高校の勉強は、中学校までの勉強よりも複雑で難しいです。その上、進級するごとに勉強はさらに難しくなり、勉強についていけず悩みを持つ人も多くなります。
高校で勉強についていけなくなると、進路に大きな影響が出ます。将来の仕事のために行きたい学部があるのにそこに行けないとなったら、人生設計も大きく変わるので、高校卒業後の進路というのはとても重要です。
そのため進路に困ることがないよう、今回は勉強についていけなくなっている高校生がやるべきことについてマナビバが解説していきます。
勉強についていけない原因は?
勉強についていけない原因は大きく分けて2つあります。それは、頑張っているけどついていけない場合と、そもそも勉強に取り組んでいない場合です。
後者は、とにかく勉強を始めることが最も重要です。勉強をしていないのですから、中学までより難しい高校の勉強についていけるわけがありません。
しかし、前者の頑張っているけどついていけない場合は大変です。なぜ勉強についていけないかをしっかり分析する必要があるからです。
そのため、次からは頑張っているけどついていけない場合の改善すべきポイントと、そもそも勉強に取り組んでいない場合にすべきことについて見ていきます。
頑張っているけどついていけない場合
中学レベルで抜けがある
高校の勉強を頑張っていてもついていけない原因に、前段階である中学レベルで抜けがありわからないままにしてしまっている場合があります。
数学と英語が代表ですが、基本的に勉強というのは積み重ねるものです。かけ算がわからなければ三角形や四角形の面積は出せませんし、be動詞の文の疑問文・否定文の作り方がわからなければ進行形や受動態の疑問文・否定文も作れません。
高校の各単元の最初からつまずいて苦戦しているなら、中学レベルで抜けがある可能性は非常に高いです。
中学レベルの抜けを補うには、中学3年間分の総復習をする基礎〜標準レベルの問題集を一冊解いてみましょう。高校入試の難問が解ける必要まではありません。
そこでなぜそうなるのか理解できない、ということがあれば中学の教科書を引っ張り出して、理屈のからしっかり理解していきましょう。
基礎をしっかり理解していないまま先に進んでいる
勉強における基礎とは、簡単な問題という意味ではなく、問題を解くために必要な知識という意味です。
例えば、数学なら公式や定理を覚えている、計算問題が解けるというだけでは不十分で、教科書の例題レベルの問題であれば「〇〇を出すために、××という手順を踏んで、□□を出す」という方針と理由が示せることが基礎になります。
英語であれば学んでいる単語や基本的な文法はマスターしていることが基礎となるでしょう。
この基礎の部分でつまずいているなら、今すぐ基礎固めをしましょう。
応用的な問題に手が出ないと思っていても、実は基礎がしっかりと理解できていないから解けていないだけということも多いです。
基礎がしっかりできているか、一度よく確認してみましょう。
間違った勉強法を続けてしまっている
間違った勉強法の代表例は、問題の解きっぱなしです。
問題を解いたはいいけど丸つけをしない、丸つけはするけど間違った問題の訂正はしない、訂正はするけどただ答えや解説を写しているだけ。これらは全部問題の解きっぱなしにあたります。
問題を解いた時は、なぜそう解くのかの理由をしっかりと理解し、間違った問題を次は解けるようにする必要があります。
そのため、理解の伴わない問題の解きっぱなしには効果がなく、いつまで経っても勉強ができるようにはなりません。
解説というのは、理解できるようにするためのものなので、解説を読みながらちゃんと理解できているか考えることが重要なのです。
また、間違っても次は解けるようになっているかの確認には、問題の解き直しが非常に重要です。
解説をしっかり読んで理解したと思っても、身についていなかったら意味がないので、必ず解き直しはするようにしましょう。
さらに、解き直しの時に理解が伴わないまま、ただ答えを覚えているというのも意味がないので、類題での確認も必要となります。
他にも、計算練習や単語の暗記だけしかやらない、できもしない難問ばかり解こうとするなども間違った勉強法といえます。
時間が足りない
自分なりには勉強を頑張っているつもりでも、勉強時間が足りないということも考えられます。
高校は教科数も多いですし、内容も難しいので、毎日1時間程度の勉強では足りない人が多いです。
ですから、自分の勉強時間が足りているのか、よく考えてみましょう。
また、勉強時間自体は足りていても、問題を解くのが遅かったりじっくり考えすぎで、勉強の効率が悪く、実質的に時間が足りないということもあります。
数学で計算途中に(X-5)^2と出てきた時に、2乗の公式を覚えておらず(X-5)(X-5)としてから、展開の公式も覚えておらず分配法則を使って一つ一つ計算するのと、パッとX^2-10X+25と出せるのでは計算速度に大きな差が生まれます。
こういった効率の良い方法を瞬時にできる人の1時間の勉強と、効率が悪く知識も曖昧で一つ一つ思い出しながらゆっくりやる人の1時間の勉強では、進度に数倍の差が出ます。
勉強の効率を上げるためにも、基礎からしっかり勉強する必要があるのです。
そもそも勉強に取り組んでいない場合
少しずつでもいいので勉強を始める
まずは勉強を始めるのが一番重要なことになります。
本当は遅れを取り戻すためにも、いきなり他の人以上の勉強をするべきなのですが、勉強というのは体力も集中力も必要なもので、今まで勉強していなかった人がいきなり毎日5時間も6時間も勉強できるものではありません。
そのため、まずは自分の集中できる時間+10分でいいので、勉強を始めていきましょう。
勉強する内容は、まずは今学校でやっていること、そして今やっていることで当たり前に使っていることでわからないことがあれば、そこに戻って復習を並行して進めると良いでしょう。
目標を決めて、学習計画を立てる
勉強を始めて、ある程度の学習習慣が身についたら、今後の目標を決めましょう。
目標は長期目標から決めて、中期目標、短期目標と逆算していくべきです。
高校生であれば、長期目標を大学受験、中期目標を次の定期テストや模試と決めたら、短期目標は今月・今週・今日やることとなっていきます。
勉強を始める前から計画を立てようとすると、勉強することの大変さがわからないまま、非現実的な目標を立てて、達成できずに勉強自体やめてしまうことがあります。
ですから、目の前の勉強にある程度集中できるようになってから、先のことを考えることをオススメします。
勉強ができる環境を作る
今まで勉強をしていなかった人は、勉強に集中できる場所がないのではありませんか?
勉強のことを考える必要がなかったので部屋の勉強机が勉強道具以外で埋まっている、部屋にスマホだけでなくゲームや漫画のような誘惑するものが多い。
こういった状況だと、なかなか勉強は難しいです。
それに、今まで勉強してこなかった人が、いきなり部屋で1人で勉強に集中しようとしてもできるものではありません。
1人で勉強するのが難しいなら、学校で自習できる環境があるならそこを利用する、塾に通うなど自宅以外で勉強できる環境を作るという考えも必要です。
まとめ
今回は高校で勉強についていけないときにやるべきことについて見ていきましたが、いかがだったでしょうか。
高校の勉強は大変ですが、やるべきことをやっていけばできるようになります。
そのための労力は今の自分の基礎力によって大きく左右されますし、時期によっては今から全ての科目で点数が取れるようになるのは難しいかもしれません。
そういう時は、自分のやりたいことができる進学先の中で、科目数の少ないところを探し、必要な科目に集中して勉強するという選択も考えられます。
将来のためにも、まずはしっかり勉強についていけるように頑張っていきましょう。