中学1年生の理科では、「身の回りの物質-物質」という単元を学習します。
そこでこの記事では、この単元が苦手という中学生やそして中学生に勉強を教える親御さんのために抑えておくべき重要なポイントをわかりやすくまとめたので参考にしてください。
気体の集め方は、水上置換・上方置換・下方置換の3種類
中学の理科では、次の3つの気体の集め方を勉強していきます。
この3つの気体の集め方名前も似てるし、覚えづらい人も多いでしょう。そこで、この気体の集め方の種類の分類と、こいつらを使い分ける方法を見ていきましょう
中学理科で勉強する気体の集め方は、次の2点の観点で分類していくと理解と暗記が同時にでいます。気体の集め方で重要なのは、「何」と気体を置き換えて集めていくのかということです。
気体の集め方では、
- 「水」と置き換えて集める
- 「空気」と置き換えて集める
の2通りの集め方に分けることができます。それではそれぞれの置き換え方法を見ていきましょう。
「水」と置き換えて集める:水上置換法
まず、「水」と気体を置き換えて、気体を集めていく方法を見ていきましょう。
水と置き換える気体の集め方は1つしかなく、「水上置換法」と呼ばれてる気体の集め方になります。水が入った容器の中で、ビーカー内に水を最大まで満たし、そのビーカーの中に、集めたい気体の発生口を入れます。
このビーカーの中に集めたい気体が入ってくると、もともと入っていた水たちが外に出て行くので、期待が集められるということです。
このようにもともとあった水と置き換えて、上に気体を集める方法を水上置換法と呼びます。
「空気」と置き換えて集める方法:上方置換法・下方置換法
続いては、「空気」と気体を置き換えて集めていく方法を見ていきましょう。
この空気と交換して集めていく方法は、「上方置換法」と「下方置換法」の2種類あります。
この気体の集め方は、試験管やビーカーに空気を集めていくことで、もともと入っていた空気を追い出し、集めたい空気に置き換える方法になります。
この「上方置換法」と「下方置換法」の違いは、発生する気体を上の方で待ち構える気体の集め方を「上方置換法」、下の方で気体を待ち構える気体の集め方を「下方置換法」と呼んでいます。
気体の集め方の使い分け
気体の集め方の使い分けのポイントは次の2つです。
それぞれ見ていきましょう。
気体が水に溶けにくいか?
まずは、集めたい気体が水に溶けにくいかどうかで集め方を使い分けて見ましょう。
もし、集めたい気体が水に溶けにくい時は、水上置換法で集めます。水に溶けやすい時は、上方置換法か下方置換法のどっちかを使います。
なぜなら、水に溶けやすい気体を水上置換法で集めたら、気体が水に溶けちてしまい、気体が集まらず水溶液になってしまいます。
水上置換法で集められるのは、たとえば酸素や水素があげられます。
水上置換の例:酸素の発生方法
酸素は、うすい過酸化水素(オキシドール)、二酸化マンガンを混ぜると発生して、水に溶けにくい、無色・無臭、物質を燃やすという性質があります。
これを活用して水上置換で酸素を集めることができます。
水上置換の例:水素の発生方法
水素は、金属(亜鉛、鉄)と塩酸または硫酸を混ぜると発生して、密度がものすごく小さい、無色無臭、水に溶けにくい
燃えると水になるという性質を持っています。
水素は水に溶けにくいという性質を持っているので、水上置換法で集めていきます。
空気よりも密度が大きい?小さい?
次は、集めたい気体の密度を調べて分類しましょう。空気の密度より大きか小さいかを確認して分類します。
空気の密度より集めたい気体の密度が小さかったら、上方置換法で集める
空気の密度より集めたい機体の密度が大きかったら、下方置換法で集める
というように分類できます。
集めたい気体の密度が空気の密度より小さいと、上に上がって行ってしまいます。その場合は、上で待ち構えて気体を集める必要があり、上方置換を使います。
逆に、集めたい気体の密度が空気の密度より大きい時は、下で待ち構えると、下に落ちてきた期待を集めることができるというわけで、下方置換を使います。
上方置換の例:アンモニアの噴水実験
アンモニアの噴水実験は、アンモニアが水に溶けやすいから、気体のアンモニアが丸底フラスコからなくなって真空状態になるから起こる現象のことです。
水に溶けやすくて、密度が空気より小さいアンモニアは上方置換を使って集めます。
下方置換法の例としては、二酸化炭素が例です。
下方置換の例;二酸化炭素の発生方法
二酸化炭素は、石灰水とうすい塩酸を混ぜると発生して、空気よりも密度が大きい、無色無臭、石灰水を白く濁らせる、水に溶けにくいという性質を持っており、下方置換法を使って集めることができます。
また、水に溶けにくいという性質を持っていることから水上置換法でも集めることもできます。