高校生になると、公立の中学校に行っていた人なら行動範囲が劇的に広がり、遊び方も多様なものになるので、勉強以外のことに夢中になって、勉強をしたがらなくなるということがよく起こります。
しかし、高校卒業後の進路は進学にしても就職にしても、その後の人生に大きく関わる重要なもの。
ここで勉強したくないと言っていても、させなければ後悔するのは子供自身。
では、どういうふうに対応すれば良いのでしょうか。今回は、勉強したくない高校生への対応方法と、勉強したくない理由についてマナビバが解説します。
勉強したくない高校生への対応方法
高校生を勉強する気にさせるには、勉強の必要性を理解してもらうことが重要です。
まだまだ社会のことはわからないとはいえ、高校生は人生の岐路に立たされる大事な時期。
しかし、あまり深く考えずに勉強しないでも良い選択肢に逃げるということが多々あります。
もちろん、自分のやりたいことが決まっていて、そこに学校の勉強は必要ないのであれば、必死に高校の勉強をする必要はないでしょう。
しかし、勉強をしたくないから勉強しないでもいい道というのはただの逃げで、良い結果にはならないでしょう。
ですから、勉強に対する気持ちを変えるということが必要なのです。
将来の考えをじっくり聞く
勉強しない高校生は、最初は勉強しなくても将来どうにかなると思っているのですが、受験期やテスト前は焦るようになりますし、現実を突きつけられてストレスを感じて余計に勉強から遠ざかることも。
ですから、早い段階で将来についてじっくり話し合う時間を作ってあげてください。
見通しが甘かったら大人として現実を教えてあげることが必要な時期ですし、勉強が必要な道なら、どのくらい勉強しないといけないのかを具体化してあげましょう。
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勉強への取り組みを褒める
高校生の子供でも、頑張って勉強をしているのなら、その行動を言葉にして褒めてあげることが重要です。
子供が小さい頃は、小さなことでも頑張っていれば褒めてあげていた人も多いでしょう。
しかし、次第に親が褒めるハードルが上がって、高校生になったら勉強して当たり前だからと勉強のことで褒めなくなっていませんか?
たとえ高校生でも、まずは褒めることが勉強に対して前向きになれるコツなのです。
勉強を頑張っている家庭を褒めてあげて、「勉強時間を増やす→試験の点数が上がる→やる気が出る→勉強時間をさらに増やす」のサイクルを作れるようにしましょう。
スマホと距離を取らせる
SNS、動画視聴、ゲームなどなんでもできるスマホが手元にあるまま、勉強に集中できる高校生はほとんどいません。
ですから、勉強をしようという気にさせるには、物理的にスマホと距離を取らせるようにしましょう。
子供が部屋で勉強をするなら、勉強中はスマホをリビングに置く。家以外で勉強をするなら。カバンの奥底にしまって勉強が終わるまでは休憩中も取り出さないと約束する。このようにできる限りのことをしましょう。
学習環境を整備する
高校生の受験期や定期考査前は、家事や弟妹の面倒を見るなどの負担をかけないようにしましょう。
他にも、勉強に集中できるように子供部屋のゲームや漫画を他の部屋におけるようにする、リビングで勉強させるならリビングから誘惑を排除するなど、とにかく勉強に集中できる環境を整備することが重要です。
また、こういう環境を用意することで、勉強しないといけないんだと思わせることもできます。
塾・予備校に通わせる
高校受験が終わったら一区切りとして、塾を辞めさせるという人も多いですが、高校生でも塾・予備校に通わせるのは、勉強したくない子には有効です。
塾や予備校に行けば最低限の勉強はそこでできますし、志望校などが決まってくれば自然と勉強に力が入るようになります。
また、塾・予備校は、家庭で学習環境が用意できないなら自習室でたくさん勉強させられるのも魅力的ですね。
高校生が勉強したくない理由6選
高校生が勉強したくない理由は、そもそも勉強しようと思っていないか、勉強しようと思っているけどなにかしらの要因によって妨害されているかのどちらかに分けることができます。
ここでは、そんな勉強したくない理由について6つ紹介していきます。
勉強が苦手
これは高校生に限らず、どの年齢でも当てはまることですが、「勉強が苦手」は勉強したくない理由の代表です。
親としては勉強が苦手だからこそ、将来のためにここで頑張って勉強してほしいと思うかもしれません。
しかし、この年齢で勉強が苦手だと思っている場合、「やってもできない」という諦観を抱いている人も多く、勉強しないままずるずると進路決定の時期に差し掛かり、勉強しないでも行けるようなところに進むことになります。
勉強はやればできるんだという実感を持ってもらうことが重要です。
勉強する意義が見出せない
高校生が勉強しない理由には、勉強する意義がわからないということも多いです。
特に、「どこでもいいから大学に入れればいい」「もう専門でいい」などと考えている高校生は、なんとなく授業を受けて、受験勉強もそんなにしないで無理せず進学できればいいとしか考えていません。
そうすると、どうして勉強する必要があるのかがわかりませんよね。
たしかに、国語は仕事をする上で必要不可欠な報連相において、文章でのコミュニケーションが必須であるため、文章の読み・書きは必須のスキルですし、数学はビジネスでデータを扱ったり分析する上でも重要になります。
とはいえ、そんな先のことを見据えてと言われても納得するのは難しいでしょう。
ですから、目の前の大学受験や大学そのものに焦点を当ててみましょう。
あまり勉強しなくていい大学は、就職なども奮いませんし、部活の推薦をかき集めているタイプの大学でなければ、部活もあまり活発ではない上、サークル活動もあまり盛んではありません。
まだ時間があるのに、そんな大学に行きたいと思いませんよね。
楽しいキャンパスライフを送りたいと考えるのなら、今のうちにできるだけ勉強しておきましょう!
強制されると反発したくなる
高校生が勉強したくないのは、勉強を強制させられているものだと感じてしまうことも影響します。
高校生はまだ思春期が終わっていない子もいて、反抗期中の子も多いです。
そのため、親や学校から「勉強しなさい」と言われるたびに、強制されている感が強くなり、反発して勉強したくなくなるのです。
勉強に集中できる環境がない
勉強に集中できる環境がなくて、勉強したくなくなるという人もいます。
理想を言えば、どんな環境でも自分で目標を決めて勉強に集中してほしいところですが、そんなことはなかなか難しいですよね。
高校生は多感な時期ですし、やりたいこともたくさんある時期なので、この時間は勉強に集中するんだという枠は家庭で話し合って決めておくべきです。
そういった約束事がないと、なんだかんだ理由をつけて勉強をサボりがちになってしまいます。
だからこそ兄弟の面倒を見る、家事を任せるなど、一つひとつは何気ないことでも、勉強に影響が出ないように頼むタイミングや内容は気をつける必要があります。
スマホ・ゲームの誘惑に勝てない
今の時代は小中学生でもスマホを持つことが多く、高校生にもなるとほぼ全員が所持しています。
しかも、高校生になると通学だけでも行動範囲が広がり、交友関係も広がるので、小中学生の時にはあった制限やルールをなくすことが多いです。
しかし、それだけにしっかり自制しないと、いつでもスマホやゲームができてしまい、全然勉強しようという気持ちにならないものです。
中学時代より順位が一気に下がってモチベーションが低くなった
これは進学校の高校生に多いことですが、中学までは成績が上位に入っていたのに、進学校に入学したら周りもみんな同じような勉強が得意な子が集まったせいで学年中位や下位になってしまい、ショックを受けることがあります。
そのせいで、自信やプライドを傷つけられてモチベーションが低くなってしまうのです。
まとめ
勉強したくない高校生への対応方法と、勉強したくない理由についてみてきましたが、いかがだったでしょうか。
勉強したくない高校生には、勉強への動機付けをしっかりした上で、勉強に集中できる環境を与えるしかありません。
これが小学生であれば今から少しずつ頑張っていこうでも間に合いますが、もう高校生なので今から少しずつでは間に合いません。今すぐ一気に始めるしかないのです。
そのためにも、勉強したくない理由を一つひとつ潰して、勉強するのにベストな環境を用意して、すぐにでも勉強を始めさせましょう!