都会の混雑した生活から解放されて、のびのびと田舎の大学でゆったり過ごしたい。そんな想いで田舎の大学を調べてみようとしたことはありませんか!?
確かに田舎には、都会にはない楽しさがあります。しかし、田舎ならではの困った事態も起こり得ます。
今回は、「田舎の大学で後悔することとは?」のテーマで話を進めます!
立命館アジア太平洋大学(大分県)
田舎の大学で後悔すること3選
田舎の大学に行って後悔することは、どんなことあるのでしょうか。
- 勉学の内容を考えずに来てしまった
- アルバイトの種類が少ない、稼げない
- 就職活動に遅れがち
以上が田舎の大学に行って後悔することです。順に見ていきましょう。
<勉学の内容を考えずに来てしまった>
地方の大学には、大規模な総合大学が少ないです。そうなると、自分の取り組みたい学部・学科が無いのに田舎暮らしをしたくて来てしまった、という話もよくあります。
まず、学生の本分は学業です。田舎はのんびりの学生生活ができるといっても、遊びに行くワケではありません。
都会から離れたい気持ちが先行し、自分の望む学部・学科が田舎には特に無かったのに、それでも田舎暮らしをしたいから田舎の大学に来る、というのはあまりオススメできません。
将来の就職なども考えて、学部や学科はよく検討しましょう。
また、田舎には、地元の学力の高くない学生も大勢います。大学卒業後もそのまま出身地の地元の田舎で就職する人ならあまり問題ないかも知れませんが、そういう学問研究に向かう気構えの低い環境で学生生活を送る可能性もあります。
<アルバイトの種類が少ない、稼げない>
若い世代には、色々と知りたいこと、やってみたいもの、が多々あります。アルバイトもその一つですが、田舎にはそういう色々なアルバイト経験をする場が少ないです。
また、アルバイトなどの最低賃金は、各都道府県によって異なります。東京都と地方の時給の低い県とでは、最低賃金が200円以上も違います。
大学生活の間に様々な職業を見てみたいと思い、まずアルバイトで・・・と探してみたが、あまり自分の思っていた業界や職種を体験してみることができなかった、という事態もよくあります。
就職につなげるための経験としてアルバイトをしてみよう、という考えとは違うところでのアルバイトをする可能性は承知しておきましょう。
実際に行った土地の中にあるアルバイトをするのが一般的で、それ以外はネットを通じて何かをする、ということになります。希望のアルバイトは、内容によってはそのアルバイトが都会だけのものかも知れません。
<就職活動に遅れがち>
田舎の大学で特に注意したいのは就職活動です。
全体に、田舎では東京や大阪などの都会と比べると、何をするにもスタートが遅く、日常から歩くスピードも遅いのが田舎の特徴です。田舎の大学に行くと、都会とは違い、何においてものんびりになりがちです。
田舎には都会と違って「先端的な研究」「国際社会への適応」などには敏感ではありません。そこに合わせて学生生活ものんびりした生活スタイルを敢えて貫く、という考えもあります。
せめて大学生活だけは時代に振り回されずに自分らしい生活を送りたい、という気持ちで田舎の大学生活を楽しむことを否定はしません。だからといって就職事情についても疎くなるのは問題です。
もし、大学生活と就職は別、という考えがあるなら、周囲ののんびりムードに流されず、資格試験の勉強や企業の情報、自己理解と向いている職業の検討、などは早めに開始しないと間に合いません。
この点については、都会にいる人から情報収集する手立てを用意しておくのが賢明です。
厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/index.html
上越教育大学(新潟県)
田舎の大学の生活費用は!?
一人暮らしの学生の平均的な支出は、月額でおよそ12万5千円と言われています。実家からの仕送り以外にある程度は自分で補わなければいけない学生が多数派です。
<学生アルバイトの平均収入は>
日本学生支援機構の学生生活調査結果によると、 学生のアルバイトの平均的な収入は、1ヶ月で約3万円といわれています。1週間あたり11〜15時間くらいの労働時間が多数派になっています。
優秀な学生のアルバイトに家庭教師などがありますが、時間が短いため時給は高くても合計金額はそれほど見込めません。また、田舎には家庭教師のアルバイトはないかも知れません。
一般的には、学生のアルバイトには様々なものがあります。個人のやってみたい仕事や向いている仕事など、色々とあります。
そのようなアルバイトが「ある」という前提で言えば、たとえば店員というだけでも、コンビニ・スーパー・100円ショップ、アパレルショップなどの店員や、居酒屋・カフェ・ファミレスなど飲食店の店員、など多くの種類があります。
その他にホテルの客室整備、商品の製造工場、引っ越し運搬の短期アルバイトなど、期間や時給の幅も広く、多数の学生アルバイトがあります。
ただし、そういう数々のアルバイトを経験しようと思っても、田舎にはその種の業界やアルバイトの募集がないかも知れないので、受験の前にその土地について調べることをオススメします。
伝統的な新聞配達の奨学生制度もある
都会の大学でなるべく自力で頑張ってみよう、という人には強い味方がいます。それは、「新聞奨学生」の制度です。
新聞を配るための町の集積センターを「専売所」といい、そこに住み込んで朝刊や夕刊を配達します。勤務内容にもよりますが、住み込める部屋だけでなく食事もつきます。給料は約10万円くらいで、これ以外に大学の奨学金が出ます。
現代はネットで情報を得ることができ、新聞の記事も速いスピードで入手できます。それでも紙に印刷された記事をじっくり読みたい人も多数います。そのため、未だに新聞配達をする人員は必要です。
大抵の新聞社は奨学生制度を実施しています。
日本学生支援機構
https://www.jasso.go.jp/
全国大学生協連
https://www.univcoop.or.jp/index.html
・読売育英奨学会
http://www.yc1.jp/yomisho/index/
・朝日奨学会
http://www.asahishogakukai.or.jp/sp
http://www.asahishogakukai.or.jp
・毎日育英会
http://www.mainichi-ikueikai.com/
・産経新聞奨学会
http://www.sankei-shougakukai.jp/
・日本経済新聞育英奨学会
http://www.nsn-tokyo.jp/ikuei/
・東京新聞奨学会
https://static.tokyo-np.co.jp/tokyo-np/pages/hanbai/shougaku/about.html
高知県立大学(高知県)
田舎で後悔しない大学生活を送るには
田舎で後悔しない大学生活を送るには、以下の3点が大切です。
- 取り組む学問をしっかり決めて受験する
- 田舎に合わせながら都会の情報も得る
- 就職活動は早めに
以上の3点は、田舎の大学に通ったことから生じるデメリットを軽減し、都会との差を埋めるための重要な3点です。
第一に、「取り組む学問をしっかり決めて受験する」は、ただ田舎で暮らしたいという気持ちばかりを優先し、取り組む勉学の内容や卒業後の就職にどう関わるかを深く考えなかった後悔を防ぐために必要です。
第二に、「田舎に合わせながら都会の情報も得る」は、田舎の生活を楽しみに来たのだから田舎の暮らしに合わせて生活するにしても、あまりにも気の緩んだのんびり過ぎる生活をし続けてしまった後悔を防ぐために必要です。
第三に、「就職活動は早めに」は、田舎に移ったままその土地に残る決意をしていない人はUターン就職する可能性が十分にあったのに、その準備に遅れて就職活動に失敗してしまった後悔を防ぐために必要です。
このように、田舎が都会とは違う環境だからこそ、その「違い」を忘れずに大学生活を送りましょう。
田舎の「無い」を楽しむ、ということについては、都会とは別のものであり、一概には比べられないところがあります。その「無い」環境で工夫した生活をすれば、ある程度は納得できる学生生活を送れます。
育英館大学(北海道)
まとめ
今回は、「田舎の大学に行って後悔すること」について説明しました。
- 勉学の内容を考えずに来てしまった
- アルバイトの種類が少ない、稼げない
- 就職活動に遅れがち
以上が田舎の大学に来て後悔することが多い3点です。
その対策として、
- 取り組む学問をしっかり決めて受験する
- 田舎に合わせながら都会の情報も得る
- 就職活動は早めに
この3点に留意することが大切です。
せっかくの「田舎暮らし」を満喫するために、大学生活に要する費用はどれくらいか、可能なアルバイトはどんなものがあるか、など事前に調べられることは知っておきましょう。
その上で、都会では味わえない田舎の大学生活を楽しみましょう。