小学生になると、習い事をする人が増えます。
学年別で見ると、小学生で習い事をしている人の割合は、小学3~4年生が81.0%と最も多く、次いで小学5~6年生が73.9%、小学1、2年生が69.4%と、全体の約7割の人が習い事をしています。
では、どのような習い事をやっている人が多いのでしょうか?
今回は、小学生に人気の習い事について紹介します。また、習い事を選ぶポイントについても解説していきます。
小学生に人気の習い事トップ10!
第1位 スイミング
小学生に一番人気のある習い事は「スイミング」でした。スイミングスクールは誰もが必ず一度は目にしたことがあるくらい、街中にたくさんあります。
学校でも水泳の授業がありますので、「泳ぐのが苦手だから。」「学校の授業で困っていたから。」という理由で通わせているご家庭が多いようです。
また、水泳は体全体を使うため、「体力づくり」の目的で通わせるご家庭もあります。
第2位 ピアノ
ピアノの習い事をしている人は、発表会に出たり、コンクールに挑戦したりすることがあります。大勢の人の前で演奏をするため、人前で何かをする度胸を身に付けることができ、それが自信につながります。
また、音感やリズム感を鍛えることができるため、人気の習い事の一つとなっています。
中学校では、合唱コンクールが行われる学校が多いです。ピアノを習っている人は、そこでピアノ伴奏をお願いされることもあり、学校の中で実力を発揮することもできます。
第3位 英会話
英会話では、英語の発音や英語でのコミュニケーションの取り方を学ぶことができます。人とのコミュニケーションスキルを向上させることができます。
また、現代はグローバル社会であるため、社会に出たときに、英語のスキルを重要視する就職先が増えています。学校の英語の授業は文法や読み・書きが中心なため、習い事で英会話を行っておくことで、これらに対応することが可能と言えます。
以前までは、小学5年生から学校で英語の授業がありましたが、現在では小学3年生からとなっています。それに合わせて、学習もどんどん難しくなっています。
小さいころから英語に触れあっておくことで、英語への苦手意識を減らす効果も期待できます。
第4位 習字
習字は、集中して字を丁寧に書きます。そのため、集中力を鍛えることができます。
また、字をきれいに書く習慣やスキルも身に付きます。字がきれいなことで、人に良い印象を与えることができます。
学校では、ワークシートなどの提出物において、良い評価を得ることができますし、社会人になってからも、文書を書く機会で役立ちます。
ぜひ、身に付けたいスキルの一つと言えるでしょう。
第5位 そろばん
そろばんは、計算力と集中力を鍛えることができます。
正確で早い計算力は、算数の問題を解くときに役立ちます。特にテストの時には、計算ミスをしてしまって点数を落としてしまう人も少なくありません。正確な計算ができていることで、確実に点数をとることができますね。
さらに、中学生や高校生になると、テストの難易度も上がりますし、問題量も増えます。その際に早く計算ができることはとても役立ちます。
第6位 学習塾
小学生のうちは、自分の力だけで勉強できる子は少ないです。そのため、勉強の習慣をつけるという意味で、塾に通って勉強するということが効果的です。
学校の授業で分からなかったことや苦手な単元を克服することもできます。
また、長期休暇中も塾で勉強するので、勉強のモチベーションを保てるのも嬉しいポイントですね。
第7位 プログラミング
現在、小学校でプログラミング学習が行われています。パソコンを用いた学習になるので、子どもたちも興味をもちやすく、楽しんで取り組むことができますね。
様々な機械や物事の仕組みを理解するという、ITについての知識や技術をつけられることができます。
それだけでなく、プログラミング教育の目的は、「自分で試行錯誤すること」「想像力を膨らませて、実際の動きを予測すること」という、「プログラミング的思考を育むこと」です。
このような力は、生きていくうえで重要な力です。このような力を身に付けるという点でも、プログラミングの習い事をするのも良いですね。
第8位 ダンス
ダンスも、全身を使って行います。そのため、体力をつけることができます。
ピアノの習い事と同様に、発表会に出たり、イベント等に出演したりすることがあります。大勢の人の前で演るため、人前で何かをする度胸を身に付けることができ、それが自信につながります。
また、リズム感も鍛えることができますね。
第9位 空手
空手も、体力をつけることにつながる習い事です。
それでけでなく、空手は日本の伝統的な武道です。ですから、礼儀を重んじるスポーツです。目上の方にきちんとした言葉遣いで話したり、挨拶も大きな声でしたりするため、礼儀作法を身に付けることができます。
空手を通して、精神力を鍛えることもできるため、習わせているご家庭が多いようです。
第10位 サッカー
サッカーは、激しく動くスポーツですから、こちらも体力の向上が期待できます。
また、チームスポーツという点において、相手を思う気持ち、友達を大切にする気持ち等、協調性を学ぶことができます。
試合に負けた時に、「悔しさをバネにして、次に向けて頑張ろう!」と気持ちを切り替えたり、「試合のメンバーに選ばれるように、人一倍練習しよう!」と目標に向かって頑張ったり、自分の気持ちと向き合って、努力する等、内面も成長させることができます。
習い事をよりよいものにするために、注目すべきポイントとは?
習い事を通して、たくさんの力を身に付け、成長させることができます。しかし、それも習い事を自分の意志で続け、やり続けることが必要です。
では、子どもがやる気をもって取り組めるために、どのような観点で習い事を選ぶとよいのでしょうか?
- 子ども自身がやりたいと思っているかどうか。
- 無理なく通えるかどうか。
- 信頼できる先生かどうか。
習い事を選ぶときには、この3つに注目するとよいでしょう。それぞれについて詳しく解説していきます。
①子ども自身がやりたいと思っているかどうか
「やりたい」という気持ちが長続きの秘訣です。子どもは興味が分散しやすく、集中が切れやすいです。
そのため、親に無理やり決められたという気持ちでは、「やりたくない。」という気持ちが大きくなり、長続きしません。
また、「やりたくない。」という気持ちで行ったことは、身にならないため、本来習い事で身に付く力が身に付かず、効果が薄くなります。
②無理なく通えるかどうか
習い事の場所が通いやすい範囲であることも重要なポイントです。
お仕事の関係もあり、毎回習い事の送り迎えをするのは難しいですよね。実際に小学生になると、自分で習い事に通うお子さんが増えます。
しかし、遠くにあり、通うのに時間がかかると、だんだん行くのが面倒くさくなり、長続きしません。
③信頼できる先生か
担当の先生との相性も重要です。
学校は教育機関ですので、「褒める・認める」など、子どもとのかかわり方や教育者としての言葉遣いや行動について、教師は特に気を付けて子どもと接します。
しかし、習い事の先生は、教員と比べてそのようなところまで注意が行き届いていないこともあります。自分の機嫌次第で子どもに怒ったり、乱暴な言葉遣いをしていたりと、正しく子どもを育ててくれるかに注意する必要があります。
また、習い事は民間企業ですので、それぞれに育てる方針があります。あらかじめホームページで見たり、電話で聞くなどして、家庭の教育方針とあっているか、そこの教育方針に賛同できるかを確認すると良いでしょう。
まとめ
それぞれの習い事でも紹介しましたが、習い事で成長させることができるのは、その専門性や技術だけではありません。
チームスポーツの習い事では、協調性を鍛えることができますし、学習に関する習い事では集中力を伸ばすことができます。その他に、
- 生活にメリハリをつけることができる。
- 自信や度胸がつく。
- 積極性が身に付く。
- 集団での行動を通して、コミュニケーション能力が向上する。
- 体力がつき、体が丈夫になる。
- 興味の幅が広がる。
- 目標に向かって粘り強く努力する力がつく。
というように、内面も大きく成長することができます。
小学生のうちは、まだ興味・関心の幅が狭いことが多いです。
子どもが「これやってみたい。」と思っている場合は、その習い事をすることが良いですが、そうでない場合は、お家の人が提案してみて、一度試してみるのが良いでしょう。
どのような習い事でも、大体の場合、体験を受けることができます。
ご家庭でお子さんに付けさせたい力や子どもの興味に合わせて習い事を選んでみましょう。