中学生は、受験生になる前にある程度志望校を決めておく必要があります。しかし、高校がいっぱいありすぎて、どの高校を選べば良いのかわからないという人も多いかと思います。
そこで、今回は高校選びをする上で、そのポイントや考え方についてマナビバが解説していきます。
高校選びのポイントと考え方
高校選びをする上で大切なことは、自分に合っていることと、しっかり高校のことを調べることです。
自分に合っているかどうかは、高校生活を楽しむ上でとても重要です。極端な例でいえば、学校で彼氏彼女をつくって青春を楽しみたいと思っても、男子校や女子校に行ってしまうと相手がいないということもあります。他にも、野球部を頑張りたいと思っても野球部がなければ頑張りようがありません。
このように、自分に合った高校かどうかというのはとても重要で、それを知るにはしっかりと高校のことを調べておくしかないのです。
それでは、高校のことを調べるときに、どんなことを調べればいいのかを確認していきましょう。
高校の種類
高校の種類は、分類の仕方によりいくつもの分け方があります。
まず、最も有名な分類が「公立・私立・国立」の3分類です。公立は都道府県や市町村によって運営されているもので、私立は民間の団体によって、国立は国によって運営がされています。
私立高校は、民間によって運営がされているため、学校ごとに特色があり、そこを魅了的に感じる人も多いかもしれません。
これ以外には、「共学・別学」という分類もあります。これは男女共学なのか、男子校・女子校に分かれているのかの分類です。共学は男女ともにいるので多様性があるといえますが、別学だからこそ異性の目を気にせず自主性を伸ばすことができるという声もあり、好みの分かれる点ではあります。
また、「普通科・専門学科」という分類もあります。工業科や商業科、農業科などの専門学科は、明確に学びたいことが決まっているのなら、漫然と普通科に行ってなんとなく勉強するよりも将来につながる勉強ができます。
他にも、「附属校・系列校」かどうかや、通信制、単位制などの分類もあり、高校には様々な種類があります。
自分の学力
都市部などでは、高校はたくさんありすぎて、全ての高校を見ていたら、とても志望校を絞りきれないということもあるかと思います。ですから、ある程度は現在の自分の学力に見合った高校から志望校を選んでいくのも重要です。
学力の目安となるのは、学校の定期テストではなく模試の偏差値です。模試は各都道府県ごとに高校入試向けの模試というものが実施されているので、まずはそちらを参考にしてください。
仮に、今の偏差値が55程度ならば、50〜60あたりの高校は調べておくと良いでしょう。
校風や学校の雰囲気
高校には、文武両道を謳いアルバイトが禁止で部活が活発な高い高校もあれば、自由な校風が売りで校則がほとんどなく、部活は週3回程度とほどほどに活動する高校もあるなど、学校によって様々な違いがあります。
他にも、学年全員が同じタイプの生徒で構成されているのか、特進クラスやスポーツ推薦などが入り混じっているのかでも学校の雰囲気は変わるので、学校説明会など、直接訪れることができる機会があるのなら、一度は行ってみることをおすすめします。
授業内容
大学受験を意識するのなら、授業での各科目の進行速度やどれだけ深掘りするかは大きなポイントです。高校は各校採用する教科書が違い、教科書もレベル分けされているので、一番簡単な教科書と一番難しい教科書では、教科書で学べる内容に大きな差が生まれます。
さらに、教科書だけでは足りないからと副教材を使うとき、教科書と同じレベルの問題量を増やすためなのか、発展的な内容を扱うためなのかでも学べることは変わります。
そういった進学校以外でも、専門学科などでは、期待していたことが学べるのかは大きなポイントとなります。
部活などの課外活動
入りたい部活などの団体があるのか、活動回数が希望と合致しているかも重要なポイントです。サッカーをやりたいのにサッカー部がないと事前にわかっていれば、その高校を受験しないか、サッカーは学校以外でやる手段を見つけるということができます。
また、勉強との両立をしたいからある程度の休養日が欲しい、朝練はないほうがいい、などの考えがあるなら、毎日朝練をして放課後も最後までやるような部活は厳しいですし、部活に全力で打ち込みたいと考えているのに活動が週3日だと物足りなさを感じることでしょう。
進路実績
難関大学に何十人も合格させている高校なら、周囲に合わせて勉強すればある程度どの辺りに届くのか予想はできます。
しかし、そこまで実績が出ていない高校で周りを基準にしてしまうと、クラスでは一番だから勉強できると思っていたのに、実はそこまで偏差値は高くなかったということが起きることがあります。
また、高校卒業後は進学ではなく就職を希望する場合でも、就職実績を見て、きちんとサポートしてくれる学校なのかを判断しなければなりません。
通学時間と通学方法
通学時間は1時間を一つの目安にすると良いでしょう。1時間より長くなると、毎日通うのは大変です。
また、通学方法も重要です。一本の電車に長時間乗るのはそこまで負担になりませんが、何本も乗り換えをするのは大変ですし、自転車は雨の日は使えません。
特に、雪国の人は冬場は自転車を使わない方法を考える必要がありますし、バスは遅れがちになることも考えておかなければなりません。
夏も冬も、晴れている日も雨の日も、あまり長時間の移動にならない高校を選ぶと良いでしょう。
後悔する高校の選び方
ここまで、高校選びのポイントを見ていきましたが、次は高校選びに失敗して後悔する高校選びの仕方について解説していきます。
友達に合わせる
ただ、友達が行くからと、それ以外の理由もなく高校を選ぶのはやめるべきです。
もちろん、上記の高校選びのポイントを満たした上で、プラスαの要素として友達がいるからというのは構いませんが、友達に合わせてよく知りもしない高校に行くのはよくありません。
もし、高校で友達と違うクラスになったら、どうしても時間など合わせられない部分は出てきますし、クラスでの人付き合いもあるので、思ったより一緒にいられる時間は少なくなるでしょう。
そうなると、友達以外に高校の魅力を感じていない場合、高校生活を楽しいとは思えなくなる可能性があります。
先生や親にオススメされたところにする
周りの人にオススメされたところを志望校の候補にするのは良いですが、詳しく調べることをせずに決めてしまうのはやめましょう。
先生や親はあなたのことを考えてその高校をオススメしてくれたかもしれませんが、今その高校に通っているわけではないので、少し古い情報を話していることがあります。
そうすると、高校に入学してから、聞いていた話と違うなんてことが起きるかもしれません。
もちろん、よく調べてオススメしてくれている場合もありますが、どんな学校に行きたいのかを一番よく理解しているのは自分自身です。
どんなにあなたのことを思ってくれていても、完全にあなたの考えを理解するというのは難しいので、自分の選択に責任を持つためにも、自分で調べるということは必ずするべきです。
高校についてきちんと調べないで決める
ここまででも触れてきましたが、一番良くないのは、高校についてきちんと調べないまま志望校を決めてしまうことです。
高校についてきちんと調べないと、自分とは合わない高校を選んでしまう可能性が高まります。
高校についてよく調べていた場合は、部活や勉強などの面で自分と合わないとわかっていても、何かその高校を選んだ他の理由があるはずで、事前に覚悟が決められます。
しかし、きちんと調べずに偏差値が丁度いいから、近いからなどの理由で高校選びをしてしまうと、自分に合わないと感じるたびに不満が溜まる一方です。
そうなると、せっかくの高校生活を楽しめなくなってしまい、非常にもったいないですよね。
ですから、高校について自分できちんと調べるというのは重要なことなのです。
まとめ
今回は高校選びの決めるポイントや考え方を解説していきましたが、いかがだったでしょうか。
高校生活というのは基本的に一度きりのもの。そんな高校生活なのですから、できるだけ満足のいく選択をしたいはずです。
中には事情は様々ですが選べる高校がないという人もいるでしょう。しかし、高校を選べるのであれば、満足のできる高校選びのためにしっかり下調べをして、悔いのない選択をするべきです。
ぜひ今回紹介したポイントを参考に、行きたいと思える高校を見つけてください!