今回は関西地方の有名私立大学群について特集します。
有名な大学群には、以下の3グループがあります。
以上の3グループは、関西地方に長く住んでいる人なら知っている大学群の呼称です。
では、これらの大学群の難易度と特徴を整理し、目標とする大学を見つけていきましょう。
関西大学
関西の12大学の偏差値を比較!
まず、3グループに分けられている計12校の大学は、どれくらいの難易度なのでしょうか。一覧表で確認しましょう。
<関西の12大学の難易度>
大学名(主なキャンパス) | 偏差値帯 | 平均偏差値 |
---|---|---|
同志社大学(京都) | 56〜63 | 60 |
関西学院大学(兵庫) | 50〜64 | 58 |
立命館大学(京都、滋賀、大阪) | 53〜60 | 57 |
関西大学(大阪) | 55〜64 | 57 |
近畿大学(大阪、奈良、和歌山、広島、福岡) | 46〜67 | 54 |
京都産業大学(京都) | 48〜53 | 52 |
甲南大学(兵庫) | 48〜53 | 52 |
龍谷大学(京都、滋賀) | 42〜58 | 51 |
追手門学院大学(大阪) | 47〜54 | 50 |
摂南大学(大阪) | 47〜49 | 48 |
桃山学院大学(大阪) | 44〜49 | 47 |
神戸学院大学(兵庫) | 42〜49 | 46 |
以上のような難易度の順番になっています。
確かに、「関関同立」「産近甲龍」「摂神追桃」のそれぞれの大学群が揃って順に並んでいます。大学群でまとめて見た場合は、平均偏差値や全体の位置づけとして昔から現代まであまり大きな変化はありません。
ただし、それぞれの大学群の中で、学部によって年度ごとの人気が上下することも手伝い、多少の抜いた、抜かれたという学部ごとの順位の変化は見られます。
これらを総合すると、大学の長年の実績から来る社会的な評価や知名度などは今後も大きく入れ替わる可能性は低いと思われます。
東進
https://www.toshin-hensachi.com/
河合塾
https://www.keinet.ne.jp/university/ranking/
旺文社パスナビ
https://passnavi.obunsha.co.jp/
ベネッセマナビジョン
https://manabi.benesse.ne.jp/daigaku/hensachi/
関関同立の位置づけと評価は?
知名度の高い「関関同立」の難易度や特徴を見ていきましょう。
<関西大学>
関西大学は、学生数は3万人を超えるマンモス校です。関関同立とMARCHの中では最も入りやすいと言われています。
関西大学の看板学部は、関西法律学校という開校の伝統からすれば法学部ですが、外国語学部が最も難しく、実質上は外国語学部が代表的な学部になってきています。また、総合情報学部の人気も出てきています。
関東圏の法政大学と同様に、近畿地方や中国・四国地方の中堅クラスの大学受験者が挑戦校として関西大学も受ける人が多いため、倍率は高めになる傾向があります。
入試日程が多く組まれていることや合格最低点が比較的低めに設定されていること、出題傾向が割とオーソドックスで細かく込み入った出題が少なく受験対策を立てやすいこと、などの点で関関同立やMARCHを志望する受験生にはとっかかりやすい所があります。
関関同立・MARCHの一角として、今後も中堅クラスの私大から挑戦校としてのターゲットにされると考えられます。
千里山キャンパスは広々として綺麗です。設備面でも図書館が広くゆったりとしたスペースが確保されているなど充実しています。
また、近くには飲食店や娯楽施設など、学業とは別で楽しめる店が多数あり、一人暮らしの学生も食事や遊びに困らず学生生活を送れます。
高槻キャンパスは、京都と大阪のちょうど中間に位置していることもあり、どちらにも15分程度で行けるため路線上の利便性は良いです。有名なスケートリンクは高槻キャンパスにあります。
ただし、駅やバス停からキャンパスまでの距離がやや遠いところが難点と言われています。
<関西学院大学>
関西学院大学は「関学」の呼称で通っています。キリスト教プロテスタントに基づいた教育を行っているミッションスクールです。
明治19年に来日したアメリカの宣教師J.W.ランバス一が神戸の元町の外国人居留地に「読書館」を設立したのが始まりです。英語教育にも定評があります。
関西学院大学は、入試での受験科目選択の自由度が比較的高いと言われています。例えば、文学部と神学部を除く学部で、入試科目を英語と数学の2教科で受験ができます。特に数学がずば抜けて得意な人にとって有利です。
国公立大学の志望で数学をかなり勉強した人が法学部や経済学部などの文系学部(文学部と神学部以外)を受験しようとする場合は、有りがたい受験制度になっています。
その他、国際学部は英語1教科で受験ができる制度もあり、英語に自信のある人には優位な方式です。全般的に、社会や理科が苦手な人にも助かる入試の制度が関西学院大学では充実しています。
関関同立のある近畿地方はMARCHのある首都圏に比べるとやや地方色があり、国公立大学に行くほうが私立大学に行くよりいいと考える風土が残っているため、国公立大学の受験生の併願校にはよく関西学院大学が選ばれます。
例えば京都大学、大阪大学、神戸大学、京都繊維工芸大学、大阪公立大学(府立大と市立大を統合)などの難易度の高い国公立大の受験者は学力が非常に高く、その受け皿の役割を阪神地区では関西学院大学が、京都では同志社大学が兼ねるような位置づけになっています。
西宮の上ヶ原キャンパスはとても美しいとい言われ、国の登録有形文化財である時計台(旧図書館)があることでも知られています。また学生がオシャレな大学とも言われています。神戸に近いこともあり、今後も人気を維持しそうです。
<同志社大学>
同志社大学は、西日本でNo.1の私立大学です。東日本では早稲田大学と慶應義塾大学が双璧ですが、同志社大学は西日本で独壇場のトップ校として君臨しています。MARCHと関関同立の中ではある意味で別格の存在です。
単に受験上の偏差値ではMARCHの明治大学、立教大学、青山学院大学と同じくらい、または少しだけ下の数値ではあるものの、近畿圏でトップであり、西日本全体でもトップという立ち位置にいます。
附属の同志社高校も偏差値70を超える超難関校で、中学・高校・大学まで一貫してレベルの高い教育を受けられることで社会的にも高い評判を維持しています。
世界学生環境ネットワークという世界各国の学生が集まり環境について討論し合う会議を創設したのも同志社大学で、その先進性も注目されています。
同志社大学は、多様性を受け入れる自由な校風で知られています。学生の勉強したいという向学心や自主性を尊重し、できるだけ自由にカリキュラムを組みながら現代の諸問題を考える力をつける教育をしているという評判があります。
キャンパスはキリスト教主義に基づいて開学した精神を受け継ぎ、伸び伸びした雰囲気を感じられます。今後も同志社大学を脅かす存在は簡単には出てこないと思われます。
<立命館大学>
立命館大学は、京都では同志社大学と並んで昔から知名度が抜群であり、単に偏差値だけでは測れない人気があります。
明治時代を支えた政治家である西園寺公望が開設した私塾「立命館」の流れをくむ名門で、教学理念に「平和と民主主義」を掲げています。
学力的には関西学院大学とだいたい互角と言われていますが、近年でいえば関西学院大学が徐々に上がってきているため、相対的に偏差値は下がりつつあり、巻き返しを図っています。
近年はグローバル教養学部と国際関係学部の人気が高まり、立命館大学の看板学部といえばかつては文学部と法学部でしたが、その地位も逆転しそうな勢いがあります。映像学部など他の大学にはない個性的な学部が多いのも特徴です。
入試問題は、英語は英文法や会話問題など知識系重視の問題構成となっているため、対策をしっかり行えば充分に合格点を取れます。その一方で社会は記述形式の問題が多く、語句に関してもレベルがやや高く、難しめといえます。
キャンパスは京都・滋賀・大阪の3ヵ所にあり、学部数も16あり、全国的に見ても大規模な大学に数えられます。
京都の学校という魅力もあり全国から入学者が集まり、国際色豊かな教育の実践にも積極的です。今後は国際系に強い大学という新たな評価で人気を維持すると予想されます。サークル活動など学内の雰囲気も活発です。
立命館大学
産近甲龍の位置づけと評価は?
次に、「産近甲龍」はどのような大学か、見ていきましょう。
<京都産業大学>
京都産業大学の特徴に、就職に強い点があります。産業人の育成を標榜している大学だけあり、学生1名あたりの求人件数が6社を超えています。この点から、入試の学力水準以上に就職戦線で力を発揮しているイメージを多くの人に持たれています。
「産近甲龍」の歴史や伝統からすると、昔は甲南大学と龍谷大学が上位で、創立が1965年の京都産業大学は後発のため下位に位置していました。
発足時は経済学部と理学部から始まり、すぐ法学部と外国語学部もできました。その後に工学部、文化学部も設置され、さらに工学部をコンピュータ理工学部に改組し、近年に生命科学部、国際関係学部、経営学部も新設されています。
10学部を一箇所に集めた1キャンパス体制は全学生が交流するのに適した環境にあります。その一方で、立地は駅から少し遠く山側に近いという点でアクセスにやや難があり、通学のバスも混み合います。
それらの状況を考えて敬遠する受験生もいれば、就職に強い点に惹かれて志望する人もいます。全体的に倍率は都心の大学より少し低めになりがちです。
情報科学部、生命科学部、理学部の理系学部は関関同立に次ぐ難易度があり、近年は「産近甲龍」の中でも決して低い位置づけではなくなってきています。
京都産業大学
<近畿大学>
近畿大学は、東京の日本大学とよく対比されるマンモス校です。15学部と6キャンパスという巨大さで、学生数は3万4千人以上です。
大阪、奈良、和歌山の関西地方だけでなく広島や福岡にもキャンパスがあり、西日本に広く拠点を築いています。
新しい学部が創設されると、最初は入りやすい傾向があるため、続々と学部を増設していた近畿大学は常に平均的な偏差値が低めになってしまうところがあります。
そういう点から、マンモス校になる代償として低い難易度の学校という見られ方が先行していましたが、後々に全体に難易度が底上げされてきました。近年は京都産業大学と共に「産近甲龍」の中で上位に入りつつあります。
大きな特徴として、近畿大学は医学部を有していることが挙げられます。どの大学でも医学部はそもそもの学力水準が非常に高く、関関同立の中の特に高い水準の学部と比べたとしても、それを大きく上回ります。
これが近畿大学全体の難易度を上げる一因にもなっており、医学部のある大学という点で今回の12校の大学の中でも特異な存在と言えます。
また、昔から大学野球の関西学生リーグは「関関同立」と国立の京都大学、そして近畿大学で構成され、その点でも受験とは別に知名度がとても高いです。
近畿大学
<甲南大学>
甲南大学は創立70周年を迎え、また中学や高校など甲南学園全体では創立100周年を迎える歴史のある学校です。
兵庫県内の閑静な町並みにキャンパスを構え、ゆったり穏やかな雰囲気があります。大人しく真面目な印象を持たれることの多い学風で、授業は手を抜かずにしっかりと勉学に取り組む人に向いています。
文学部の英語英米文学科は甲南大学の看板と言われていますが、歴史文化学科も同等の難易度です。また、経営学部には経営学科と経済学科があり、この2学科も文学部とほぼ同等の難易度です。
これらの文学部や経営学部の他では、徐々に人気が出そうな学部でマネジメント創造学部があります。まだ文学部や経営学部ほどの難易度はないため、チャンスです。
また、理工学部も比較的入りやすい学部です。物理学科、機能分子化学科の他に生物学科も理工学部の中にあるため、生物学を勉強したい人はこの理工学部のチェックも忘れないようにしましょう。
「産近甲龍」の中で甲南大学は近年、難易度は下がり気味のため、伝統的な評価の割には狙い目かも知れません。
甲南大学
<龍谷大学>
龍谷大学は、「産近甲龍」の中においては近年、狙い目の大学になってきています。「関関同立」を目指す受験生で京都に拘りがある人は、併願校として京都産業大学と龍谷大学も受けておく、というのが定番です。
心理学部が最も難易度が高く、次いで文学部と社会学部も定評があります。キャンパスは大宮と深草と瀬田の3ヶ所に分かれています。
大宮キャンパスは文学部と心理学部の3年生と4年生が通学する小さめのキャンパスです。西本願寺に隣接し、観光地や映画のロケ地としても人気があります。
深草キャンパスは法学部、文学部、経済学部、経営学部、政策学部があり、ここに国際学部も移転してきました。また、文学部と心理学部の1年生と2年生もこの深草キャンパスに通います。
これにより新校舎や商業施設が増設され、使い勝手のいい校舎になっています。
瀬田キャンパスは先端理工学部、理工学部、社会学部、農学部があります。敷地が広く、公園など自然豊かで開放感のあるキャンパスで、近くに立命館大学もあります。
龍谷大学は、今回紹介している12校の大学の中で、唯一の仏教系の大学です。
キャンパスのある京都には、同じ浄土真宗で西本願寺派の大学に京都女子大学があります。また、関西圏では大阪に相愛大学が、関東圏では東京の武蔵野大学も西本願寺派の大学です。
龍谷大学
摂神追桃の位置づけと評価は?
さらに、摂神追桃についても見てみましょう。
<摂南大学>
摂南大学は、「摂神追桃」の中でも薬学部と看護学部を持つ医療系に強い大学という点で高く評価されいます。理工学部と外国語学部も人気があり、7学部があります。
摂南大学の偏差値はざっくりと47〜49程度に集まっており、全体のレベルがまとまっているのが特徴です。センター得点率は、64〜75% 程度となっています。
看護学部を筆頭に、実践的な専門技術を身につけられ、就職後もそれを生かすことができることを目指している大学です。薬学部も全国トップクラスの合格率を誇ります。
農学部は、2020年に新しく設立され学部です。農作物の生産から遺伝子研究、栄養学、食ビジネスまで幅広い学習を4学科で実践しています。グローバルな視点で食品や農作物に関する知識と技術を持つ人材の育成を目指します。
少人数の授業を多く用意するなどキメ細かい教育体制も学生の満足度を高めていると思われます。
医系はモチロンのこと、他の学部も全体的に大手企業へも就職者を多く輩出しています。大学全体で早期に個別のキャリアアップ教育やインターンの奨励、体験型プログラムなどが就職率の高さに貢献しています。
摂南大学
<神戸学院大学>
神戸学院大学は、10学部を持つ総合大学で、一般入試の志願者の増加率が上昇し、全国的に見ても摂南大学と共にその増加率はトップ3に入っています。
総合リハビリテーション学部は授業で使う福祉機器は最新のものを用意し、経営学部ではお店を模擬的に経営するという課題に取り組んでいます。
また現代社会学部では気になる新聞記事の内容をまとめて発表する授業があり、グローバル・コミュニケーション学部では名前通りに異文化を学びつつコミュニケーション力も鍛えるプログラムが充実しています。
神戸学院大学の一部の学部では、入学する学生たちがSNSで呼びかけ、入学式前にLINEグループが創られた、という話もあります。そこで多くの人が入学初日から集合するなど和気あいあいと話せる雰囲気ができたそうです。
大学全体に学生の興味を引くものが多数あり、学内でのコミュニケーションも活発で、校舎もキレイな明るい大学という好印象を受ける人が多数を占めます。
就職活動に役立つ資格取得のサポートも充実し、国家資格は高い合格率を誇ります。特に、法学検定試験では合格率が全国1位になったこともあります。偏差値では「摂神追桃」の中で下位にありますが、就職活動は良好です。
なお、一般入試の志願者の増加率トップ3の残る1校は阪南大学で、阪神地区の3校が入試倍率を引き上げています。
神戸学院大学
<追手門学院大学>
追手門学院大学は、学力水準が「摂神追桃」の中で最上位にあたり、「産近甲龍」に迫る位置づけにいあります。7学部があります。
主体的に学び、協働して問題解決にあたる追手門学院大学独自の学修スタイル(WIL)と、ICTを含めたあらゆる手法を駆使し、教育内容に合わせたした教育効果を最大化する追手門学院大学独自の教育手法(MATCH)という2点の教育体制が特徴的です。
最も知られているのは心理学部です。国家資格である公認心理士の取得が可能で、2年次には4つのコースに細分化されて学習を進めます。より専門的な学習が可能となり、国家試験の合格に近づけるシステム作りをしています。
また、心理学部・心理学科の中に近年、人工知能・認知科学専攻が誕生しています。多くの大学では理系の学部に設置されていますが、追手門学院大学では文系と理系の中間にある学部の心理学部に設置されました。
この他、地域創造学部ではカフェや空き家のプロジェクトなど知識だけでなく実戦経験も積むことができたり、文学部では文化的な建築物を通して建築の歴史を学べるなど、授業の内容が良いという評判があります。
学内の施設では、図書館やカフェの環境が良く、校舎がキレイなど、外観から講義の中身まで充実している所が追手門学院大学の長所です。
キャンパスは茨木の安威キャンパス総持寺キャンパスの2ヵ所がそれほど遠くなく、互いに往来しやすい点でも学生の不満は少ないようです。
追手門学院大学
<桃山学院大学>
桃山学院大学は、キリスト教のミッションスクールで、同じ聖公会系の立教大学とは姉妹校として知られています。6学部があります。桃=ピンクということで「ピン大」の愛称でも地元で親しまれています。
大阪の和泉キャンパスは広く、英国調の美しい校舎が立ち並びます。国際教養学部、社会学部、法学部、経済学部、経営学部の5学部が設置されています。
留学生と交流する機会も多くあり、国際交流をしたい生徒にオススメできる大学の一つです。
新しいあべのキャンパスには新設のビジネスデザイン学部が入りました。ビジネスデザイン学科はチームで新しいビジネスの仕組みを構築するなど、関西で初めてビジネスデザインとリーダーシップ教育を導入した学科です。
70を超える企業と連携し、学生は提携している企業の企業人や実務家教員と共に学ぶ問題解決型学習(PBL)などを通して、リアルなビジネスを学ぶことができるのが大きな特徴です。
また、学内の就職支援にも特色があり、「就活担任制」を採用しています。求職登録をした学生の一人ひとりに担当者がついて履歴書添削や面接対策まで個別に支援するシステムで、就職合宿や企業研究セミナーなどもあります。
年間で200日以上もの就職支援プログラムが実施されることにより、就職希望者の決定率は98%以上を実現しています。景気の動向にあまり左右されない安定した就職実績は、桃山学院大学ならではの強みです。
桃山学院大学
難易度を見てどの大学を選ぶ?
「摂神追桃」の大きな利点ととして、概ね就職率が高く95%以上を実現していることが挙げられます。どの大学も就職に直結するような実践的な技能を習得できるよう大学のサポート体制が充実しています。
関東圏で同じくらいの偏差値では「大東亜帝国」の大学群がありますが、就職という点では関西圏の「摂神追桃」に分がありそうです。地元での知名度の高さと社会的な評価は今後も維持できると見られます。
一方で、近畿大学の例のように、学部によって偏差値が大きく離れている大学は幾つもあります。
受験者が入学するのは1学部のため、自分の受験する学部に該当しない低い学部や高い学部を含めた平均の偏差値を見ても、それをもって受験する所を決める決定打にはなりません。
現実的な話になりますが、
「キミ、どこの大学なの?」
という会話は日常のものであり、珍しい質問ではありません。
学部・学科まで細かく自分から口に出したり、相手がそこまで細かく知ろうとする場面もなくはないですが、やはり大学名で大体の判断をされてしまうことも現実にある話です。
その際、「産近甲龍」の中で難易度の低い学部と、「摂神追桃」の中で難易度の高い学部を比べれば位置づけが逆転していることもあります。
名を取るか、実を取るかで悩むところはありますが、そこは自分が本当に取り組みたい学問や、通学のしやすさ、就職のしやすさ、など幾つもの観点で考える必要があります。
それらも含めて「学歴」として残ります。
まとめ
今回は、「関関同立」「産近甲龍」「摂神追桃」の3つの大学群を合わせて見ていきました。計12大学があり、難易度や知名度、就職への強さなど、様々な側面があります。
受験生の気になるところとしては、やはり難易度ですが、関西のこの12校は、それぞれの大学群が僅差で続いており、また各大学も同じ大学群の中では大きな差がないことがわかりました。
一方で、大学の中の学部同士を見ると、同じ大学でも偏差値が5以上も離れていることは珍しくなく、受験する上では偏差値の違いや受験の選択科目や科目数でも違いがあるため、大学のホームページでよく確認しておきましょう。
この記事を参考にして、大学選びに役立ててください。