中学1年生の理科では、「大地の変化-岩石」という単元を学習します。
岩の種類、鉱物の種類など暗記をしなければいけないことが多いので、自分なりの覚え方や理解をしっかりしておきましょう。
そこでこの記事では、この単元が苦手という中学生やそして中学生に勉強を教える親御さんのために抑えておくべき重要なポイントをわかりやすくまとめたので参考にしてください。
火山とマグマの関係性
火山とマグマはとても密接なもので、火山活動にも影響しています。
それぞれどのような性質を持っているものなのかを覚えましょう。
マグマとは
地球の内部は非常に温度が高く、その熱によって地下の岩石は溶けた状態です。
この約6,000℃という高温で岩石がどろどろに溶けた物質がマグマです。
噴火とは
地球の内部でマグマがどんどん増えていくと、もちろん行き場を失ってしまいますよね。
そうすると地下深くにあるマグマが地表付近に上昇し、マグマに溶けている水などが気体(水蒸気)になり、最終的に地表付近の岩石を吹っ飛ばして、地表に水蒸気やマグマ、火山灰などを噴出します。
この現象が噴火です。
この現象を「噴火」というわけね。
火山の形や噴火の様子にはさまざまなものがあるが、この違いはマグマの性質(とくにねばりけ)によるものである。
火山ができるところとは?
噴火が起きるとマグマが地表に吹き出し、量がどんどん出てくると山みたいに積もって行きます。
このマグマの山が冷えて固まったものが「火山」です。
火山の形の種類別の特徴をチェック
マグマの中にも性質が異なるものがあり、この性質によって火山の形などが異なります。
中学理科で勉強する火山の形は以下の3つです。
- 傾斜がゆるやかな火山(たて状火山)
- 円すいの形の火山(成層火山)
- ドーム状の火山(鐘状火山)
それぞれの特徴をしっかり押さえましょう。
傾斜がゆるやかな火山(たて状火山)
傾斜がゆるやかな火山、「たて状火山」とも呼ばれます。
この火山は、火山の元になったマグマの粘り気が弱く、地表に出たマグマたちは山盛りになりにくく、外へ外へと流れたのでこのような形になっています。
この火山の以下の性質は要チェックです。
・噴火はおだやか
・マグマの粘り気は小さい
・岩石の色は黒っぽい
このたて状火山は、マウナロア、キラウェアなどがそうです。
円すい形の火山(成層火山)
円すい形の火山は、成層火山と呼ばれ、こちらは粘り気が中程度のマグマによって作られたものです。
たて状火山よりも粘り気があるので、地表に出てもあまり広がらずこの形が作られたようです。
この成層火山の性質で押さえるポイントは以下の3つ。
・岩石の色は灰色
・マグマの粘り気は中間
・噴火は中間くらいの激しさ
桜島や三原山はこの円錐形の成層火山です。
ドーム状の火山(鐘状火山)
ドーム状の火山、こちらは鐘状火山と呼びます。
この火山の元になったマグマの粘り気は大きく、地球の内部からマグマが噴出しても、マグマが広がらずに盛り上がったように冷え固まったからこの形になっています。
この鐘状火山の覚えるべき特徴は、
・岩石の色は白
・マグマの粘り気が強い
・噴火は激しい
火口付近に溶岩ドームという溶岩のかたまりを作ることがあり、 溶岩ドームが崩れると火砕流が発生し大きな被害が出ることもあるというのも出題されやすいポイントの一つです。
鐘状火山は、有珠山、昭和新山、平成新山などがあります。
火山やマグマからできる岩や鉱物
この単元で一番手こずるのが、岩と鉱物です。
それぞれどうやって出来たのか、どういう特徴を持っているのかをしっかり覚えましょう。
火成岩
火成岩とは、マグマが固まってできた岩石です。
マグマが地下深くでゆっくり冷えてできた深成岩と、地表付近で急速に冷えて出来た火山岩の2種類に分類されます。
火山岩
火山岩は、火成岩のうち、地下の浅いところや地上で急に冷え固まった岩石です。
火山岩の組織は斑状組織といい、地下にあるときに成長した結晶(斑晶)と 地表近くで急に冷えて固まったために結晶になれなかった部分(石基)からできています。
火山岩は含まれる鉱物の違いにより白っぽいものから黒っぽいものまで種類がわかれています。
火山岩の種類
白い方から順に流紋岩、安山岩、玄武岩
深成岩
深成岩とは、火成岩のうち、地下の深いところでゆっくり冷えて固まった岩石です。
マグマが地下深くのマグマだまりなどでゆっくり冷えて固まると、 それぞれの鉱物の結晶が成長して大きくなり、この大きな鉱物の結晶が組み合わさった組織を等粒状組織といいます。
深成岩も鉱物の違いから白っぽいものから黒っぽいものまであります。
深成岩の種類
白い方から順に花こう岩、せん緑岩、斑れい岩
鉱物の種類
鉱物とは、火山から出てきたもの(火山噴出物)の中で結晶になったものです。
まずは無色か有色かで覚えましょう。
無色鉱物・・・セキエイ、チョウ石
有色鉱物・・・クロウンモ、カクセン石、キ石、カンラン石
そしたらそれぞれどのような特徴を持っているのかも覚えていきましょう。
- セキエイ・・・無色または白色で不規則な形
- チョウ石・・・白色またはうすい桃色で柱状の形
- クロウウンモ・・・黒色、うすく板状にはがれる
- カクセン石・・・濃い緑色〜黒色、長い柱状
- キ石・・・緑色〜褐色、短い柱状、短冊状
- カンラン石・・・黄緑色〜褐色、丸みのある立方体