススメできません。罰には行動改善の効果がないからです。
どうしても子供の予定が詰まっていて後回しになる時は、後回しにするのを決めた段階でいつやるか決めるようにしましょう。
理想の自分を想像させる
子供がサボろうとしている、サボってしまった時は理想の自分を想像させてみましょう。
将来の夢などがなく、「理想の自分ならどうするか」を具体的に想像させるのが難しい時は、尊敬する人を思い浮かべさせてみてください。
理想の姿では、どんなことでもサボろうとしていなかったはずです。
理想の自分や尊敬する人は、どんな環境でも自分を成長させるために努力をするはずです。
そんな風になりたいと思うならサボらず積極的に行動しようね、というふうに話をしてみましょう。
また、「絶対になりたくない嫌な自分」を想像させてみるのも一つの手です。こんな自分にはなりたくないと思えれば、サボろうという気も失せて、サボりグセも治っていくはずです。
サボりグセがある人の特徴
ここまでサボりグセの治し方について紹介してきましたが、そもそもサボりグセのある人にはどんな特徴があるのかについて見ていきましょう。
行動が遅い
サボりグセがある人は、行動を始めるのが遅いです。
これは上でも述べたように、後でできることは後でやろうとするからです。
面倒くさいという気持ちから、やらなければならないことでも伸ばし伸ばしにしてしまうのです。
また、時間に余裕があっても、まだ時間があるからと後回しにして、結局ギリギリになるまで行動しません。
こうなってしまうのも、本気を出して行動すれば、すぐに物事を終わらせることができると思っているからです。
しかし、こういうタイプは色々とやらなければならないことが重なると処理しきれなくなってしまいますし、そういった場合に「一気にやる事が重なったのが悪い」と責任転嫁しがちです。
ですが、いざという時に困っても、普段サボりグセのある人のことは誰も助けてくれませんし、期日を過ぎたらどうしようもないものもたくさんあります。ちゃんと治すようにしないと、将来子供が困るので、根気強く働きかけていきましょう。
積極性がなく言われたことしかやらない
サボりグセがある人は、積極性がないことが多いです。
これは、主体的にやりたいことをやっているのではなく、やらなきゃいけないから何かをやっているせいで、積極性が持てないのです。
また、やりたいことではないものを嫌々やっているため、責任感というものがありませんし、自分がやらなくても、誰かがやってくれる、何とかなると甘えが出ます。
まずは、子供がサボりがちなもののうち、親である自分が子供に強要してしまっているものがあるか考えてみましょう。そして、子供に強要しているものがあれば、それが本当にやらせる必要があるのか考えましょう。
必要がないなら、子供とよく話し合ってから辞める方が良いでしょう。しかし、塾などのように子供の将来のために必要なら、どうして必要なのかをよく話し合うべきです。
必要性がどうしても伝わらない時は、小さな目標設定をして、ご褒美で釣る方法がオススメです。
大切なこと以外放置する
サボりグセがついている人は、大切なもの以外放置しがちです。
物事には大切なものもあれば、あまり大切ではないものもあり、行動する優先順位をつけていきますよね。
しかし、サボりグセがある人は大切なことでないと行動せず、必要ないなと考えると、そのまま放置してしまいがちです。
そして、こういうタイプの人は必要なことはやってるんだから大丈夫だろうと考える事が多いです。
サボりグセのある子供も、大切なことはやっているんだからいいだろうと思っているかもしれません。
しかし何が大切かの判断基準は人によって違うのだということ、その結果やってほしかったから任せたのに全然進んでいないと思われることなど、よく言い聞かせるようにしましょう。
サボりグセがあることにより起こる問題
サボりグセがある人の中には、他の人に迷惑をかけていなければ大丈夫だと思っている人がいます。
しかし、それは間違いです。サボっていることは必ず他の人にばれますし、サボっていた分の結果しか出せません。
また、サボったツケは必ずいつか本人に返ってきます。
ここでは、サボりグセにより起こる問題について紹介するので、子供こんな風に困らせたくないと思う親はぜひ参考にしてください。
自己嫌悪から自分を苦しめる
サボりグセがあることを自覚している人には、頭ではわかっていても頑張れない、サボってしまうという人も多く、そういった人はだんだん自己嫌悪するようになっていきます。
そして、「自分はもうダメだ」「ここにいる資格がない」などと考えるようになり、物事に対して自信を持てなくなるのです。自信がなくなると、新しいことに挑戦しようという気概も無くなってしまいます。
その結果、本当にやりたいことをやる意欲もなくなってしまい、人生そのものをつまらなく感じてしまう可能性があります。
成長できない
勉強にせよ何らかの活動にせよ、サボるということは、その物事に対して真剣に取り組んでいないということです。真剣に取り組まなければ、身につくものも身につきません。
これは、周りが頑張って物事に取り組み成長する中、自分だけが置いていかれることを意味します。勉強にしてもなんにしても、サボった分だけ置いていかれ、後で追いつこうとしても本来必要だった分以上の努力をしなければ追いつけなくなってしまいます。
また、学力なら後から必死に頑張れば挽回できるかもしれませんが、内申点などは取り返しが効かない可能性があります。部活などでも、ずっと必死に頑張ってきた人と、後になって頑張り始めた人では、当然前者が評価されます。
後で頑張ろうだと、実力以外の面で間に合わないことも出てくるということは知っておく必要があります。
周りから信頼されなくなる
サボりグセのある人は、周りから信頼されなくなります。
なぜなら、その人がサボった分だけ、仕事などは他の人がカバーするために奔走する羽目になっていますし、勉強であれば将来のことを真剣に考えていないんだと思われるからです。
普段頑張っている人が急に体調を崩して、その分の仕事を手伝ってほしいと言われれば、ほとんどの人は「あの人いつも頑張っているし、今回は手伝ってあげよう」という気になります。
しかし、普段からサボりグセのある人だと、本当にどうしようもない時でも「自分でやれば?」と思われたりしてしまい、手伝ってくれなくなることもあります。
子供のうちでも、学校行事などでは係を決めて仕事を割り振りますし、部活などでも準備は色々ありますよね。他にも、掃除や給食の当番なんかもあります。
こういったものを人に押し付けているようであれば、よく注意しましょう。
まとめ
サボりグセの治し方と特徴、そしてそれによって起こる問題を見ていきましたが、いかがだったでしょうか。
サボりグセは、ダメなのはわかっているのにサボってしまう場合が多く、本人がサボるのをやめようと思うだけでなかなか治せるものではありません。
しかし、サボりグセは治さないと、周りの人にも迷惑をかけますし、何より本人が苦しみます。
今回紹介したサボりグセの治し方を参考に、ぜひ子供のサボりグセを治して、子供を成長させてあげましょう。
その成長が子供の未来を切り開いてくれます。