今回は高校受験において、塾に行かないとどういったメリット・デメリットがあるのかについて解説していきます。高校受験は学校で使う教科書・ワークと入試問題の難易度の差が大きく、塾に行く・行かないで勉強のスタイルも生活習慣も変わってきます。塾に行くべきか、行かないかで悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
高校受験のためには塾に行くべきなのか
高校受験を真剣に考えているのであれば塾には行くべきです。
高校受験は、公立中学校であれば、学校で学ぶ内容と入試問題の難易度の差が大きく、学校を主体にした勉強だけで高得点を取ることは難しいです。
また、地域ごと、学校ごとの出題傾向の違いも大きく、市販の問題集では志望する高校入試の形式に対応しきれていないこともあります。
そのため、高得点を狙う場合は、塾に行ってその地域、その学校の入試対策の情報を得るというのが重要になります。
他にも、学力中下位層だと、入試レベルの問題を独学で進めるのはかなり大変で、わからない問題を解説してもらえることが重要になります。
自分に塾は必要なのか、塾に行かないメリット・デメリットについて見ながら考えていきましょう。
塾に行かないメリット
自分が勉強のペースを決められる
塾に通っていると、塾のカリキュラムがあり、授業を無駄にしないためにも、塾のやり方に沿った勉強をすることが求められます。
また、学校の勉強に合わせて進むことが多く、入試問題の演習に入れるのが1月や2月になることも珍しくありません。
しかし、入試対策はもっと早いうちから始められるのなら始めた方がよく、自分で予習ベースで進められる人は自分で進めた方が効率的なこともあります。
移動時間などのロスが少ない
塾に通っていると、通塾時間や塾の休み時間など、どうしても時間のロスが出てきてしまいます。塾に通っていなければそういった時間がなくなり、勉強時間や趣味にまわせる時間を増やすことができます。
お金があまりかからない
塾に通うと、月謝や講習会費などもあり、年間50〜100万円程度かかることも珍しくありません。しかし、塾に通わなければかかる費用は参考書代ぐらいで、数万円あれば足ります。
思考力が身につく
塾に通わない場合、わからない問題があっても自分で理解しないといけないため、解説を読んで理解できるまで考える必要があります。その結果、なぜこうなるのかを考える習慣がつき、思考力がついていくのです。
また、どうすれば高校に合格できるかを考え、自分で計画を立てる必要もあり、課題に対して試行錯誤する力を育むことができます。
塾に行かないデメリット
勉強をサボれてしまう
塾の先生などが勉強をしているか見てくれるわけではないので、勉強をサボっても何か言われるということはありません。そのため、しっかりとした意志がなければ勉強を続けるのは難しく、多くの人は十分な勉強時間を確保できなくなります。
塾に行っていれば、塾の授業+宿題で必ず勉強する必要があり、ちゃんとこなせば勉強時間を確保することができます。
わからない問題を相談できない
今の高校受験対策用の問題集はわかりやすく解説が書いてありますが、それでも解説を読むだけで全ての問題を理解するのはかなり難しいことです。元々勉強が苦手であれば、どんな丁寧な解説でも読むだけではわからないこともありますし、高学力の人でも難問を解いていれば解説だけでは理解しきれない問題というのは出てきます。
その点、塾に行っていれば、塾の先生にわからない問題の質問をすることができるのです。
学習計画を自分だけで立てないといけなくなる
この分野は重要だ、この分野は苦手だなどの分析ができていなければ、受験勉強にかかる時間の見通しなどがわからず、学習計画は上手く立てられません。そのため、自力で立てた計画は計画倒れになることが多く、受験本番までに必要な演習が終わらなかったなんてことが起きるのです。
しかし、塾は受験勉強のプロであり、先々まで見通して、必要な力をつけるためにカリキュラムを組んでいます。自分できちんとした学習計画を立てられるか不安な人は、プロに頼った方が良いでしょう
勉強できる場所が減る
自宅で集中して勉強できる人には問題はありませんが、自宅ではなかなか勉強に集中できないという人も多いかと思います。そんな人は塾に行かない場合、ファーストフード店やカフェなど外で勉強場所を見つける必要がありますが、お金がかかるのでお小遣いだけでいつも行けるものではありません。
しかし、自習室等のある塾であれば、塾に行けばいつでも勉強場所を確保できます。塾の授業目的以外にも、勉強場所を確保するために塾に行くという選択もよいかもしれません。
参考書・問題集選びが大変
先述したように、高校入試は大学入試の共通テストのような全国統一の試験があるわけではないので、地域差などが大きく市販の問題集一冊で対応しきれないこともあります。
そうなると、事前に入試問題を分析し、こういった力が必要だからこの問題集をやろうと分析できる力が必要ですが、学習計画を立てる前にそういったことを見極めるのはかなり難しいことです。
塾に行っていれば、塾が必要な力がつく問題を出してくれますので、こういったことで悩む必要はなくなります。
受験の情報収集が大変になる
高校受験は、中学受験をしなかったり、上の兄姉がいない家庭では、初めての受験となることがほとんどです。
そうすると、受験というのはどういうものなのかが保護者もわからない状態になり、子供の方もどう調べていいかわからなくなってしまいます。
しかし、塾に通っていれば受験の専門家から、様々な情報を提供してもらうことができます。
まとめ
塾に行かないメリット、デメリットについて見ていきましたが、いかがだったでしょうか。塾に行かないメリットを受けられるのは、自律心があり、学習計画を自分で立てられ、わからないところも解説を読むだけで理解できる力のある人だけといえます。
学校の先生がいつも質問に答えてくれたり学習計画の添削をしてくれるのならば、塾なしでも十分なサポートを受けられますが、多くの人はそういう環境にないでしょう。
だからこそ、勉強が苦手な子はわかりやすい解説のため、高学力の子も疑問の解決や地域や学校の特色に沿った指導を求めて塾に通うという選択をするのです。
塾に行かないメリット・デメリットをよく比較検討し、デメリットの方が大きいと感じるのであれば塾に行くことを視野に入れてみましょう。