多くの子が成長する過程で訪れる反抗期。
来るものだとわかっていても、実際に来てみると思ったより酷くて、子供にイライラしてしまうことはありませんか?
成長すればいつかは終わるとわかっていても、それまでただ待つのは辛いですよね。
そこで、今回はそんな子供の反抗期がひどくて悩んでいる親に向けて、必要な親の心構えや反抗期について理解を深めるための情報をマナビバが解説していきます。
反抗期に必要な親の心構えとは?
反抗期の子供を持つ親は、いつまでこの状況が続くのか分からずヘトヘトになってしまい、育児から逃げたくなう時もあると思います。
しかし、やはり子供はかわいいものですし、子供自身も気持ちが整理できずどうしようもない時期ですから、ここで見捨てるわけにはいきませんよね。
ですから、ここではそんなひどい反抗期の子供と向き合うときに必要な心構えを紹介していきます。
子供扱いを少し止める
大人からすると、反抗期の子供はまだまだ子供に感じてしまいますが、子供からすると、物事を論理的に考えられるようになったり体も大きくなって、大人になってきていると感じています。
そのため、「まだ子どもだから」というようなことを言ってしまうと反発されてしまいますし、子供は気持ちをわかってくれないと感じます。
まだ親が必要な部分も大きいですが、自立した個人として、尊重する気持ちで接するようにしましょう。
干渉しすぎない
子供が心配でも、しつこくあれこれ聞いたり、行動を探るようなことはできる限りやめましょう。
勉強や部活、友達付き合い、恋愛、容姿など、この時期は色々と気になることが出てきますが、自分のことは自分で決めたい、一人になりたいと思うことも多いです。
今までなんでも話してくれたのにと心配になるかもしれませんが、そっとしておくことも大切です。
他の子と比較しない
反抗期の子供は意識が内面に向きやすく、コンプレックスを抱きやすいので、比較されることに対して敏感になっています。また、直接比較しなくても、他の子について話すだけでも、比較されているように感じてしまいます。
そんな時期に、親が「あの子は真面目で成績も優秀」「かわいくて性格が素直」、などと発言をすると、子供は「だったら自分は?」と感じてしまい、傷ついてしまうことがあります。
兄弟姉妹と比較されるのも嫌がることがあるため、その子だけをみてあげるようにしましょう。
無理強いはしない
反抗期には、勉強をサボったり、生活態度が乱れることがあります。そんなときに、「宿題やりなさい」「部屋片付けなさい」というようなことを、一つ一つは当たり前のことだとしても、次々に親から言われると、子供はやる気をなくしますし、ムキになって逆効果になってしまいます。
「疲れてる?」というような、子供に負担にならない、気遣うような言葉をかけてあげることを意識しましょう。
どんな時も味方であると伝える
子供は親に反抗的な態度をとりますが、本当は勉強や運動、容姿などが理想に届いていなくてもありのままを受け入れてほしいと思ってします。
あまりにも子供が反抗的な態度だと、ついイラッとしてしまい過剰に反応することもありますが、成長の過程の一つなので、できるだけ温かく見守ってあげましょう。それが難しい時は、うまく流して子供に感情をぶつけないようにしましょう。
その上で、子供が何かに悩んでいれば、「何があっても味方だよ。相談したいことがあったらいつでも言ってね」と伝えてあげましょう。
素直になれないので、子供は初めは無視するでしょうが、内心では味方をしてくれて嬉しく思っていますよ。
子供から相談しようとしたら、正面から向き合う
反抗期の子供は恥ずかしくて親に言えないことがたくさんあります。
でも、子どもから何か話をしたそうな様子が見えたら、その時は正面からきちんと向き合ってあげましょう。
そのときは、子供が勇気をもって話してくれていることを念頭に置いて、子供の言うことを無闇に否定したりしないで、最後まで一つ一つ話を聞いてあげましょう。
限界を感じたら、第三者を頼る
反抗期があまりにもひどく、毎日子供が暴言や暴力などを続けるようなら、親の方が限界がきてしまいます。
家庭内でどうにもできない時は、子どもが未成年なら、市町村の児童相談所や児童福祉課などに相談して、子供の様子を見てもらうこともできます。
特に何かを壊したり、暴力がある場合には、早いうちに地域の専門職に話をするようにしましょう。
子供が反抗期になる理由
反抗期は大きく2回あり、1回目は2歳前後のイヤイヤ期と呼ばれる時期で、ここで問題にしているのは2回目の中学生頃に起こる第二次反抗期と呼ばれるものです。
第二次反抗期は小学校の高学年〜中学生頃に起こります。
その第二次反抗期が起こる理由について見ていきましょう。
自我の芽生え
個人差はありますが、小学校4年生くらいから体も成長して、子供が親に言われるのではなく、自分でやりたいことが増えてきます。
また、イヤイヤ期の頃とは違い、子供なりの考えを持っていますし、親がただいうだけでは従ってくれなくなります。
とはいえ、まだまだ内面は子供で、「子供扱いはされたくないけれど、大人にはまだなれていない」という複雑な感情を抱いています。
思い通りにならないストレス
小さいころは親が何でもしてくれるので、何か言えば思い通りになると考えています。しかし、成長すると周りも小さな子供のような特別扱いはしなくなり、思い通りにならないことが増えます。そうするとストレスを感じて、反抗期という形で発散するのです。。
また、成長して自分で考えられると思っていたことがうまくいかないと、理想の自分と現実の自分の間にあるギャップが大きくなり、ストレスになります。
経験を重ねると、「できることから一歩一歩対処する」というように、それなりの対処ができるようになります。しかし、子どもにとっては未経験のことであるため、一気に完璧にやろうとして失敗してしまうのです。
反抗期の子供の特徴
ここでは、子供が反抗期を迎えるととる行動に着目し、反抗期の子供の特徴を見ていきます。
暴言を吐く
思春期の子供はストレスを溜め込んでしまい、そのストレスを発散するために攻撃的なことをしてしまいます。
その結果、言葉遣いが荒くなり、暴言を吐いたりしてしまうのです。傾向としては、反抗期に暴言を吐くのは女子よりも男子の方が多いです。
親を避ける
反抗期になると攻撃的になる場合もあれば、大人しい子供は攻撃的にならず、他人を排除することが多いです。
口を利かない、部屋に引きこもる、話しかけても無視をする。
こういった子はコミュニケーションが取りづらく、次第に子供の考えが理解できなくて困るということが多いです。
しかし、あまり放置しすぎてしまうと、完全に引きこもりの状態となってしまう可能性もあります。
こういった子供は、特に親であっても部屋に入られることを嫌がることが多いです。
部屋の掃除をしたり、持ち物を勝手に見たりすると、子供は激しく反発し、暴言を吐供養になったりもします。
口ごたえする
反抗期の子供にとって、色々と口出しをしてくる親はまるで敵のように見えてしまっているので、何か言われたらすぐに口答えをします。
特に、親が言ったことに矛盾があったり、前と違うことが言ってるとなると、ここぞとばかりに口ごたえをします。
父親を毛嫌いする
特に女子に多い特徴ですが、思春期になると父親と一緒に洗濯されることを嫌がるのも多いです。
これは思春期を迎えた女子が、成長して大人になってきて、父親のことを男性として認識するようになったことが原因としては大きいです。
同様の理由で、父親のことが突然生理的に受け付けられなくなる子もいます。
こうなってしまったら、子供は近くに父親がいるだけでも嫌になってしまい、父親を避けたり、暴言を吐くようになってしまいます。
物にあたる・暴力をふるう。
ストレス発散の攻撃性が、言葉だけでなく、暴力性という形になって発揮されるタイプの子もいます。
物に当たる子もいますし、人に対して暴力をふるうところまでいってしまう子もいます。
また、こういう子は飲酒や喫煙などの非行に走る可能性も高く、軽視してはいけません。
反抗期が終わる時期
一般的に、第二次反抗期は思春期の前後に訪れるとされています。
小学校の高学年くらいから始まり、高校生あたりまで続くことが多いです。つまり、年数的には5〜6年も続くのです。当然、個人差がありますし、中には反抗期自体が来ない人もいます。
また、反抗期は男女差もあるといわれています。
女子は早く始まって早く終わり、男子は遅く始まって遅く終わることが多いです。
女子は「中間反抗期」の小学校中学年くらいには「第二次反抗期」が始まることもあります。
そして中学生でピークに達し、高校受験期にはもう収まっているのです。
それに対し、男子は中学1年生あたりから始まり、高校の途中で収まることが多いので、高校受験が反抗期真っ盛りで、受験期にずっとイライラしてるなんてこともあります。
まとめ
反抗期がひどくて悩んでいる親に向けて、必要な親の心構えと反抗期が始まる理由、その特徴と終わる時期について見ていきましたが、いかがだったでしょうか。
反抗期の子供を持つ親ができることは、正直そこまで多くはありません。
子供の様子を見守り、子供が落ち着いて素直になったら受け入れる。それしかないでしょう。
ですが、そこに至るまでに、親の方がメンタルをやられたりしないよう、辛い時は外部の専門家を頼るようにしましょう。
ですが、反抗期は子供が大人になる上で必要な通過儀礼。しっかりと見守ってあげましょう。