中学2年生の理科では、「電気・磁石-電気・磁界」という単元を学習します。
そこでこの記事では、この単元が苦手という中学生やそして中学生に勉強を教える親御さんのために抑えておくべき重要なポイントをわかりやすくまとめたので参考にしてください。
磁力・磁界・磁力線の意味を理解!
「磁力」・「磁界」・「磁力線」という言葉を最初に膝下入り理解しておくことで単元の内容を掴みやすくなります。
そのため、それぞれ説明できるくらいに覚えておきましょう。
磁力
磁石にはN極とS極があり同じ種類の極(N極とN極、S極とS極)どうしではしりぞけあい、異なる種類の極(N極とS極)どうしでは引き合う性質を持っています。
このような磁石の力が磁力です。
磁力は離れていてもはたらく力でもあります。
磁界とは
磁力のはたらく空間のことを磁界(または地場)といいます。
磁界は磁石だけでなく電流によってもつくられるというのを頭に入れておきましょう。
磁界はN極からS極へ向かうので、磁界の中で方位磁針を置くと方位磁針のN極は磁界の向きを指す動きをします。
磁力線
磁力線とは磁界を表す線のことです。
N極からS極に向かって描いた曲線が磁力線で、磁力線の密なところでは磁力が強いということになります。
右ねじの法則で電流の磁界の向きがわかる
先述したように、電流によっても磁界が作られます。
そしてこの磁界は、電流の進行方向に対して右回りにできるんです。
ということは、電流の向きが変われば次回の向きも反対になってしまうので、磁界の向きがややこしくなってしまいます。
そこで使えるのが「右ねじの法則」です。
ねじが進む向きを「電流の向き」に合わせて、ねじが前に進む方向が磁界の向きになります。
右手の法則の方が簡単?
ネジが難しいという人は「右手の法則」を使えば、簡単かもしれません。
方法は、親指を電流の向きに合わせると残りの4本の指が磁界の向きを指していることになります。
また、この右手の法則ではコイルによる磁界の向きも確かめることができます。
コイルの場合は、親指以外の4本の指をコイルを流れる電流の向きに合わせると 親指が磁界の向きを指します。
電磁誘導
電磁誘導とは、コイルの近くで磁石を動かした時に、コイルに電流が流れる現象のことです。
この現象ではコイルの中の磁界を変化させています。そして、コイルの中の磁界を変化させると、変化を元に戻す方向に電流が流れます。
この時流れる電流を「誘導電流」といいます。この誘導電流は、コイルも磁石もともに止まっているときは発生しないということも覚えましょう。
誘導電流の大きさを何で変わる?
誘導電流を強くするには以下の3つの方法が考えられます。
- 磁石を速く動かす
- 磁力が強い磁石を使う
- コイルの巻き数を増やす
レンツの法則とは?
コイルを貫く磁力線の数が変化すると、その変化を増えた磁力を打ち消す方向に誘導電流がが流れるようになっています。
この法則は「レンツの法則」というもので、こちらを使って誘導電力の向きを考えることができます。
フレミングの左手の法則
電流が磁界から力を受けるときの力の向きを表す方法として使われるのが「フレミング左手の法則」です。
左手の親指、人差し指、中指をたがいに直角になるように開き、人差し指を磁界の向きに、中指を電流の向きに合わせると親指が指す方向が力の向きになります。
電流の直流と交流の違いとは?
電流には2種類存在しており、直流と交流の2つがあります。
これらの違いについてみていきましょう。
直流
・流れる向きが時間によって変化しない(一方向にしか流れない)電流
電池による電流は直流です。
電池のプラスからマイナス方向に流れるようになっていて、紛れもなく一方向の電流で、電流の大きさも一定です。
このように常に電流の大きさも向きも同じになってるのが直流になります。
交流
流れる向きと大きさが周期的に変化する電流
直流と違って、向きと大きさが変化する電流が交流で、発電所の発電機から得られる電流は交流です。
1秒間に変化する回数を周波数といい、単位Hz(ヘルツ)で表します。
交流は変圧器を用いると簡単に電圧を変えることが可能なので、発電所からは大きな電圧で電気を送り出して、送電の途中で変圧器によって電圧を下げ、家庭では100Vや200Vで使える仕組みになっています。