「Fラン大」と聞くと、すなわち学力が低い、の一言で片付けられがちですが、必ずしもそうとは限りません。
「Fラン大」と呼ばれる難易度の低い学校へ入学している人でも自分の持ち味を発揮して成功した人は多数います。
今回は、受験の偏差値が最も低い位置づけの大学や定員割れで自動的に合格できた大学に進んだ人たち、またはそれよりももっと難易度の低い学校に行った人たちの中で、まさに「人生大逆転」と言えるくらいまで「成り上がった」人たちをマナビバが紹介します。
「Fラン大」からでも成り上がれるの!?
大学入学はFランクの大学でも、その学生生活の間に自分自身を成長させることで「成り上がる」のは可能です。
大学入試は、試験問題の難しさや受験者の人数や倍率などで偏差値、難易度が違ってきます。
確かに「Fラン大」の受験は他のレベルの大学よりは簡単で、また入学後の授業内容やレポートなども容易と言われています。そこで、ゆったりとした生活を送っていると就職活動に影響が出ます。
大学生は、早い段階でそのことに気づかないといけません。先手を打って資格取得をしたり、就職課に足を運んで資料をよく読む、先輩から就職活動の実践方法を細かく聞く、興味のある業界でアルバイトをして経験を積む、などできるこはすべてやるつもりで取り組む姿勢が必要です。
そうすれば、道は開けます。「Fラン大」からでも目指す所に向かうことは可能です。
「Fラン大」から成り上がった有名人〜芸能人編10選
では、実際に「Fラン大」に入学してから世に出て活躍することができた人々を紹介していきます。まずは歌手、俳優、芸人など10名です。
<EXILE・SHOKICHI>
SHOKICHIさんは「EXILE」のメンバーです。
札幌国際大学の社会学部出身です。
最初は専門学校で音楽を習うつもりでしたが、大学で多くの人たちと出会うことで人を成長させると聞いて、大学へ行ったそうです。
ダンサーとしてだけでなく、シンガーソングライターとしても実力を発揮しています。EXILEグループの中心メンバーの一人です。
<竹原ピストル>
竹原ピストルさんはミュージシャンです。
星槎道都大学の社会学部出身です。
高校時代はボクシングに熱中し、大学入学後にヒップホップの音楽に目覚めたそうです。「サンサーラ 」「よー、そこの若いの 」などの曲が有名です。
なお、星槎道都大学は他に通信制の学部も展開しており、社会人も多数入学しています。
<エレファントカシマシ・宮本浩次>
宮本浩次さんは、「エレファントカシマシ」のヴォーカリストです。
東京国際大学の商学部出身です。
大学については、就職活動をするよりも音楽活動をする場として考えていたそうです。「今宵の月のように」「悲しみの果て」「俺たちの明日」「風に吹かれて 」などが代表曲です。2021年のNHK紅白歌合戦に出演しています。
<菊池桃子>
菊池桃子さんは、俳優(女優)、歌手、タレントです。
戸板女子短期大学の被服科出身です。
アイドル歌手から女優へ転身した後、子育ての傍ら勉学に励み、法政大学大学院でキャリアデザインを学びました。現在は大学の客員講師や自治体主催の教養講座などで講演の機会が増えています。
国の難病指定を受けているシェーグレン症候群と闘病しながら「1億総活躍国民会議民間議員」に起用されています。
<石田ゆり子>
石田ゆり子さんは、俳優(女優)です。
女子栄養大学短期大学部の夜間部の出身です。
1988年にデビューし、現在もTV、映画、CMなど多数のメディアに出ています。「女性の選ぶオトナ女子」で殿堂入りし、「お嫁さんにしたい女優」でも1位に選ばれたことがあります。2018年の「逃げるは恥だが役に立つ」で再ブレイクしました。
<千秋>
千秋さんは、歌手、バラエティタレントです。
青葉学園短期大学(現:東京医療保健大学)出身です。
1996年にテレビ番組「ウリナリ」でブレイクし、番組内ユニット「ポケットビスケッツ」のボーカルを担当して「YELLOW YELLOW HAPPY」が大ヒットしました。 NHK紅白歌合戦にも出場しています。近年はコメンテーターやファッションブランドを立ち上げるなど多方面で活躍中です。
<原田龍二>
原田龍二さんは俳優です。
聖学院大学の政治経済学部に入学しましたが、中退しています。
1992年に俳優デビュー、翌93年に歌手デビューもしています。時代劇の「水戸黄門」の助さん役で台頭しました。「水戸黄門」には2003年の第32部から2010年の第41部まで、7年間にわたり10部もの作品に出ています。
<コウメ太夫>
コウメ太夫さんはお笑い芸人です。
旭川大学(現在は旭川市立大学に名称変更)の経済学部に入学し、中退しています。
梅沢富美男劇団に所属し女形を演じていましたが、1997年からお笑いに転身し、テレビ番組「エンタの神様」でブレイクました。「チックショー!」のネタが有名です。
アパートを所有し不動産事業も手掛けています。
<桂文珍>
桂文珍さんは、落語家です。
大阪産業大学の経営学部出身です。
桂三枝(現・桂文枝)を兄弟子として落語の世界に入門しました。1981年に「上方お笑い大賞」の金賞を受賞し、83年には同賞の大賞を受賞しています。
現在は落語家である一方で、関西大学、高野山大学、慶應義塾大学などで客員講師として教壇に立っています。
<ゲッターズ飯田>
ゲッターズ飯田さんは、占い師、作家、タレントです。
日本福祉大学の経済学部出身です。
吉本興業のお笑い芸人でしたが、占い師として有名になり、占いのYou Tubeや作家としても人気があります。
「Fラン大」から成り上がった有名人〜文化人・実業家など10選
続いて、作家、棋士、アナウンサー、政治家、学者、実業家などで「Fラン大」に行きながらも活躍して有名になった人たち10名を紹介します。
<田辺聖子>
田辺聖子さんは、小説家です。
大阪樟蔭女子大学の文学部出身です。
1964年「感傷旅行(センチメンタル・ジャーニィ)」で芥川賞受賞、また1995年に紫綬褒章、2008年には文化勲章を受章しています。晩年まで文学界の重鎮として活躍しました。
<横山秀夫>
横山秀夫さんは、小説家です。
東京商科大学(現・東京国際大学)の商学部出身です。
1998年「陰の季節」で松本清張賞を受賞し、 2000年には「動機」で日本推理作家協会賞を受賞しています。「クライマーズ・ハイ」「半落ち」「臨場」「64(ロクヨン)」など映画化された作品も多数あります。
<林葉直子>
林葉直子さんは、将棋の元プロ棋士です。
第一薬科大学に入学しましたが、中退しています。
中学3年生で史上最年少の将棋の女流名人が誕生したときは大きな話題を呼びました。今でいう藤井聡太さんのような天才棋士として有名になりましたが、27歳で引退しました。現在はエッセイストなどに転身しています。
<西尾由佳理>
西尾由佳理さんは、アナウンサーです。
文京女子短期大学(2014年に短期大学部は廃止、現・文京学院大学)の英語英文科に入学しました。
そこで米国に語学留学し、その後に東京女子大学の現代文化学部に編入しています。
2001年に日本テレビのアナウンサーとなり、「スポーツMAX」「ズームイン!!SUPER」「世界まる見え!特捜部」などの人気番組に出演しました。2011年からフリーアナウンサーに転身しています。
<小泉進次郎>
小泉進次郎さんは、政治家です。
関東学院大学の経済学部出身です。
その後に猛勉強して米国のコロンビア大学大学院修士課程を出ています。
2009年に衆議院選挙に当選し、2023年の時点で5期目を努めています。2020年には環境大臣に就任しました。
<井脇ノブ子>
井脇ノブ子さんは、政治家、教育者です。
別府大学の文学部出身です。
大学卒業後に拓殖大学大学院の経済学研究科を出ています。
「少年の船」を創立して理事長・団長に就任します。約30年間にわたり青少年46,000名に海外研修を受けさせる教育指導を実施します。また、難民キャンプボランティア活動隊の団長としても活動しました。衆議院議員も務めています。
<さかなクン>
さかなクンさんは、タレント、魚類学者です。
大学には進学できず、日本動物植物専門学院(既に廃校)という各種学校を卒業しています。
テレビ番組「TVチャンピオン」の「第4回全国魚通選手権」で優勝し、魚に詳しいタレントして有名になりました。非常に高いレベルの魚類学者として東京海洋大学客員准教授となり、さらに東京海洋大学名誉博士号まで取得しています。
<橋本真由美>
橋本真由美さんは、ブックオフの元代表取締役社長です。
一宮女子短期大学(現・修文大学短期大学部)の家政科出身です。
1990年にブックオフの直営1号店にパートとして入社し、その後にパートのまま店長になり、それ以降も昇進して取締役にまでなりました。2006年に社長に就任しています。その後も会長、相談役を歴任して2018年に退任しました。
現実に主婦のパートから有名企業の社長にまで成り上がった人がここにもいます。
<田中義剛>
田中義剛さんは、実業家です。タレント活動もしています。
酪農学園大学の酪農学部出身です。
学生時代に肉牛研究会に所属して牧場経営のノウハウを学びました。北海道で歌手やラジオのDJとして人気を高め、フジテレビ「笑っていいとも!」の曜日別レギュラーに抜擢されました。
一方で、牧場経営の準備も着々と進め、タレント活動で得た資金を投入して念願だった「花畑牧場」をオープンしました。
<高須賀宣>
高須賀宣(とおる)さんは、実業家でソフトウェアのサイボウズ創業者です。
広島工業大学の工学部出身です。
「サイボウズoffice」をはじめとする企業の情報管理アプリを次々と製作し、小さなベンチャー企業からソフトウェア業界のトップ企業の一角にのし上がりました。
使いやすく簡易に使えるソフトを大多数のビジネスパーソンに提供する、という信念を貫いています。
「Fラン大」から成り上がった有名人の共通点
「Fラン大」から成り上がった有名人の共通点は、聞いてみると「それはそうだな」と思うものばかりです。
例えば、
- 「なせば成る、やればできる」
- 諦めなず、信念を貫く
- 計画を立てたら実行する
- 実行できるよう準備を進める
- 積極的に見聞して知識や教養を高める
- 根気よく続ける
などの考えを持ち、練習したり学んだりすることを途中で止めずに続けている所が共通点です。
全ての出発点は、「なりたい自分になる」ことであり、そのためなら努力を惜しみません。
最もやってはいけないことは、物事を実行するかどうかの判断基準を「面倒くさいかどうか」で考えてしまうことです。
「EXILE」のSHOKICHIさんは、別に「EXILE」のメンバーになれる確証もなく、それでも自己管理を怠らずに夢を実現しています。偏差値だけでは人生は決まらない、という見本です。
まとめ
今回は「Fランク大学から成り上がった有名人は?」について調査しました。
大学はたとえFランクでも、そこから巻き返して有名になった人たちが多数いることがわかりました。
大学に入学後、将来を見据えて計画を立て、計画を立てたら実行する。実際に成功して「成り上がった」彼ら、彼女らを見れば、自分もやってやれないことはない、と思いませんか?
新たな気持ちで勉学に取り組み、就職活動も早めに準備し、「成り上がり」を実現しましょう!