反抗期には主に2~3歳ごろの幼児期に来る「第一次反抗期」と、思春期に来る「第二次反抗期」があり、小学校2~3年生ごろに見られることがある反抗的な態度が続く時期を「中間反抗期」などと呼びます。
第一次反抗期は成長すれば終わるのが見えているので、あともう少しの辛抱だと思いやすいですが、第二次反抗期は早い子は小学校の高学年くらいから始まりますが、一体いつ終わるのか、終わりが見えなくて大変ですよね。
それに、第二次反抗期は子供も成長して、できることが増えている分、激しい反抗期だと手のつけようがありません。
そこで、今回は反抗期が終わる時期と、年齢ごとの特徴、そして反抗期の子供を持つ親が心構えしておくべきことについてマナビバが解説していきます。
反抗期が終わる時期はいつ?
一般的に、第二次反抗期は思春期の前後に来ると言われています。
大体は小学校の高学年から始まり、高校生くらいまでの期間続くことが多く、5〜6年間くらい続くとみましょう。ただ個人差がありますし、そもそも反抗期自体が来ない人もいます。
反抗期の来る時期には傾向的に男女差があります。
一般的に、女子の方が早く始まって早く終わり、男子は遅く始まって遅く終わるといわれています。
女子は大抵小学校高学年、早いと「中間反抗期」の時期である小学校中学年から「第二次反抗期」が始まる子もいます。
そして中学生の中頃でピークに達し、高校受験期には落ち着きを見せます。
一方、男子は中学1年生の夏あたりから始まり、高校受験期も反抗期のことが多いです。
そのため、女子と違い受験勉強のときもずっとイライラしてるなんてことが起きます。
年齢ごとの反抗期の特徴
子どもが親の言うことに反発するのには、はっきりとした原因があります。しかし、子どもはその原因をうまく言語化できません。
子どもが親の言うことに反発する原因は、成長過程で経なければならない過程の一部だからです。
しかし、子どもの成長段階により、親の言うことを聞かない原因も変わっていきます。
ここでは子どもが親の言うことに反発する原因を、最初の2歳前後~高校生までに分けて見ていきます。
2歳前後
2歳前後の子どもはイヤイヤ期に入ります。
2歳前後がピークだと言われるイヤイヤ期は、第一次反抗期とされます。
イヤイヤ期になると、自分が思った通りに物事を進めたいと思うようになり、子どもは親の言うことを無視します。
4歳〜6歳
4歳〜6歳の子どもが親の言うことに反発するのは、判断力や思考力が成長して、自分で考えて行動したいという自立心が生まれるからです。
小学校低学年〜中学年
小学校低学年〜中学年の子供が親に反発するのは、中間反抗期に入るからです。
中間反抗期には、個人の価値観が形作られていくさので、親に何か言われても、自分の欲求が強くなり、それをぶつけたくなるのです。
小学校高学年
小学校高学年には、学校などの社会集団での立ち位置や関係性に迷う機会が多くなります。
そして、人間関係の中で友達の比重が大きくなり、友達と親を比べて、親を軽視したり反発するようになります。
こうして親離れが始まるのです。
中学生
小学校高学年から始まりますが、中学生で本格化するのが思春期です。この時期は第二次反抗期と呼ばれたりもします。
思春期は、第二次性徴を迎え体の変化が大きいことから、心のバランスが取りにくい時期です。
そんな時期なのに、中学生は、部活などで先輩後輩という上下関係に悩み、小学校から中学校と環境が変わることで思い通りにならないことができてストレスを感じるなど、多くの悩みを抱えるようになります。
高校生
高校生が親の言うことに反発するのは、中学生からの反抗期の続きです。
小学校高学年から中学生あたりが思春期初期と呼ばれるのに対し、高校生あたりで迎えるのが思春期中期です。
この頃には体の成長はほぼ終わっている人が多く、アイデンティティに悩むことで心を成長させていきます。
特に多いの問題は性の問題です。
この頃は、自認する性に由来する特徴を受け入れ、指向する性の対象を受け入れる用意ができます。
大人である親からすると、責任を取れない高校生の交際には何か言いたくなりますが、子供からすると邪魔をされたくないと強く思うところでもあります。
反抗期の親が心構えしておくべきこと
反抗期の子供をもつ親には、いつまで続くのか分からない状況に疲弊してしまい、育児から逃げ出したい気持ちになることもあるはずです。
しかし、子供自身も気持ちをコントロールできないことが多く、反抗したくてしているわけではないことがほとんどです。やはり子供はかわいいものですし、ここで見捨てるわけにはいきませんよね。
ですから、ここではそんなひどい反抗期の子供と向き合うときに必要な心構えを紹介していきます。
子供扱いしすぎない
反抗期の子供は、少しずつ論理的に物事を考えられるようになり、大人らしさが少しずつ出てきます。
だからこそ、「まだ子どもだから」というように考えをスッパリと否定してしまっては、親は気持ちをわかってくれないと感じるでしょう。
また、子供扱いされたと感じると、怒り出す場合もあります。子供扱いするのではなく、まだ親を必要とするものの、大人の部分も一人の個人として、尊重するようにしましょう。
関わりすぎない
子供が心配でも、何度も干渉するのはやめましょう。勉強や部活、人間関係や容姿など、この時期の子どもは内面に関心が向き、自分のことを集中して考える時間がほしいと思うようになります。
一人になりたいときはそっとしておくことも優しさです。
誰かと比較しない
反抗期の子供は内面に意識が向くので、性格や容姿などについて悩みやすく、比較されることに対して過敏になっています。
そんな時期に、親が「あの子は優秀でかわいいな」といったように、誰かと比較するような発言をすると、子供を傷つけてしまいやすくなります。
強要はしない
反抗期には、勉強を怠けたり、生活リズムが崩れることがあります。そんなときに、「勉強しなさい」「部屋片付けなさい」などと親から何度も言われると、子供はやる気をなくしてしまいますし、「今やるところだったのに」と反発してしまいます。
子供に元気がなくてしないといけないことをしていない時は、「疲れているの?」などと気遣うような声かけをしてみましょう。
いつでも味方であることを伝える
子供は親に反抗的な態度もとりますが、本当は自分を認めてほしい、ありのままをそのまま受け入れてほしいといったように感じています。
反抗的な態度を取られても、子どもの成長の過程の一つだと受け入れ温かく見守ることが大切です。
子供が悩んでいるようなら、「あなたの味方だよ。いつでも相談してね」などと言葉をかけましょう。仮に無視されたとしても、子供は内心では受け入れてくれることを嬉しく思っていますよ。
子供が何かを話そうとしたら、きちんと子どもと向き合う
反抗期の子供は複雑な思いがあって親と向き合えないことがあります。子供から話をしたそうな様子があるなら、きちんと向き合って話をしましょう。
子供が勇気を振り絞って話してくれていることを頭の片隅に置いておき、頭ごなしに否定は絶対にせず、最後まで話を聞いてあげましょう。
限界を迎える前に、第三者に相談する
毎日の暴言・暴力が続く場合は、我慢し続けていると親の方が限界を迎えてしまいます。
家庭内で解決できない場合は、未成年の子供のことであれば、市町村の児童相談所や児童福祉課などに相談して、子供の様子を見てもらうことができます。
ものに当たったり、暴力が見られたりする場合には、すぐに地域の専門職に相談しましょう。
ずっと我慢していたら親の方が限界を迎えてしまいますよ。
まとめ
反抗期が終わる時期と、年齢ごとの特徴、そして反抗期の子供を持つ親が心構えしておくべきことについて見てきましたが、いかがだったでしょうか。
反抗期は波もありますが、長く続くと考えておく必要があるものです。
かわいい我が子とはいえ、あまりに反抗期がひどいと親の方が我慢の限界を迎えてしまいますよね。
明確に何歳までに反抗期が終わるということはできませんが、5・6年続けばそろそろというところなので、一つの目安にしてください。
子供の方も、将来あんなにひどい反抗期だったのに、親は最後まで温かく見守ってくれたとわかってくれる時が来ますよ。