中学2年生の理科では、「細胞のつくり」と「刺激と反応」という単元を学習します。
そこでこの記事では、この単元が苦手という中学生やそして中学生に勉強を教える親御さんのために抑えておくべき重要なポイントをわかりやすくまとめたので参考にしてください。
動物細胞と植物細胞のつくり
細胞とは、植物や動物のからだは、たくさんの小さな部屋のようなものが集まってできていて、この部屋のひとつひとつのことです。
植物細胞と動物細胞ではつくりが少し異なるが、どちらの細胞も共通して核と細胞質から出来ています。
動物細胞と植物細胞にあるものの名称とはたらきをしっかり確認しておきましょう。
- 核・・・球形をしていて、染色液によってよく染まる(後述)。中には生物の形質を示すもととなる遺伝子(DNA)が含まれていて、細胞分裂の際に染色体として現れる。
- 細胞質・・・細胞膜内の核以外の部分のこと。これ以降に説明する細胞膜・葉緑体・液胞なども全て細胞質である。
- 細胞膜・・・細胞質の一番外側のうすい膜のこと。物質の出入りに重要なはたらきをする。
- 細胞壁・・・細胞膜の外側にある丈夫な仕切り。植物のからだを支え、からだの形を保つ役割を持つ。
- 葉緑体・・・植物細胞内の緑色の粒。ここで光合成が行われる。
- 液胞・・・細胞内の水分の量を調節したり、不要物をためておく役割をもつ。
注意点として、細胞壁・葉緑体・液胞は植物細胞にしか存在しません。
核の染色
細胞を顕微鏡で観察するとき、見やすくするために染色液で核を染めるのですが、染色液には主に以下の3種類があり、それぞれ染色される色が異なります。
- 酢酸カーミン溶液・・・核を赤色に染める。
- 酢酸オルセイン溶液・・・核を紫色に染める。
- 酢酸ダーリア溶液・・・核を青色に染める。
多細胞生物のからだのつくり
多細胞生物のからだは、細胞が集まって組織を作り、組織が集まって器官を作り、器官が集まって1つの個体を作っています。
- 単細胞生物・・・1つの細胞だけでできている生物。
- 多細胞生物・・・複数の細胞でできている生物。
刺激と反応
生物が刺激を受け取る為の器官のことを感覚器官といい、以下のものがあります。
- 目・・・光の刺激を受け取る
- 耳・・・音の刺激を受け取る
- 鼻・・・においの刺激を受け取る
- 舌・・・味の刺激を受け取る
- 皮膚・・・触覚・温度・痛覚など様々な刺激を受けとる
それぞれの感覚器官について細かくみていきましょう。
目のつくり
目のそれぞれのパーツの名称と役割をは以下の通り。
- 虹彩・・・目に入る光の量を調節している。暗いときほど開く。
- ひとみ(瞳孔)・・・目のレンズに入る穴のこと。虹彩が広がっている時ほどひとみは大きくなる。
- レンズ(水晶体)・・・厚みを調節し、光を屈折させて網膜上に像を結んでいる。
- 網膜・・・光の刺激を受け取っている。
光の刺激は次の流れで脳に送られています。
網膜 → 視神経 → 脳
また、明るいときは虹彩を閉めて、ひとみに入る光の量を減らし、暗いときは虹彩を開けて、ひとみに入る光の量を増やしています。
耳のつくり
- 鼓膜・・・音の振動を耳小骨に伝える。
- 耳小骨・・・鼓膜の振動を二つの骨を伝ってうずまき管に伝える。
- うずまき管・・・音の刺激を受け取っている。
- 三半規管・・・平衡感覚を司る器官で3つの器官はそれぞれ90°の角度で傾いていて、X軸、Y軸、Z軸のように三次元的な回転運動を感じることができる。
音の刺激は次の流れで脳に送られます。
うずまき管 → 聴神経 → 脳
神経系
神経系とは「感覚器官から脳」や「脳から体の各部」のように刺激や信号を伝える道のようなものです。
神経系は以下の分類を学習します。
- 中枢神経・・・脳とせきずいのこと
- 末しょう神経・・・中枢神経から出て、からだ全体に分布している神経
- 感覚神経・・・感覚器官で受けた刺激を中枢神経に伝える神経
- 運動神経・・・中枢神経からの刺激を筋肉に伝える神経
反射とは、からだを守り、生きていくためのどうしてもなくてはならないからだの反応の仕組みで、脳を介さずにせきずいが命令を送っています。