「地方から都会へ出て、学生生活を送ってみたい」と思う人は、多数います。
一人暮らし、自由、カッコよくてオシャレ、便利な都会の生活・・・
上京して、希望に溢れる学生生活は、実際にはどういうものなのでしょうか。
都会の学生生活を、マナビバが解説します!
都会の学生生活のメリット3選
まず、地方から都会に出ると、どんなメリットがあるのでしょうか。
- 地方にはない学部・学科で学べる
- 一人で自由に生活できる
- 最新の技術や流行を見聞できる
以上が主な「都会の学生生活のメリット」です。順に見ていきましょう。
<地方にはない学部・学科で学べる>
まず、学生の本分は学業です。当たり前ですが、都会の学生生活といっても、遊びに行くワケではありません。
地方の大学には、大規模な総合大学が少なく、自分の取り組みたい学部・学科がなかった、という事情はよくあります。都会の大学には自分の望む学部・学科があり、それを身につけて将来の就職などにつなげる可能性が広がります。
また、都会には全国中から何らかの意志を持った学生が集まり、活気づいています。そういう環境で学生生活を送るのは、よい刺激になります。
<一人で自由に生活できる>
若い世代には、色々と知りたいことやってみたいものが多々あります。親元にいると、それが思うようにはできません。
繰り返しますが、都会に出るといっても、遊びに行くワケではありません。それでも、少しは時間があります。その自由な時間は、何かと取り替えられるものではない、非常に貴重な都会の自由な時間です。
大学生活の4年間、あるいは大学院も含めると6年間、医学部や歯学部、薬学部も6年間ですが、すべて年がら年中ずっと勉強漬けということでもありません。そのことから、一人暮らしを満喫できる、という楽しみはあります。
<最新の技術や流行を見聞できる>
勉学でも遊びでも、都会には地方にない最新の先端技術や流行があり、それを体験することができるのも都会の学生生活の醍醐味です。
地方にはない学部・学科で学ぶ勉強の他に、都会の生活そのものが貴重な体験になり得ます。狭い範囲に大勢の人が往来する自体が最初は馴染めまず、街の地下通路や地下街を歩くだけでも初めての体験になる人もいます。
そんな都会の生活も慣れてくれば、オシャレなカフェ、最新のファッション、アーティストのライブ、プロスポーツ観戦、など地方では味わえないものもあります。ネット情報だけではわからないものが都会にはあります。
都会の学生生活のデメリット3選
今度は都会の学生生活のデメリットを挙げます。
- 生活費用が高額
- 勉学が疎かになることもある
- 田舎より安全ではない
以上の3点が大きな問題になります。順に見ていきましょう。
<生活費用が高額>
何と言っても、都会で一人暮らしをするには生活費がかかります。賃貸物件の費用だけでも高額で、地方都市の平均的な賃貸物件より2〜3万円くらい高くつきます。
また、地方の自然が豊かな田舎と比べると、首都の東京などではおよそ5万円くらいは金額が高いと思っておきましょう。ただし人口が非常に多いため、電気代や都市ガスの料金は地方より若干ですが安めの傾向があります。
都会ではなくても、一人暮らしを始めるには、引っ越しの費用がかかります。また、冷蔵庫や電子レンジ、テレビその他の家電品もある程度は必要になります。
<勉学が疎かになることもある>
都会では、勉学が疎かになる危惧も否定できません。
その理由として、「アルバイトに時間を取られる」ことが第一に挙がります。自分でなるべく頑張り、親の負担を軽くしたいと思ったら、アルバイトをすることになります。
また、都会での楽しい誘惑もあります。気晴らしで流行に敏感な街並みを見る、というのが習慣化され、つい買い物してしまい、それが癖になってしまうと生活スタイルも変わってしまいます。
特に買い物や外食は要注意です。その失った金額を回復させようとアルバイトに励む、ということになると勉学が疎かになります。
<田舎より安全ではない>
都会での生活は、やはり危険が伴います。田舎では家のカギをかけずに外出しても大丈夫という地域もありますが、都会でそのようなことをすると危険です。
また、街ナカでのキャッチセールスでよくわからずに契約してしまった、などの知識不足や経験不足で大金を失うことも現実にあります。
その他では、交通量も多く、また必ずしも親切な人ばかりではありません。事故や事件、犯罪に巻き込まれやすい危険が常に伴います。
都会の学生生活の費用は?
都会の大学は、多数あります。
まず東京のある首都圏に加え、関西の京阪神の地域も大都会です。ここに中京圏の名古屋が続きます。その他では九州の人にとっては福岡が、中四国の人には広島が、東北では仙台が、北海道では札幌が都会になります。
これらの都会に出てくると、相応の費用がかかります。
東京など都会で暮らす大学生の毎月の生活費は、大まかに12万5千円程度が必要とされています。
日本学生支援機構の学生生活調査結果によると、親元からの送金は年に約114万円で、1ヵ月で約9万5千円です。
また、全国大学生活協同組合連合会の学生生活実態調査では、毎月6万7千円程度、ということです。
親元から大学生に渡す仕送り額は、平均すると1ヵ月で大体7万円〜9万円になります。
コロナ禍から数年が経過していますが、日本全体でまだまだ経済的に余力のある家庭は少数です。
学生生協の調査結果では2021年の時点で過去の平均より4千円くらい仕送り額が減っています。親元から離れて暮らす学生に対して、仕送り額を増やそうという家庭よりも減らそうとする家庭のほうが多いのが実情です。
当然ながら学生のアルバイトはほぼ必須になります。特に理系の学生は実験レポートなど忙しい合間を縫って稼がなければなりません。アルバイトも都会の学生生活の醍醐味と思って、楽しみながら取り組むのが長続きするコツです。
日本学生支援機構・学生生活調査結果
https://www.jasso.go.jp/statistics/gakusei_chosa/index.html
全国大学生活協同組合連合会・学生生活実態調査
https://www.univcoop.or.jp/press/life/report.html
朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASM1R4TS5M1RULZU00H.html
学生はどれくらいアルバイトするの!?
<学生アルバイトの平均収入は?>
日本学生支援機構の学生生活調査結果によると、 学生のアルバイトの平均的な収入は、1ヶ月で約3万円といわれています。1週間あたり11〜15時間くらいの労働時間が多数派になっています。
優秀な学生のアルバイトに家庭教師などがありますが、時間が短いため時給は高くても合計金額はそれほど見込めません。
学生のアルバイトには様々なものがあり、個人のやってみたい仕事や向いている仕事など、色々とあります。
たとえば店員というだけでも、コンビニ・スーパー・100円ショップ、アパレルショップなどの店員や、居酒屋・カフェ・ファミレスなど飲食店の店員、など多くの種類があります。
その他にホテルの客室整備、コールセンター、引っ越し運搬の短期アルバイトなど、期間や時給の幅も広く、都会には多数の学生アルバイトがあります。
伝統的な新聞配達の奨学生制度もある
都会の大学でなるべく自力で頑張ってみよう、という人には強い味方がいます。それは、「新聞奨学生」の制度です。
新聞を配るための町の集積センターを「専売所」といい、そこに住み込んで朝刊や夕刊を配達します。勤務内容にもよりますが、住み込める部屋だけでなく食事もつきます。給料は約10万円くらいで、これ以外に大学の奨学金が出ます。
現代はネットで情報を得ることができ、新聞の記事も速いスピードで入手できます。それでも紙に印刷された記事をじっくり読みたい人も多数います。そのため、未だに新聞配達をする人員は必要です。
大抵の新聞社は奨学生制度を実施しています。
・読売育英奨学会
http://www.yc1.jp/yomisho/index/
・朝日奨学会
http://www.asahishogakukai.or.jp/sp
http://www.asahishogakukai.or.jp
・毎日育英会
http://www.mainichi-ikueikai.com/
・産経新聞奨学会
http://www.sankei-shougakukai.jp/
・日本経済新聞育英奨学会
http://www.nsn-tokyo.jp/ikuei/
・東京新聞奨学会
https://static.tokyo-np.co.jp/tokyo-np/pages/hanbai/shougaku/about.html
まとめ
今回は、「都会の大学が羨ましい!メリット、デメリットをマナビバ調査!」のテーマで都会の学生生活のメリットとデメリット、楽しい点とツラい点をまとめました。
メリットとして、
- 地方にはない学部・学科で学べる
- 一人で自由に生活できる
- 最新の技術や流行を見聞できる
があります。
一方、デメリットには、
- 生活費用が高額
- 勉学が疎かになることもある
- 田舎より安全ではない
があります。
都会の大学の生活のメリットを満喫するにも、相応の費用がかかることがわかりました。その相応の費用を補うために時間が奪われ、学生はアルバイトに追われます。また田舎の親元からもかなりの負担を強いることになり、それはデメリットとなります。
以上のことを考慮して、それでも都会で大学生活を送りたいのであれば、家族や学校の先生、信頼できる人などに相談して進学先を決めましょう。