思春期の前後から始まる反抗期、親としては将来のためを思って善意で言ったことがうまく伝わらず、激しく反発されたり、無視されたりというのが起こる難しい時期です。
本格的な反抗期を迎える前に、親子仲に亀裂を入れないためにも、親としては反抗期について事前に知っておいて気をつけたいポイントというのがあります。
そこで、今回は反抗期に親が気をつけたいポイントとそんな反抗期になる理由、そしていつ頃反抗期が終わってくれるのかについてマナビバが解説していきます。
反抗期に親が気をつけたいポイント7選
反抗期に入った子供に対して、それまでと同じように接しようとすると、子供から予想外の反発を受けて、「どうしてわかってくれないの?」と思ってしまうことがあります。
そんな日々が続くと、いつまで続くのかわからない反抗期に疲れきってしまい、育児を放り出したい気持ちになってしまうことがあります。
しかし、反抗期には子供自身が自分の気持ちをどうしようもなくなってしまい、ひどいことを言っても親には見捨てないでいつまでも向き合って欲しいと思っているものです。
親として、やはり子供はかわいいものですし、最後まで見守ってあげたいですよね。
ここでは、反抗期の子どもと接する上で親が気をつけたいポイントを紹介していくので、参考にしてみてください。
少し大人として扱ってあげる
反抗期の子供は、小学校中学年くらいまでに比べると、物事を感情ではなく論理的に考えることができるようになり始め、大人っぽい考えができるようになってきます。そのため、子供扱いしてなあなあにしようとすると、親はわかってくれないと反発を覚えるようになります。
しかし、まだ完全に大人になりきってはいませんし、大人同様に扱ってしまうと、放置されていると感じるので、程よくかまってあげる必要もあるのが難しいところです。
子供でも大人でもない、まだ親を必要とするところもあるものの、大人な一面もある個人として尊重するようにしましょう。
過干渉は厳禁
子供が心配だとしても、子供の決定や行動に過度に干渉するのはやめましょう。勉強に部活、人間関係にルックスなど、この時期の子供は自分自身の軸というものができ始めるので、一人になって考えたいことがありますし、自分のことは自分で決めたいと思うようになります。
とはいえ、完全に放置してしまっては手遅れになってしまうこともあるので、適度に様子を確認したり、将来について考えさせることは重要です。
他の子と比較しない
反抗期の子供は自分自身に意識が向くので、内面やルックスなどにコンプレックスを抱くことが多いです。
ですから、他の子と比べられるとコンプレックスを刺激されてしまうのです。
兄弟姉妹と比べられるのも嫌がることがあるので、同級生などだけではなく身内と比較するのもやめましょう。
催促ではなく気遣うような声かけをする
反抗期には、勉強を全然しなかったり、生活態度が乱れることがあります。
そういうときに、「勉強しなさい」「早く起きなさい」などと親から言われると、子供は素直になれず、自分でも親が言うことが正しいと思いつつも反発してしまうことが多いです。
「勉強何時からするの?「疲れているの?」などと、催促ではなく確認や気遣うような声かけをするようにしましょう。
子供の味方であることを伝える
子供は親に反抗しますが、本当はありのままの自分を承認してほしいと感じています。反抗的な態度を抑えようとするのではなく、子供の成長過程の一つだと思って見守りましょう。
子供が悩んでいる時は、「私はあなたの味方だよ。いつでも相談してね」などと子供の味方であることを伝えてあげましょう。仮に無視されたとしても、子供に気持ちは届きます。
子供が相談してくれたら真剣に子どもと向き合う
反抗期の子供は自分の内心を上手く言語化できなかったり、恥ずかしがって親と真正面から向き合うのは困難です。
だからこそ、子供から何かを相談しよう、話をしようという様子が見えたら真剣に向き合ってあげましょう。
子供は何かを勇気をもって切り出そうとしていますし、親には認めて欲しいと想っています。頭ごなしに否定するのは絶対にダメです。
反抗期がひどすぎたら第三者に相談
暴言・暴力が続く場合は、第三者に相談しましょう。我慢し続けているといつか親の方が限界が来てしまいます。
居住する市町村の家庭児童相談室の心理士や児童福祉課の児童福祉司などの専門家に相談し、子供の様子を見てもらうことができます。
物や人に暴力をぶつけるなどの行動が見られる場合には、一度専門家に話を聞いてもらいましょう。
子供が反抗期になる理由
反抗期は大きく分けて2回あり、1回目は2歳前後のイヤイヤ期と呼ばれる頃で、2回目が中学生頃に起こる第二次反抗期です。
第二次反抗期は小学校の高学年から中学生頃に起こるアイデンティティを確立する時期で、成長の過程に必要なものとなります。
反抗期が起こる理由としては、大きく以下の2つあります。
自我の芽生え
体は大きくなって段々大人らしくなり、心も成熟し始める時期ですが、まだまだ未熟な状態です。
でも、本人としては大人に足を踏み入れたと思っているので、子供扱いをされることに反感を覚えてしまうのです。
思い通りにならないストレス
思春期になると大人と子供の間で揺れ動き、自分で考えて行動するものの、思い通りに行かないことが多く、ストレスを抱えてしまうようになります。
そんな心のうちに溜め込んだストレスを発散することも反抗期になる大きな理由です。
反抗期の終わる時期
第二次反抗期は小学校の高学年くらいから始まり、高校生くらいまで続くことが多いので、大体5〜6年間くらいかかるものです。
もちろん個人によって時期は多少前後しますし、反抗期自体が来ない子もいます。
そんな反抗期の時期ですが、傾向として男女に違いがあります。
傾向としては、女子の方が始まるのも終わるのも早く、男子の方が始まるのも終わるのも遅いです。
女子は中間反抗期の時期である小学校中学年くらいから第二次反抗期が始まることもあり、中学生中盤でピークに至り、高校受験の時には落ち着くということが多いです。
男子は中学1年生の夏頃から始まり、高校生まで続くことが多く、女子とは違い高校受験の時期も反抗期真っ盛りということが多いです。
まとめ
反抗期に親が気をつけたいポイント7選とそんな反抗期になる理由、そして反抗期が終わる時期について見てきましたがいかがだったでしょうか。
これから子供が本格的な反抗期を迎える前に、親としては気をつけたい、覚悟しておかないといけないことといいうのは数多くあります。
中には反抗期が来ない子もいますが、反抗期というのは大人になる通過儀礼であり、避けて通ることはできません。
反抗期がくる理由をちゃんと把握し、どのくらい続くのかという見通しを持って、親として子供を見守ってあげましょう。
とはいえ、本当にひどい反抗期には、自分だけで溜め込まず、外部の専門家に頼るなどの手段を取ることも大切です。