部活動でもブラック企業のように部活をしないといけないブラック部活というものがあります。
ブラック部活は部活動への加入を強制したり、暴言を吐く、長時間拘束を行うなどのブラック企業のような部活動であると言われています。
近年出てきた言葉の一つであり、馴染みのない人も多い言葉ではあります。
そこで今回はブラック部活とは何か、そしてブラック部活の活動はどのようなものか、ブラック部活のよくあるパターンをご紹介していきます。
いったいどのようなものなのか今回解説していきます。
ブラック部活とは?
まず、ブラック部活とは先ほどの冒頭にも説明した通り、
- 部活動の加入が強制される
- 暴言を顧問に吐かれる
- 長時間拘束で練習を行う
といったブラック企業のような部活動のことを指します。
生徒の視点から見るブラック部活
生徒の視点から見るブラック部活は、部活動に強制的に加入させられ、嫌々取り組んでいるにもかかわらず部活の内容が厳しい、活動時間が長く休みがないという部活を指します。
朝練、放課後と毎日練習で、さらに週末は練習試合で休みがなく、休めても週に1回しかないという部活もたくさんあります。
そのような場合は学業が疎かになってしまう、健康面では疲労が抜けないまま授業を受けて授業中に居眠りをしてしまう、怪我をしていても言い出すことができずに練習に励むことになり、怪我を抱えながら部活に励む人もいます。
それに加えて、顧問が熱が入りすぎて体罰を受ける、暴言を吐かれるというケースも数多くあります。
その結果、部活の練習中に怪我をしてしまい練習ができなくなることや、最悪の場合は心身の不調を訴え学校に通えなくなることもあります。
このように学業、健康に悪影響を及ぼしかねない状況に陥る部活をブラック部活と呼んでいます。
ただ、一般的には生徒の視点をイメージしますが、生徒だけでなく教員の視点からも過酷であったり、劣悪な環境であった場合もブラック部活であるといえます。
教員の視点から見たブラック部活
教員視点でのブラック部活とは、平日の放課後、週末、休日も部活動の指導にあたり休みがない場合を指します。
学校の先生は通常業務、授業準備も日頃から行っており、その業務に加えて部活動の顧問も行うこととなります。
休みも朝から部活動の指導、引率を行ったり、放課後も夜遅くまで指導をすることとなるため非常に過酷な環境であるといえます。
独身の先生であっても一人で大変な状況になりますが、特に、結婚をしており家族がいる先生であれば特に大変であるといえます。
理由として、家族よりも部活を優先せざるを得ない状況となり、家族サービスを週末になかなか行うことができないため、非常に辛い胸中となるためです。
家族との時間を作ってあげることがなかなかできず、部活に打ち込む生徒たちのために取り組まないといけないため休みなく働くこととなります。
このように生徒だけでなく、教員視点でもブラック部活というものは存在します。
ブラック部活の活動内容は?
ブラック部活の活動内容として、練習漬けで生活に支障が出ることが挙げられます。
これは生徒、教員共通であり、生徒であれば学業など、教員であれば家庭の時間等に大きな影響を及ぼしています。
生徒の場合は、朝から晩までの日々の練習で、宿題が終わらないこと、友達と遊べないことが大きな弊害であるといえます。
ブラック部活の中には、休みもお盆とお正月の3が日しかないという部活動もあり、日々の部活動に追われることもしばしばです。
その結果、学業、慢性疲労などの健康被害、部活動以外のことができないという不満が出てきます。
もちろん生徒だけでなく、教員も同様で、家族との時間がなくなること、健康被害などが挙げられます。
顧問の教員は自分の時間が全く無いため、家族サービスをしてあげたくても指導に当たらなければならないということもよくあり、家庭が崩壊してしまった先生も残念ながら少なからずいます。
さらに、顧問の先生は無給で部活動の指導にあたっているため、無給での長時間労働による健康被害やメンタル面の不調、疲労から授業準備に支障が出ることもあります。
休みなく練習、部活動があることで生徒側にも教員側にも大きな影響があるといえます。
ブラック部活のよくあるパターンとは?
ブラック部活のよくあるパターンとして大きくこの4つがあります。
- 髪型を強制される
- 入部の強制
- 休みがない
- ハラスメントを受ける
以上の4つがブラック部活のよくあるパターンであるといえます。
そのため、それぞれのパターンについて解説していきます。
髪型を強制される
男子であれば丸刈りにされる、女子なら短髪にして部活をしなければならないといった部活はブラック部活であるといえます。
髪型の強制は現代では体罰、教育指導上の暴力と定義されていることからいいことではありません。
丸刈りといえば高校野球のイメージがありますが、野球だけでなく、サッカー、バスケット、バレーボールといった部活動でも強制されることが非常に多くあります。
3年間強制されるわけでなく、1年生のみ、2年生まで髪型の強制がある部活動も数多くあり、例えば、1年生男子は全員丸刈り、女子でも全員耳が出る短さに整えなければいけないというルールがある部活動もいまだに多くあります。
このような髪型を矯正する部活はブラック部活のよくあるパターンの一つです。
入部の強制
入部を強制されることもブラック部活のよくあるパターンです。
本来部活動は文科省の学習指導要領で自発的、自主的に活動するものと定義されています。そのため、加入したい人が自分の意思で加入するものであるといえます。
しかし、先ほどの内容に従っていない中学校、高校も数多くあり強制的に入部させ、帰宅部を認めないという学校も多くあります。
仕方なく加入してもモチベーションが上がるわけもなく、部活動に励む本人にとってもいい傾向ではありません。
このように入部を強制することもブラック部活のよくあるパターンの一つといえます。
休みがない
お休みがほぼ無い部活もブラック部活のよくあるパターンです。
年間の休日が10日程度、朝練と放課後練習が終電近くまであるという部活動もいまだに数多くあります。
休みなく練習をする、長時間拘束されることで、例えば運動部であれば練習効率の大幅な低下、怪我にも繋がります。
本来週1日は最低でも休養日を設けるべきであり、休まずに取り組むことがいいことばかりではありません。
また、休みなく長時間の練習を行うことで学業、日常生活にも大きな支障が出ます。
宿題をする時間を作り寝不足が続く、学校の勉強に集中できない、休みの日も友達に会うことができないということは休みがないことで起こる状況です。
お休みがないこともブラック部活のよくあるパターンの一つです。
ハラスメントを受ける
ブラック部活のよくあるパターンとして、ハラスメントを受けることもあります。
生徒の人格否定をする暴言を吐くことや体調を崩すくらいの長時間拘束をするなどのことがハラスメントの例として挙げられます。
顧問の先生が練習に熱が入りすぎて暴力をふるってしまう、暴言を吐いてしまう、練習中に机を蹴り生徒にあたり怪我をするなどのハラスメントは近年ニュースでもよく扱われています。
ハラスメントがエスカレートし怪我をする、精神的苦痛から部活、学校に行けなくなるだけでなく、残念なことに自ら命を絶ってしまった生徒もいます。
昔と時代は変わっているため、暴力やハラスメントはあってはいけません。
以上のようにハラスメントが行われている部活はブラック部活のよくあるパターンとなります。
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まとめ
今回はブラック部活とは何か、そしてブラック部活の活動、よくあるパターンを解説していきました。
ブラック部活とは
- 休みが少なく長時間練習がある部活
- 部活動の加入が強制される部活
- ハラスメントが行われている部活
がブラック部活に該当します。
そして、生徒、教員の両方の視点から見てそれぞれ大変な部分は多く、学業、家族サービスなどに支障が出ることもよくあります。
練習に一生懸命励むことはとても良いことでありますが、休める時はしっかりと休みましょう。
ブラック部活に所属していて悩んでいる方はこれを読んでみてくださいね。
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