今回はＦランク大学でも就活が可能かどうかを説明していきます。
「Ｆランク大学」とは、河合塾の模試で倍率の低い大学の偏差値の算出ができず、また合格か不合格かの境い目が見つけられなかった（ＢＦ＝ボーダーフリー）のが最初の語源です。
入試で定員割れして試験の得点が低くても入れるＢＦ（ボーダーフリー）の大学、つまり「Fランク大学」に入学した場合、果たして就職活動はどうなるのだろうか、と疑問に思ったり不安を感じる人も実際に多数いると思われます。
そこで、「Fランク大学」にいる学生はどのように就職活動をすればいいのか、この記事を参考にして就活に挑んでいきましょう。特に、大学３年生は４年生になる前に、就職活動が本格化する前によく見ておくことをオススメします。
Fランク大学でも就活はできる！
「Fランク大学でも就活はできるの？」と問われたら、答えは「Fランク大学でも就活はできる！」となります。
実際、多くの卒業生がどこかの企業に就職できています。企業も、かなりの大手企業でもない限りは大学名だけで切り捨てるようなことはせず、人物本位で面接し、会社に必要な人材であると判断すれば採用します。
どの大学に入学しても、学生生活をどのように送ったかをしっかり説明できることが大切で、入学試験の受験勉強だけ頑張ったけど入学後は遊んでいました、というような人はどの企業でも不要な人になります。
- 自己分析を十分にして、社会に出たら何をしていきたいのかを明確にしている
- 学生時代の研究内容を自信を持って話せる
- 入りたい企業に対して調査、分析をして、自分が入社するに適しているかを知っている
以上のことをよく理解し、就職活動に挑戦しましょう。
偏差値やＢＦ（ボーダーフリー）ということ以上に、ただ何となく、行き当たりバッタリでここまで来た、などの計画性のない活動の繰り返しを続けることが最も就職しにくい結果につながっている、と意識するのが重要です。
Fランク大学からの就職が多い業界、職種
世の中には多数の業界、職種があります。その中で、「Fランク大学」を出る人たちはどんなところに就職しているのか、主だったところを紹介します。
＜流通業＞
全てのモノを移動する上で、「流通業」は必要です。全てを現地で生産して販売するなら話は別ですが、様々なモノを必要な場所へ輸送・運搬するのが「流通業」の役目です。
生活で必要な食品や日用品から工場で使用する材料、機械類まで、全て採集した場所から加工したり保存する場所へ運搬し、そこから販売する店舗や現場などへも運搬します。
全国の津々浦々まで流通網が確立されていますが、どこで業務に就くか、どこまで移動するかなどで生活の時間帯なども異なってきます。主に在庫を管理する業務と、輸送・運搬する業務とに分かれます。
スピードや時間短縮を求める現代社会において、24時間の稼働も珍しくないことを理解しましょう。
＜製造業＞
農業などの第一次産業に対し、収穫した素材などを用いて物品を造る第二次産業の代表が「製造業」です。製造ラインでの品質管理、生産管理、「卸売業」と連携しての受注管理などを受け持ちます。
「製造業」の生産が滞ると、「流通業」も「卸売業」も「小売業」も全て滞るため、予定通りに商品を生産していかなければなりません。安定供給できる施設と人員が必要で、場合によっては昼番と夜番に分かれて日夜ずっと製造し続けることも求められます。
一定の作業スキルを持ち、かつ柔軟に業務のスケジュールに対応する姿勢が大切です。また、勤務地は工場が中心になるので広い場所を確保できる郊外の地区が多くなります。
＜卸売業・小売業＞
求人数が非常に多い業種であり、倉庫内では商品の点検、収納、品出しをします。店舗内では商品の陳列や販売員の業務に就きます。
近所で日用品を買うためのスーパーやコンビニだけでなく、前述の「製造業」で造られた様々な物品は、何かの専門の店舗でも売っています。
それだけに、日用品や食品以外のものでも、店舗から注文を受けて届ける「卸売業」や店舗で消費者に直接販売する「小売業」では、常に取引先の相手や職場の同僚と連絡を取り合うコミュニケーション能力やお客様との接客スキルが必要になります。
＜建設業＞
日本も含めた世界中のあらゆる業種の中で、全体の約１割以上を占めるのが「建設業」です。建物の建築だけでなく、道路の整備や土地の開発などにも関わります。
建築物を設計してから完成させるまで、高いレベルの知識と技術が必要なため、学歴の高い学生が大手ゼネコンなどに進んで全体の管理や販売を受け持ちます。そして、大手ゼネコンからの指示を受けた企業が現場で作業の指示をします。
「Fランク大学」を出た人は、その現場で作業する際の補助員を務める、という構図になります。それでも、現場で作業する人がいないと成り立ちません。多少の体力も求められます。
就職に強いFランク大学７選
「Ｆランク大学」でも就職に強い大学は幾つもあります。
- 専門的な内容を専攻して知識や技術を身につけることが可能な大学
- 企業とのパイプが強く、例年一定の卒業生を企業に送り込んでいる大学
- 就職課や資格講座など学生へのサポート体制が充実している大学
これらの大学は、「Fランク」より難易度が上の大学の学生にも負けない就活能力を持てるようになります。
鹿児島国際大学
鹿児島国際大学は鹿児島県の私立大学で、経済、福祉、英語を学ぶことができる大学です。
就職率は９８%で、市役所、銀行などの官公庁や地元優良企業、教育業界、福祉業界にも進む方が多くいます。
2023年からは看護学部も開設されます。
宮崎国際大学
宮崎国際大学は、国際教養学部、教育学部という学部のある大学であり、英語でのコミュニケーション、幼稚園、小学校教諭の育成に力を入れている大学です。
「キャリア形成支援科目」を必修で開講するなど、将来設計に力を入れています。
就職率は１００%であり、教育系、サービス系、卸売業に進む学生が多くいます。
九州共立大学
九州共立大学は、福岡県の北九州市にある大学で、スポーツ学部、経済学部などがある大学です。
経済学部の学生の中にはＡＮＡ福岡空港に就職している学生もおり、スポーツ学部の学生はスポーツ系企業に数多く就職しております。
また、「K-CIP」という公務員採用試験・教員採用試験突破へ向けたオリジナルプログラムも用意されています。
大阪音楽大学
大阪音楽大学は、音楽に特化した大学であり、作曲、ピアノ、ミュージッククリエーションと専攻内容も音楽に関して様々です。創立100年以上を誇る知名度の高い大学です。
教員、音楽教室講師となる方が４割ほどおり、音楽に関係する道に進む学生が多い大学となっております。
ヤマハ指導員・グレード5級取得準備講座など支援体制も充実しています。
東京聖栄大学
東京聖栄大学は、東京都葛飾区にある大学で、食品関連に特化した大学です。
健康栄養学科、食品学科があり、どちらも１００%の就職率です。
管理栄養士、栄養士となる人が多く、７割以上がその道に進んでいます。春期課題、夏期課題、外部業者による受験準備講習会などがあり、専門知識を身につけることが可能です。
東北公益文科大学
東北公益文科大学は、他大学にはない「公益」を理念に掲げ、一つの学部の中に６コースがあり、文系・理系両方を学ぶことができます。また、情報科目を全員が必修で学ぶことのできる大学です。
山形県酒田市の大学であり、就職率は９８%ほどとなっております。
小売業、卸売業、建設業、製造業へ進む学生が多いのが特徴です。
郡山女子大学
郡山女子大学は、福島県郡山市の大学で、就職率１００%の大学で、創立70年の伝統校です。
人間生活学科、栄養専攻学科といった学科があり、幼児教育、医療系や福祉に強い女子大学で、医療職への就職が３割を占めます。
そのほかは小売業・卸売業が２割と医療職を含めると約半数の数字となっております。
Fランク大学にも強みはある
自分のいる大学が「Fランク」かどうかは、以下の二つのうちのどちらかに当てはまれば「Fランク」の大学であると受け止めておくのが妥当です。
①模擬試験や大学名鑑での偏差値が３５以下（予備校によっては40以下）
②正確な偏差値は不明だが、定員割れで「ＢＦ」と記載されている
以上の大学に「Ｆランク」とされている学部、学科があります。
ただし、全学部が「Ｆランク」なのか、一部の学部に難易度の比較的高めの学部も含むのかによって、学校全体の学習環境や世間一般からの見られ方も違ってきます。
各地域でＢＦと呼ばれる大学は数多く存在しますが、保健関連、福祉関連、スポーツに関する学科など、自分の手に職をつけることができる専門的な大学も数多くあります。
ＢＦだからダメだ、というのではなく、将来の進路を考えた場合、専門的に学ぶことができ、自分の身になることが多い状態で卒業し、即戦力として働くことができる大学もあります。
まず、自分のいる大学が「Ｆランク」だった場合、専門的で実践的な知識や技術を学べているかを考えましょう。その分野で活躍できる見込みがあるなら、特に「Ｆランク」だからといって落ち込む必要など全然ありません。
まとめ
今回は「Ｆランク大学でも就活が可能かどうか」についてまとめていきました。
「Fランク大学」でも就活はできます。
大事なことは、Ｆランク大学に進学した後でも、勉学に励み、自己分析をして自分の可能性を見つけることです。また、就職したい企業や業界についてよく調べ、自己PRをしっかりすれば就職活動に挑むことが可能です。
受験での難易度は低くても、専門的な内容を専攻できる大学もあり、実際に就職実績もありました。資格やスキルを身につけることでカバーし、自分自身の努力次第で採用企業に認めてもらえることもできるのです。
