学校の部活動に属することなく授業が終わり次第帰宅する人たちを帰宅部と呼んでいます。
帰宅部は一定数おり、各クラスでも帰宅部と呼ばれる人たちは必ずいます。
日々自由に過ごすことができる一方、部活動内でできる友情や思い出が共有できないことが難点です。
そのような帰宅部ですが、割合はどのようになっているのか。
今回は帰宅部の割合は多いのか、それとも少ないのかについて解説していきます。
帰宅部の割合はどれくらい?
帰宅部の割合は近年増えており、帰宅部が1番人気であるといえます。
まず一つ目に、令和1年のスポーツ庁調査で、全国の中学2年生の男女約100万人を対象にした調査では帰宅部の割合が、男子は14.8%、女子が11%となっています。
さらに高校生も帰宅部が増加しており、高校2年生を対象に国立青少年教育振興機構調査が調査した「青少年の体験活動等に関する実態調査(平成26年度調査)」資料集 第3章 調査結果集計によると、帰宅部と答えた生徒は19.0%もいました。さらに、平成28年度には20.3%と増加していることから増加傾向にある結果となります。
大半が何かしらの部活動に属しているといえますが、全校生徒の1割以上か加入している部活動というものは少ないため、帰宅部の人数は上位となっています。
上記の内容から見ても、近年の帰宅部の割合は多いと言える結果となっています。
中学生の帰宅部事情
中学生の帰宅部は大きく2通りあり、
- 放課後にダラダラしている子
- 地域のスポーツクラブ、クラブチームに所属している子
以上の2通りに分かれる傾向にあります。
世間の帰宅部のイメージは放課後に何もしていない子というイメージがある人も多くおり、帰宅部らしく放課後の生活を満喫して自由に過ごしている人もたくさんいます。
その一方で部活動には所属せず、より一生懸命スポーツに打ち込めるクラブチームで運動をしている子が帰宅部の中でも大半であるのが実情です。
特に小学校時代にサッカー、野球の少年団で上手だった子は中学校になる時に、部活よりも強いクラブチームや高校野球を見据えて硬式野球チームに所属し鍛錬している子が数多くいます。
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上手な子はなぜ部活に入らない?
上手な子がクラブチームに流れ、部活に入らない理由として、
- 部活でやるのは格好悪い
- 顧問の先生が未経験者で不安
ということが理由となります。
上手でクラブチームに行くゆえに部活動生をクラブチームより部活のレベルを低く見ている傾向にあり、上手な子ほど部活に入らずクラブチームに流れる傾向にあります。
さらに、学校運動部活動指導者の実態に関する調査(令和3年)の調査で部活動顧問の4分の1は担当の運動部未経験者であることから、指導力に不安を感じる上手な生徒がレベルが高く、より上手になれるクラブチームに行く結果につながっているともいえます。
クラブチーム数は倍以上に
先程までの以上の結果から、クラブチームに流れる生徒に比例してクラブチーム数も年々増加しています。
サッカーは1993年から2019年の間で中学生年代が247チームから1469チームに、高校生年代は64チームから124チームと大幅に増加しています。
さらに野球も1970年にはわずか28チームでしたが、2021年で725チームとこちらも大幅に増加しています。
特に野球では高校以降も続けたい子が、早いうちから硬式野球に慣れたいために硬式野球チームに入る流れがあり、強豪校とのパイプや専門的な指導を受けられることから硬式野球をする子が数多くいます。
このようにレベルの高い練習を求める子は部活に入らずにクラブチームに行く結果となっており、クラブチームのチーム数も増えていることから受け皿も増えていることとなっています。
高校生の帰宅部事情
高校生も中学生と同様に帰宅部が増加しています。
高校2年生を対象に国立青少年教育振興機構調査が調査した「青少年の体験活動等に関する実態調査(平成26年度調査)」資料集 第3章 調査結果集計によると、平成26年度で19%、平成28年度になると20.3%まで増加しており、5人に1人が帰宅部となっています。
帰宅
帰宅部が増えた理由は?
高校生でも帰宅部が増加していますが、2つの理由が大きな理由です。
- 部活のニーズの低下
- スマートフォンの普及
部活のニーズの低下
生徒の趣味や嗜好が多様化したことでの部活のニーズが低下したことが一つ目の理由です。
スマートフォンが普及していない時代はパソコン部に運動が苦手な学生、帰宅部になりたくない学生が加入する傾向が非常に見られました。
その結果パソコン部には多くの学生が所属することとなっていましたが、現在はスマートフォンが普及し学校でインターネットをやる必要がなくなったことにより、部活に加入する必要性がなくなったということが一つ目の理由です。
スマートフォンの普及
スマートフォンでゲームをしたり、動画を見たりできる環境になったことも帰宅部が増えた理由の二つ目となります。
スマホで動画を見たり、ゲームが今まで以上に気軽にできるようになったことにより、部活動に入って一生懸命取り組むよりも、楽しく過ごしたいと考える生徒が増加しています。
スマホの普及により帰宅部生が増加していることも帰宅部増加の理由の一つです。
以上の2点が大きく関与して帰宅部の増加、部活の加入率低下につながっています。
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まとめ
今回は、帰宅部の割合は多いのか、少ないのかについて解説して行きました。
帰宅部の割合は年々増加しており、中学生で15%ほど、高校生で20%と5人に1人が帰宅部という割合となっています。
その帰宅部の理由として中学生はクラブチームに行く学生が増えたことにより、部活動加入者が減少したこと、そして高校生はスマートフォンの普及により部活に入らず遊んでいる子が増えたことと、そして部活自体のニーズが低下していることが主な理由となっています。
年々部活動の加入者は減少しておりますが、クラブチームなどで活動する子が増加しておりチーム数も増加しています。
帰宅部の割合について気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。
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