現代は、スマートフォンやタブレット端末、ゲーム機などの普及により、子どもの睡眠時刻が遅くなっている傾向があります。その結果、起床時間も遅くなって生活リズムを乱す子が多くなっています。しかし、小学生は頭も体も大きく成長する成長期にあたるため、生活リズムには特に気を遣っていきたいですよね。今回は、小学生の理想的な生活リズムについて解説していきます。
学習も生活も快適にできる起床時間は?
小学生は、6時頃に起きるのが理想的です。
脳がしっかり働くのは、起きてから3時間と言われています。学校の授業は9時前後から始まることが多いです。授業が始まる3時間前に起きることを考えると、6時が理想と言えますね。
6時頃に起きると、朝ゆったりすることができます。朝に余裕があることには、以下のようなメリットがあります。
- 勉強やランニングなど、朝の活動ができる。
- 朝ご飯をゆっくり食べられる。
- 焦って学校に行くことがないので、忘れ物をしづらい。
- 気持ちに余裕が持てるので、イライラしにくい。
このように、学習に集中できるだけでなく、朝からゆとりをもった生活ができるため、1日の始まりを良い気持ちで迎えられます。6時という時間は最適な時間です。まさに「早起きは三文の徳」ですね。
放課後は勉強した方がいい?遊んだほうがいい?
放課後は、積極的に遊ばせてあげましょう。
「友達と遊んでばっかりで勉強しない。」と悩んでいるご家庭も多いでしょう。しかし、子どもは友達と遊び、コミュニケーションをとることで成長していきます。子どもにとっては遊びも立派な勉強なのです。例えば、放課後友達と遊ぶ約束をした日と習い事がもし重なってしまった時は、友達との約束をどう守るか、またはどう断れば相手を傷つけないか等を考える力もつけることができます。
学校によっては帰宅時間が決められている場合がありますし、冬の場合は外が暗くなるのも早くなります。貴重な遊びの時間ですから、まずは遊びを優先させたいですね。
小学生になり友達のコミュニティや行動範囲も広がることも少なくありません。遊びでなくても、習い事をしたり、少し遠くの公園まで自転車で冒険してみたり、学校では体験できないような遊びや学びをすることで、子どもは大きく成長していきます。
最適な勉強する時間帯は?
では、勉強はいつしたらよいのでしょうか?
学校から帰宅してからすぐ
一番理想的なのは、学校から帰宅してからすぐです。宿題の量が少ない場合などは、終わらせてから遊びに行ったり、習い事に出かけたりするのがいいですね。
しかし、先ほどもお話しした通り、放課後の時間は遊びを優先した方がいいです。6時間授業などで放課後、自由に使える時間が短かったり、宿題の量が多い時は、遊びや用事から帰ってきてから勉強しても問題ありません。
そのような場合は、帰宅後にすぐ勉強できるよう、勉強の準備を机の上にしてから出かけるのがおススメです。 こうすることで、帰ってきてからも勉強のことを意識することができますし、スムーズに学習に取りかかれます。また、友達の家で遊ぶ場合などは、一緒に宿題をやってから遊ぶというのもいいですね。
寝る1時間前
良い睡眠をとるために、寝る1時間前はスマートフォンやテレビなどの「ブルーライト」と呼ばれる青い光を浴びない方がよいとされています。したがって、この時間に勉強をすることで、ブルーライトを避けることができますし、学習習慣をつけることもできます。
テレビやスマートフォンのディスプレイから発せられるブルーライトを浴びると、太陽の紫外線を浴びている状態と似ていている状態となり、目が冴えて脳が覚醒状態になります。
すると、体が活動状態になり、眠ろうとしてもなかなか眠れなくなります。ですから、テレビやスマートフォン、パソコン、ゲーム機などは、就寝の1時間前から見ないようにしましょう。大人よりも子どもの方が、光への感受性が強いとされています。親は平気でも、子どもにとっては睡眠への大きな悪影響となりますので注意しましょう。このような機器を寝室には持ち込ませない、寝る前から翌朝までは親が管理する等ルールを作ると良いでしょう。
翌日も快適になるような夜の過ごし方とは?
家族で過ごす
夜は家族で過ごす時間を大切にしましょう。子どもは学校で日々、様々な経験をして帰ってきます。今日学校であったことを話す時間を作るようにしたいものです。
年齢が上がるにつれて、反抗期・思春期と親との繋がりが薄れていく傾向があります。子どもはこの時期に様々な悩みを持ちやすいです。小さいころから何でも話せる関係性をつくっておくことで、子どもの悩みにいち早く気づくことができます。悩みや心配事を一人で抱え込んだままだと、夜眠れなくなったり、翌日の授業に集中できなくなったりします。うつ病を発症してしまうリスクもあるため、学校のことを話すことで、学校での様子や友達関係について把握するようにしましょう。
また、ノートやテストなど学習の様子をチェックしたり、授業の話を聞いたりして、子どもができたことを少しでも多く認め、褒めてあげましょう。こうすることで、子どもの自己肯定感が上がり、毎日を楽しく過ごすことができますし、学習に対するモチベーションも高くなります。
現代では、テレビを見たり、ゲームをしたり、スマートフォンをいじったりして過ごす子が多いでしょう。最近では技術の発達により、ゲームで通信をしたり、スマートフォンで連絡をとったりすることで、離れていても気軽に友達とコミュニケーションをとることが可能になりました。そのため、ゲームやスマートフォンを使う時間が長くなっています。
技術が発達した今だからこそ、直接対面して話すということを大切にしたいものです。各ご家庭でゲームやテレビ、スマートフォンを使える時間のルールを作るなどして、使い過ぎに注意しましょう。
20時~22時には寝る。
厚生労働省からの補助金を受けて研究している愛媛大学医学部付属病院睡眠医療センターによると、小学生は8〜10時間のまとまった睡眠が必要と発表されています。先ほど、朝は6時ころに起床するのが良いと説明しました。そのため、8~10時間の睡眠時間を確保するためには、20時~22時に寝る必要があります。
休日(学校がお休み)の場合の過ごし方は?
平日と休日の生活リズムは大きく変えないようにしよう!
休日でも、学校に行く時と同じ時間(=6時頃)に起きるようにしましょう。休日だからと言って、ついつい遅くまで寝てしまう人もいるかもしれません。すると、月曜日起きるのがつらくなってしまうなど、生活リズムを乱してしまう原因になります。
次の日も休日の場合は夜更かしをしてしまいがちです。しかし、いったん生活リズムが崩れてしまうと戻すのは困難です。就寝時間についても、平日と同様に20時~22時に寝るようにしましょう。
集中して勉強するために、この時間帯に勉強しよう!
午前中
勉強は午前中にたくさんしておくことがおススメです。
なぜなら、午後から気温が上がり、集中できないことが多いからです。夏場は特に暑くなります。午前中に集中して学習することを心がけましょう。
また、午前中から友達と遊ぶのは控えるようにしましょう。午前中の過ごし方は家庭によって様々です。朝ご飯の時間、お昼ご飯の時間、掃除の時間、買い物の時間などそれぞれの家庭によってやることが決まっています。そのため、突然お家に行ったり、無理に誘ったりすることがないように注意しましょう。
お昼ご飯の後
午後に学習したい時間はお昼ご飯の後です。なぜなら、学校では5時間目に授業があるからです。5時間目の授業は給食を食べた後なので、眠くなり、学習に集中できない人が多いです。そのため、普段からこの時間帯に学習をすることで、5時間目以降の授業でも集中することができます。
まとめ
寝る時間や食事の時間などを考えると、自由に使える時間が短いことが分かります。その中で学習時間を確保するためには、スケジュールを立てて、意識的に1日を過ごすことが大切です。習い事等の用事を考えながら、まずは1日のスケジュールについて考えてみましょう。
- ①学習習慣
- ②早寝早起きの習慣
- ③家族で話をする習慣
と大切にしたい習慣が3つあります。小学生のうちにつけた習慣は、中学校や高校に進学した後でも続けることができます。反対に、後からこのような習慣をつけることはとても難しいです。早いうちから理想の生活リズムを意識して生活するようにしたいですね。
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