今回お話しするのは中1で学習する「比例・反比例」です。
そもそも比例・反比例ってなんでしょうか。難しいなぁなんて思わずに軽い気持ちで見てもらいたいですね!
比例と反比例の違いを見分ける
2つの方法で比例・反比例を見分けることができます。
1つ目は、「表で見分ける」2つ目は、「式で見分ける」です。
早速具体的に見てみましょうか。
①表で見分ける
まず皆さんには2つの表を見てもらいます。
【A】
個数 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
値段 | 50 | 100 | 150 | 200 | 250 | 300 |
【B】
縦の長さ | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
横の長さ | 24 | 12 | 8 | 6 | 4.8 | 4 |
この2つの違いは何でしょうか?
正解は・・・
下の段の数字が右になればなるほど【A】大きくなる【B】小さくなる
という違いなのです。この場合、
【A】のように両方の数字が増えていくものを「比例」
【B】のように片方の数字のみが増えていくものを「反比例」
というのです。つまり、
比例=片方の数字が大きくなれば、もう一方の数字も大きくなっていく
反比例=片方の数字が大きくなれば、もう一方の数字は小さくなっていく
という違いがあるんです。すぐ見分けられるでしょ??
問:次の場合は比例?反比例?
いくつか例題をみてみましょう。
(1)100円のペンをX個買ったときの値段Y円の関係
1個買ったとき、100円×1個=100円(=Y)
2個買ったとき、100円×2個=200円(=Y)
3個買ったとき、100円×3個=300円(=Y)
というようにXの数値が増えるとYの数値も増えるので比例!
(2)横の長さXcm、縦の長さYcmの時の長方形の面積が24cm2の関係
横が1cmのとき縦は24cm (24÷1=24)
横が2cmのとき縦は12cm (24÷2=12)
横が3cmのとき縦は4cm (24÷3=4)
というようにXの数値が増えるとYの数値が減るので反比例!
(3)毎秒Xmで進む電車がY秒走った時の距離が330mの関係
毎秒1mのとき330m (330÷1=330)
毎秒2mのとき165m (330÷2=165)
毎秒3mのとき110m (330÷3=110)
というようにXの数値が増えるとYの数値が減るので反比例!
(4)毎分10mで進む人がX分歩いた時の距離がYmの関係
1分のとき距離は、毎分10m×1分=10m(=Y)
2分のとき距離は、毎分10m×2分=20m(=Y)
3分のとき距離は、毎分10m×3分=30m(=Y)
というようにXの数値が増えるとYの数値も増えるので比例!
②式で見分ける
比例と反比例には式があります。
先ほどの表を見てみましょう。
【A】
個数 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | |
値段 | 50 | 100 | 150 | 200 | 250 | 300 |
【B】長方形において
𝒙 | 縦の長さ | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
y | 横の長さ | 24 | 12 | 8 | 6 | 4.8 | 4 |
比例・反比例の式を考えるために、上の段を、下の段をとしてみましょう。
【A】は比例でしたね。
1個のとき値段は50、2個のとき値段は100、3個のとき値段は150・・・
つまり個数×50したら値段になるんです!文字で置くと、
y=50𝒙
になるんです。そう。これが比例の式。
y=a
この形になるものが「比例」となります。
ちなみに「a」というのは、「比例定数」と言って、𝒙やyの数字によって決まる数字のことを表します。
比例定数をわかりやすく言えば、どんな𝒙やyの数字が入っても全く変わらない数字のことです。
今回の場合は50が比例定数ですね!
では、反比例の場合は?
縦の長さが1、横の長さが24ということで、面積は24
縦の長さが2、横の長さが12ということで、面積は24
縦の長さが3、横の長さが8ということで、面積は24・・・
つまり、縦の長さ×横の長さしたら24になるんです!文字で置くと、
𝒙y=24
になるんです。そう、これが反比例の式。
𝒙y=a
この形になるものが反比例になります。
ただし、反比例は両辺を÷𝒙して、
y=a/𝒙
この形で教えられることが多いので、両方の形を知っておきましょう!
だまされるな、パターンで覚えてはいけない比例と反比例!
最後に皆さんにお話ししたいことは、「比例のパターン」「反比例のパターン」を覚えるなという話です。
どういうことかと言うと、「何をx、yに置くかで比例・反比例は異なる」ということです。
例えば、毎分Xm進む電車がY分走った時の距離をZだとしましょう。
さきほどから何度も例を挙げていますのでわかるかと思います。
これ、X×Y=Zしたら求められます。
仮に「毎分1m進む電車がx分走った時の距離yの関係と言われると、
毎分1m×x分=y
y=a𝒙
の形になるわけですから、比例です。
Y=比例定数×Xの形です。
一方「毎分xm進む電車がy分走った時の距離が1000mの関係と言われると、
毎分xm×y分=1000m
𝒙y=a
の形になるわけですから、反比例です。
比例定数=X×Yの形です。
そのため、このような場面では比例だ、反比例だと考えるよりも、その場でしっかりと両方の数字が増えていくのか、片方は減っているのかなどを見分けてもらいたいなと思います!
まとめ
ということで比例・反比例の話でした。おそらくこの記事を読んでくださった方は簡単に見分けられるようになったはず・・・
この比例をもとに一次関数、二次関数なんていうものも登場しますので、しっかり復習しましょう!