小学校の宿題として、日記が出される学校が多いです。夏休みの絵日記や、一行日記など長期休みに出される課題もあれば、毎日宿題として出される学校もあるでしょう。しかし、文章を書くのが苦手な小学生も多いと思います。また、毎日書く場合はネタにも困りますよね。今回は、小学生の日記のネタとしておすすめのものを紹介します。また、どのように書いたらいいか、書き方のポイントと例文も解説していきます!
小学生の日記のネタのおススメは?
日記というと、どこか遠くへ旅行した等、特別な出来事を書かなければならないと思っている人も多いでしょう。しかし、そんなことはありません。日記は「その日のできごとを振り返って書く」ものですから、題材は何でもいいのです。1日に起こる出来事として、日記の題材になりそうなものには、以下のことが考えられます。
- 友達(家族)と遊んだこと
- 今日の学校について
- 今日の夜ご飯について
- 今日見たテレビ番組について
- 旅行したこと
このように、日常の何気ない出来事でも、日記として書くことができます。
文章が苦手でも書ける!日記の簡単な書き方とは?
日常の何気ない出来事だと、たくさん書くことができないと思う人もいるでしょう。でも、大丈夫。次に紹介するポイントを実践すれば、どのようなことでも内容を膨らませて立派な日記として書くことができますよ。
その1 5W1Hを意識する。
5W1Hとは、「When:いつ」「Where:どこで」「Who:だれが」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」の頭文字をとった言葉です。内容によっては全ての項目を入れることが難しいものもありますが、基本的にはどのような出来事においても書くことができます。これを意識して書くことで、内容が詳しくなり、文章量も確保することができます。
【例】
- 今日の放課後(When:いつ)に、〇〇君と△△君と3人(Who:だれが)で遊びました。公園(Where:どこで)で鬼ごっこ(What:何)をしました。
- ☆月★日に(When:いつ)、お父さんとお母さんと弟と僕の4人(Who:だれが)で旅行に行きました。弟が「ラベンダー(What:何を)を見たい。」と言ったので(Why:なぜ)、富良野(Where:どこで)に車(How:どうやって)で行きました。
その2 構成を考える。
文章の構成の基本は「はじめ」、「中①」、「中②」、「終わり」です。この4つのまとまりに分けて書くと、読みやすい文章になります。
それぞれのまとまりに書くことは、以下の通りです。
はじめ | どのような出来事なのか、何について話すのかを簡単に書く。 (その1で紹介した5W1Hの文章が「はじめ」にあたります。) |
中① | その出来事の具体的なエピソードを書きます。 |
中② | もう1つ具体的なエピソードを書きます。 |
終わり | 感想を書きます。 次にしたいこと、やってみたいこと、疑問に思ったこと等を書きます。 |
このときに気を付けたいことは、中①と中②で別の項目を書くように注意することです。例えば、動物園へ行った話であれば、中①はキリンを見た話、中②はパンダを見た話と動物ごとに分けることができます。家族で水族館へ行った話であれば、中①は移動中の車の中の話、中②は目的地に着いて、楽しんだ話と時間ごとに分けることもできますし、中①はペンギンを見た話、中②は熱帯魚の話というように項目ごとに分けることもできます。それぞれのまとまりごとの文章例は、次の項目で紹介します。
日記の例
①(題材:友達と遊んだこと)
【はじめ】
今日の放課後に、〇〇君と△△君と3人で遊びました。公園で鬼ごっこをしました。
【中①】
はじめは、〇〇君が鬼でした。〇〇君はリレーの選手なのでとても足が速いです。だから、僕はなるべく遠くに逃げました。ですが、○○君は僕の方に向かってきました。僕は全速力で逃げましたが、すぐにつかまってしまいました。
【中②】
次は僕が鬼になりました。〇〇君はとても速いので、△△君をつかまえようと思い、△△君の方へ行きました。しかし、△△君は急に方向を変えて逃げたので、なかなか捕まえることができませんでした。
【終わり】
結局、最後まで2人をつかまえることができず、とても悔しかったです。次は、1人でも捕まえられたらいいなと思いました。〇〇君は毎朝走っているそうなので、僕も毎朝走って、足が速くなるように頑張ろうと思いました。
②(題材:今日の夜ご飯)
【はじめ】
今日は6時に、お父さんとお母さんと3人で夜ご飯を食べました。
【中①】
今日のメニューはハンバーグでした。ハンバーグは僕の大好物です。お母さんが作ってくれました。お母さんが料理をしているときから、とてもいい匂いがしていたので、僕はお腹が空いていました。だから、すぐに食べ終わってしまいました。お母さんが「おかわり、する?」と聞いてくれたので、僕は「する!」と言って、2つ食べました。
【中②】
ご飯を食べている途中に、今日学校で返された算数のテストの話になりました。僕は算数が苦手なので、そのテストに向けてたくさん勉強をしました。そしたら100点をとることができました。お母さんとお父さんは「すごいね。」と僕をほめてくれました。僕はとっても嬉しかったです。
【終わり】
たくさんお話ができて、とても楽しい夜ご飯でした。また、家族でたくさん楽しい話をしたいと思いました。次は、僕も夜ご飯を作るお手伝いをしようと思いました。大好きなハンバーグの作り方を覚えたいです。
さらに良い文章にするために、気を付けたいこと
①主語と述語がつながるようにする。
主語と述語を意識して書くようにしましょう。主語とは「~は」や「~が」といった文の「~」にあたる部分です。述語は「どんなだ。」にあたる部分です。「僕はお母さんと一緒に公園に出かけた。」という文であれば、「僕」が主語で「出かけた」が述語です。文章を書いているうちに、主語と述語が分からなくなり、誰がしたことなのかが分からなくなります。また、主語がないと誰の動作なのかが分からなくなるので、主語と述語を意識して文章を書くようにしましょう。
【例】
×昨日、私はお父さんと一緒に大阪に行って、とても広かった。(「私は」→「広かった」)
×昨日、私はお父さんと一緒に大阪に行って、とても楽しかった。(「私は」→「楽しかった」)
〇昨日、私はお父さんと一緒に大阪に行った。(「私は」→「行った」)
大阪はとても広かった。(「大阪は」→「広かった」)
大阪の遊園地で遊ぶことがとても楽しかった。(「遊園地で遊ぶこと」→「楽しかった」)
②一文を短くする。
一つの文章が長くなると、何を言いたいのか分からなくなりますし、先ほどのように主語と述語を間違えやすくなります。一文はできるだけ短くした方がいいでしょう。目安は、主語が変わる時です。書いていて、文が長くなってきたと思ったら、いったん文を切るようにしましょう。
【例】
×昨日、私はお父さんと一緒に大阪に行って、大阪はとても広くて、その中でも遊園地に行って、その遊園地はとても楽しかった。
〇昨日、私はお父さんと一緒に大阪に行った。大阪はとても広かった。大阪の遊園地で遊ぶことがとても楽しかった。
③具体的に書く。
書くのが苦手な人は、「いろいろ」「様々」等簡単な言葉を使う傾向にあります。この言葉を具体的にすることで、量を増やすこともできますし、内容が分かりやすくなります。また、「とても」「しっかり」「すごく」等の修飾語を入れて表現している人が多いです。どのくらいなのかどうしてそう思ったのか、具体的に書くようにしましょう。「面白かった」「楽しかった」「勉強になった」という感想を表す言葉についても、どんなところが面白かったのかを書くなど、内容を具体的に書きましょう。
【例】
「とても大きかった」→「見上げるのに首が痛くなるほど大きかった」
「すごく楽しかった」→「次は何が出てくるんだろうとわくわくして、すごく楽しかった。」
まとめ
このように、ポイントさえおさえておけば、どんなことでもしっかりとした文章にすることができます。詳しく説明したり、主語や述語、5W1Hを意識して書けば、1つの内容を膨らませることができるため、あっという間に長い文章にすることができます。このようなことに気を付けて日記を書いているうちに、自然と意識できるようになり、国語力が鍛えられます。ですから、小学生のうちは毎日日記に取り組むといいでしょう。書くことに対する苦手意識がなくなり、中学校や高校でテストの記述問題やワークシートが出されても、すらすらと書けるようになりますよ。