高校では、教科の数が多くなり、さらに学習内容も難しくもなるので、たくさん勉強することが求められます。休日は時間がある人が多いので、よりたくさん勉強することが望ましいです。では、具体的にどのくらいの時間勉強する必要があるのでしょうか?また、どのような学習をしたらよいのでしょうか?今回は、休日に行うべき、高校生の家庭学習について解説していきます!
理想の勉強時間は?
休日は、平日の2倍勉強することが目安とされています。高校生の学習時間は、学年+1時間が目安と言われています。したがって、休日の各学年の学習時間は、以下の表のようになります。
学年 | 学習時間 |
1年生 | 4時間 |
2年生 | 6時間 |
3年生 | 8時間 |
4時間以上も勉強し続けるのは、集中力が続かなく難しいと思う人もいるでしょう。また、部活動に入っている人などは特に、4時間もまとまった時間を確保するのは難しいですね。
しかし、1時間×4回など、時間と内容を区切って学習することで、勉強時間を確保することができますし、集中して学習することもできます。
学力を上げるための効果的な勉強とは?
では、実際にどのような勉強をしたらよいのでしょうか?自分でできる学習として、以下のような項目が挙げられます。
- 学校の宿題
- 学校の授業の復習
- 学校の授業の予習
- 小テスト対策
- 定期テスト勉強
平日は、毎日宿題がありますし、家庭で学習する時間も限られています。しかし、休日は土日で2日間ありますし、学習時間も多く取れるので、宿題以外のことをやるチャンスです。これらの項目に積極的に取り組みたいですね。
ただダラダラ勉強をしても時間を無駄に過ごしてしまうのみです。せっかく4時間以上も勉強するのですから、内容の濃い学習になるようにしたいものです。身になる学習にするためのポイントについて確認していきましょう。
①学校の宿題
宿題は自分がその勉強を理解しているかどうか確認することができます。分からないところを放置しておくと、その量はどんどん増えていき、テスト前や受験前の復習に時間がかかります。
宿題を活用して自分の理解度をコツコツ確認すると、時間の節約にもつながる(テスト前や受験前に学習するところを絞ることができる)ので、しっかり取り組みましょう。
そのため、まずは宿題をしっかりこなすことが重要です。また、宿題をやる際には、学習が身につくよう、取り組み方も気を付けなければなりません。
よく見られるのが、答え合わせをしない、間違っていたら解答を写して終わるというやり方です。
これでは、せっかく時間を使って学習しても内容を理解しているとは言えません。そのため、丸付けをする、間違えたところはもう一度解く、というように取り組むようにしましょう。
②学校の授業の復習
高校では、教科ごとに宿題が出されることが多いです。そのため、宿題が多い日もあれば、少ない日、まったくない日もあるでしょう。
そのため、宿題をして時間が余った時や、宿題がない時は学校の授業の復習をしましょう。求められている学習時間が多いので、宿題+ほかの学習をやる余裕があると思います。
復習は、分からなかったところや間違えたところを中心にしましょう。1日の全ての教科、全ての学習内容を復習するのは時間がかかります。十分理解できたところは復習する必要はありません。
内容を絞って、短い時間で長く続けられるよう工夫しましょう。その日のうちに復習をすると、自分がどうして間違ったのか、記憶がフレッシュなうちに確認できます。間違えた理由を納得できると理解が早くなります。
復習をしないで、分からないまま放っておくと、分からない部分がどんどん溜まっていき、テスト前に確認しなければいけないことが多くなったり、次の授業内容が理解できなくなったりします。時間の節約にもなるので、その日の疑問や課題はその日のうちに解決できるように心がけましょう。
③学校の授業の予習
学校の授業の予習をすることもいいでしょう。予習と聞くと、「授業の内容を1からしっかり勉強しなければいけない。」と時間も労力もかかると想像する人が多いでしょう。
まずは、苦手な教科や単元だけに絞ってやってみましょう。
また、教科書を読んで、分からなかったところをリストアップしておくだけでも、どこに注目して授業を聞けばいいのかが明確になります。数学なら例題を解いておく、国語の古文や漢文・英語だったら訳をしておく(分からない単語の部分は空欄にしておいても良い)等の予習ができます。
ガッツリ取り組むと、続かなくなる恐れもあるので、長く続けられそうなことを考えて実践してみましょう。特に、高校の授業のスピードは速いです。授業時間を無駄にしないためにも予習にも積極的に取り組むようにしましょう。
平日は、予習まで手が回らないことが多く、毎日やるのは難しいでしょう。時間のある休日にある程度行って、余裕をもたせておくと、平日もスムーズに授業や家庭学習に取り組むことができます。
④小テストの勉強
高校では、毎週小テストが行われる学校が多いです。内容としては英単語や古文単語のテストであったり、学校によっては数学・英語の長文読解なども毎週小テストすることもあります。回数が多く、面倒くさがって学習しない人もいるでしょう。
しかし、英単語や古文単語は大学受験において非常に重要なポイントとなります。なぜなら、単語の意味が分からないと文章が読めないからです。記述問題であっても、「文法は分かるのに単語が分からなかったから解けなかった。」となるのは、とてももったいないですよね。
高校までに覚えなければならない英単語の数は約2000語です。これを受験前に急いで覚えるのはとても大変です。少しずつコツコツ覚えていくのがよいでしょう。そのためにも、小テストには一生懸命取り組みましょう。
また、小テストは学習評価の材料の一つです。ここで高得点を稼いでおけば、定期テストで点数が足りない分をカバーすることができ、高い評定をもらうことができます。一石二鳥ですから、やらない手はないですよね。
⑤定期テストの勉強
定期テストの範囲はとても広く、さらに複数の教科同時に対策しなければいけないため、定期テスト直前になってから学習を始めるのは、とても大変ですし、テスト範囲全てをカバーしきれません。
また、高校は中学よりも学習の量も難易度も高く、教科も増えたため、中学生の時と同じ定期テスト対策では、対応するのが難しいです。そのため、中学校の時よりもさらに前から学習するようにしましょう。
定期テストの日程は、学校から配られる年間行事表に載っています。事前に日程が分かっているため、逆算して、スケジュールを立てて学習するようにしたいですね。
授業で学習したところから対策を進めておけば、定期テスト前は、直前の授業内容だけ復習すればいいので、負担が減ります。さらに、苦手教科や単元の学習、応用問題の対策など、さらに得点を上げるために時間を使うことができます。
時間帯別、おススメの勉強内容は?
では、休日はいつ勉強するとよいのでしょうか?集中できる時間帯や、集中力をつけたい時間帯を3つ紹介します。
①朝
朝勉強がおすすめである理由は、頭がスッキリとしてさえているという点です。
人が何かを覚えるとき、脳の中にある「海馬」という領域に一時的に情報が保存されます。ここに保存された情報は、睡眠中に無意識の間に取捨選択が行われます。保存しておきたい情報は別の領域に保存され、消去してもよい情報は忘れてしまう、というように取捨選択されるのです。
つまり、人は睡眠を取った後、記憶がきちんと整理された状態になっています。朝起きたときの頭の中は、記憶を保存できる容量が一日の中で最もスペースのある状態です。そのため、この時間帯に勉強をすると、新しく学んだ情報をしっかりと自分のものにできることが多いのです。
このように朝は、脳が1日の中で最もよく働く時間帯です。睡眠によって脳が休息を取ったあとのリフレッシュした状態になっています。
前日の活動中に得た情報が整理された状態であり、物事を記憶するための基盤がリセットされているので、脳を使う勉強には朝はまさにゴールデンタイムであるといえるでしょう。
朝の時間帯に勉強をするなら、数学や理科などの理系科目を重点的に進めるのがおすすめです。理系科目では思考力やひらめきが求められるため、脳が活性化しやすい朝の時間帯こそ効率的に進めることができます。
また、前日の記憶が整理されているかどうかを確かめるために、覚えた単語のチェックをするのもよいですね。
しっかりとウォーミングアップをしたうえで、難易度の高い応用問題に挑戦するのもよいでしょう。また、朝の時間帯は脳がよく働くため、苦手科目克服のための勉強時間にあてるのにも向いています。
②午後
午後はやる気アップにつながるドーパミンやアドレナリンの血中濃度が高まります。そのため勉強や仕事は午後の方がはかどりやすいともいわれています。そのため、思考力と持久力の必要な科目に集中するのがおすすめです。国語や英語、社会などの科目を選ぶとよいでしょう。
また、この時間帯は、英単語や用語をひたすら暗記するよりも、長文読解や論述問題に挑戦するほうが効果的です。理系科目の難しい問題にチャレンジする際にも、昼の時間帯は適しています。
しかし、昼食後は、ついうとうとしてしまいがちです。これには、脳の働きが午前中ほど活発ではなくなっていることが関係しています。
食事によって血糖値が上昇すると、血糖値を下げるために体内でインスリンが分泌されます。特に普段よりも糖質の多いものを食べると血糖値が大幅に上昇してしまうため、インスリンが大量に分泌され、それにより今度は血糖値が急激に下がります。
すると脳のエネルギー源である糖が脳に行き渡らなくなり、活発な働きができなくなってしまうのです。
そのため、15分程度の短い仮眠をとったり、自分で時間管理をして気が緩まないようにしたりという工夫が必要です。
③夜
脳は、1日の中でさまざまな情報を吸収するため、脳科学的には夜はあまりよいコンディションとはいえません。しかし夜は、記憶することだけに目を向ければ、非常に適した時間帯といえます。
起きている間に得た情報は、睡眠中に整理され、必要なものだけが記憶として定着します。そのため夜は暗記することが多い科目の勉強や、記憶として定着させたい分野の復習に取り組むとよいでしょう。
また、夜の時間帯は、思考力をそこまで使わない勉強法を実践することが肝心です。そのため暗記系の勉強が向いているといえるでしょう。英単語や古文単語、歴史用語の暗記を重点的に行いましょう。夜は睡眠により記憶が定着しやすいため、忘れにくくなるというメリットがあります。
夜の学習を張り切り過ぎると、寝るのが遅くなってしまったり、目がさえて寝つきが悪くなる可能性がります。すると、寝不足になり翌日の学習が集中できなくなる等、かえって効率を下げてしまいます。夜は睡眠を優先するようにしましょう。
まとめ
高校では、より長い時間学習することが求められます。勉強する内容も増え、さらに難しくなっているため、自分に今必要な学習は何なのかを考えて学習に臨むようにしたいですね。
また、短い時間でよりたくさんの内容を学習できるような効率的な勉強ができると良いでしょう。そのために、それぞれの時間帯に合った勉強をするのが大切です。
休日に部活がある人もいるでしょう。そのような人は部活の時間に合わせて、スケジュールを立てるようにしましょう。スケジュールを立てていなかったら、ダラダラと過ごしてしまい、勉強しなくなってしまいます。まずは、休日の過ごし方、勉強する時間について考えてみましょう。
特に、大学受験では、一教科のテストの制限時間は60~100分と設定されています。慣れていないと、長時間集中し続けるのは大変難しいです。家で学習するときから、この時間を意識してスケジュールを立てるようにしたいですね。
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