中学卒業後、ほとんどの人は高校に進学するいま、どの高校を受験するかという進路の決定は、中学生が絶対にしなければならないことです。
目標が決まらなければ、そこに行くためにどれだけ勉強すればいいかもわからず、勉強をしようというモチベーションも湧きづらいですよね。
そのため、今回は進路を決める時期やいつから考えればいいのかをマナビバが解説します。
中学生の進路を決める時期はいつ?
中学生の進路決定時期は次のようになっています。
国立教育政策研究所 キャリア教育・進路指導に関する総合的実態調査第一次報告書 中学校・生徒調査
引用元
このデータによると、進路を決める時期で一番多いのは中学3年生(100人中45.8人)で、二番目に多いのが中学2年生(100人中27.2人)、三番目に多いのが中学1年生(100人中14.4人)です。
結論から言ってしまうと、進路を決めることに真剣に向き合うのは、受験が差し迫った中学3年生になって、もう受験生なんだという実感が湧いてからでないと難しいということになります。
しかし、小学生〜中学1年生で進路を決定している人の割合は27%で、100人いれば27人も早めに目標を決めて頑張り始めていることもわかります。
それでは、なぜ進路を早めに決めた方がいいのでしょうか。その理由について考えてみましょう。
進路を決定するのが早いと得られるメリット4つ
- 自分自身の勉強のモチベーションが上がる
- 目的意識があるから、勉強に集中しようする
- 自分から主体的に勉強しようという意識になる
- 学習計画が立てられ、成果を出しやすい
この4つのメリットはとても大きなものです。
その理由として、学力が高い生徒は①主体性を持つこと、②目的意識を持つこと、③将来展望の早期決定が共通しているという研究結果もあります。
ですから、できるだけ早く進路について決定するのが重要なのです。
参考資料 「主体性」「目的意識」が学業や生活に及ぼす影響についての考察
参照
中学生はみんな進路をどうやって決定しているの?
中学生の進路決定の要因は以下のようになっています。
国立教育政策研究所 キャリア教育・進路指導に関する総合的実態調査第一次報告書 中学校・生徒調査
引用元
学力に合っているかどうか
やはり、どうしても重要になってくるのが、学力にあっているかどうかで、90%以上の中学生が重視していると回答しています。
これは高校受験というものがある以上、どうしても無視することができません。どんなに行きたい理由があっても、学力が足りなければ合格することができないからです。
成長できる環境かどうか
また、自分の個性を伸ばす・将来希望する職業に対する知識や技術が身につくなどの成長ができるかどうかも大きなポイントになっています。
進学や就職に有利というのも考えている人が多く、約80%の人が高校受験の段階でさらに将来のことを見据えているのがわかります。
勉強以外で充実した高校生活を送れそうかどうか
他にも、やりたい勉強ができるかなど、高校生活を充実させる要素も約60%の人が重視しています。
中学校でサッカー部に入っていて、高校でもサッカーをやりたいと考えるなら、サッカー部のない高校は選ばないですよね。このように中学校でやっていた部活を続けたいと考える人にはかなり優先度が高い要因といえます。
また、制服が気にいるかどうかや共学か別学かなどを気にする人も多いです。かわいい・カッコイイ制服を着たい、共学で恋愛を楽しみたい、別学でやりたいことに集中したいなど、理想の高校生活を叶えるための選択をするのも悪いことではありません。
学力という大前提はありますが、将来のことや高校生活のことを考えて、進路を考えていきましょう。
進路はいつから考えるべき?
それでは、進路はいつから考えるべきなのでしょうか。中学3年生になってから考えて、受験が近づいてから決定するのでも大丈夫なのでしょうか?
これに関しては、先ほど説明したように、進路について考えるのは早ければ早いほどよいですが、遅くとも中学2年の夏休みには進路について真剣に考え始めるべきです。
その理由は2つあります。
- 受験まで時間があればあるほど、高い目標を掲げてもそれを達成する時間が十分ある
- 中学2年生の夏休みなら、遅れを取り戻す時間がまだ残っている
中学3年生の夏休みに平均点くらいの子がその地域で一番の高校に行くのはほぼ不可能といえるくらい厳しいですよね。
ですが、小学6年生の夏休みであれば、これから毎日真剣に勉強すればまだまだ狙うことができます。
また、単純なテストの点数以外にも、高校受験には内申点というものが関わってきます。内申点の計算方法は地域によって異なりますが、中1から内申点を算入する場合、中3時点でもうトップ校を狙えないということもあります。
さらに、勉強というのは積み重ねが必要なものなので、成績を上げようと思ってもすぐには上がりません。今学校で学んでいる内容を追いかけつつ、わからないところに戻って復習をする必要があり、結果が出るまで3ヶ月〜半年は見る必要があります。
つまり、中学2年生の夏休みまでに進路を考え始めて、そこから必死に勉強を始めれば、中学3年生になるまでには受験に必要な基礎を固めることができるのです。
そのため、中学2年生の夏休みまでに進路を考え始めるべきなのです。
まとめ
中学生の進路を決める時期といつ考え始めるかについて見ていきましたが、いかがだったでしょうか。
進路について考え始めるのは、早ければ早いほど有利です。
それは早いうちから明確な目標を立てることで、主体的に目的意識を持って勉強することで成績を上げられるからです。
進路を決めるときには、高校よりさらに先の将来にどう繋がるのか、成長できる環境なのか、高校生活を楽しめそうなのかは重要なポイントです。
特に高校卒業後の進路は大学・就職といったように将来に大きく関わるので、どんな高校に行くのかは人生の中でもかなり大きな要素なのです。
そのため、将来進路についてもう少し真剣に考えておけば良かった、などと後悔しないよう、早いうちから進路について考え始め、目標に向けて突き進んでください。