大学では、「何かを専門的に学ぶ」というイメージがありませんか?
モチロンその通りですが、では「幅広く学ぶ」ということはできないのでしょうか!?
実は、それが可能です。
今回は、「幅広く学べる学部」をマナビバがご紹介します!
まずは文系の「幅広く学べる学部」をご覧ください。
文系の幅広く学べる学部4選
<教養学部>
まず「文系の幅広く学べる学部」というと、「教養学部」です。
文字通り「教養」を身につけるために幅広く学ぶのが「教養学部」の目的です。世の中の事象はそれぞれ関連していて、それを多角的に見ながら広い視野で考えていける人材を目指します。
大学という所は、教養を身につけるところです。その意味では大学らしい大学が「教養学部」といえます。
<人文科学部・文学部>
「人文科学部」は、文系の2系統である「人文科学」「社会科学」の中の「人文科学」の系統を幅広く学びます。
大抵の大学は「人文科学部」「文学部」の中で様々な学科に分かれています。たとえば「文学」「哲学」「歴史」「心理」「社会」「文化」「現代コミュニケーション」などがあります。
勉強の内容は想像しやすいと思いますが、純粋に好きな科目がある高校生は「人文科学部」「文学部」へ進めば興味のある科目の勉強にのめり込むことが可能になります。
<教育学部>
「教育学部」では、人間を教育するというある意味とても難しいことを研究します。子どもの成長過程において、心理学や社会学など幅広い要素を取り入れながら教育について学びます。
「教育学部」と聞けば学校の先生になる学部という印象がありますが、必ずしもそうとは限りません。
教員になることも当然にできますが、教員にならずに一般企業や学校以外の公務員で就職する人もいます。
人間に対して多角的な視点で勉強し、人の教育に関わる理解のし方やマネジメントの方法を知り、その知識を活かして企業の人事などに携わることできます。
<国際学部>
「国際学部」では英語の語学力を養成しながら広く一般教養を学びます。
「幅広く教養を身につける」という点では「教養学部」と似ています。ただ、語学力の重要度が違います。英語を介して、さらに学部間の垣根を取り払って広く学んで総合的な知見を身につけるのが「国際学部」の特徴です。
これ以外では、国際系の学部に「国際関係学部」や「国際文化学部」などもあります。英語ではなく日本語で国際関係について研究する学校も多く、「国際」と名のついた学部が常に英語ということでもありません。
世界中の人々と交流する外交官や貿易会社、商社、外資系の企業などへ就職を目指す人が多数います。また、英語力を生かして観光関連の仕事や語学の学校に就職することも可能です。
幅広く学ぶメリット・デメリット
<幅広く学ぶメリット>
幅広く学ぶということは、他の学部の学生とも一緒に勉学に取り組む機会も増えます。これが幅広く学ぶ上で、単に幅広い内容の学術書を読むだけでは身につかない大きなメリットを生み出します。
たとえば、「国際学部」では帰国子女や留学生なども多数いるので国際的な環境が出来上がり、授業も英語主体のため実践的な英語力を養うことができます。
そうすると、そこで語学力の高い学生が増え、「国際学部」以外の学部生も彼ら・彼女らと交流することで英語力を身につけていけるメリットがあります。
また、大学を卒業した後の長い人生で、幅広い教養を持っている自体が周囲から一目置かれるような存在になる可能性があります。多角的な視点で物事を考えて含蓄のある言動をとれる人物は、どの業界にいても信頼され、尊敬されます。
<幅広く学ぶデメリット>
広い分野を学ぶということは、逆に言えば広く浅く学ぶために深い知識が得られない、ということにつながります。
入学後も主体的に考えて動き、色々なことを知っていて色々なことをやれる人になれば理想的ですが、それができない場合、何の専門性も持たない学生になってしまう危惧は否定できません。
その他では、「心理学部」についてはよく考えないと後悔する危険があります。
「心理学部」は近年とても人気があり、人の行動の動機や行動に至る思考などを研究する学問ということで、これに興味のある人は「心理学」を安易に受講する傾向があります。
ところが、その後で厳しい目に遭うのは実験が多いことです。そして、その統計が重要なため数値を正確に記録し、決められた計算式に基づいて整理しなければなりません。
そのような、ほぼ理系に近い部分も「心理学」にはあります。計算や数式が必要であることを知らないと後で困ります。
文系で幅広く学んだ後の注意点は?
幅広く学んんで得たものを活かせないと、何の切り札も持たずに卒業を迎えることになりかねません。
外部の人から見て、長々とした名前の学部・学科やすぐ理解しにくいカタカナ名の学部・学科は、その大学の中の人でないと何を勉強する学部・学科なのかわからないということも有り得ます。
特に、就職活動でその点が不利になってしまうこともあるため、その対策を考えるのが必要です。
たとえば面接で、「総合社会学とは何ですか?」と質問されて、それを外部の人にも良くわかるように説明できるようにしておかないと、評価は低くなってしまいます。
企業の採用担当者からすれば、あまりよくわからないことを学んで、それを人に説明できないような人をウチの会社に入れていいのか、ということになります。
「人文学系は就職しにくい」という話を耳にしますが、それは人文科学に問題があるのではなく、しっかり相手に理解できるよう説明できないことに問題があるのです。
確かに、法学部や経済学部と違い、大学で学んだ幅広い教養を企業で活かすのは難しいかもしれません。しかし、企業が採用の際に見るのは学部ではなく、その人自身です。
大概は、どこの企業にも人文学系の出身者が多数います。
それでも対策を強いていうなら、人文学系に行きたい人はネームバリューがのある大学に行き、その大学のブランド力で就職を有利にする、という手もあります。
まとめ
今回は、文系で幅広く学べる学部について紹介しました。
- 教養学部
- 人文科学部・文学部
- 教育学部
- 国際学部
などが文系で幅広く学べる学部です。ここで学ぶメリットには、学部間の垣根を取り払って多くの学生と交流し、さらに広い視野や語学力を高められるメリットがあります。
一方で、専門的な知識がないことや、理系に近い心理学をガチガチの文系の人が受講して失敗する、などのデメリットもあります。
文系で幅広く学んだ後は、就職で不利にならないよう、相手に何を学んだのかわかるようにしっかり説明できるようにすることが大切です。
以上の点を踏まえて、文系で幅広く学べる学部で学生生活を送ってみてはいかがでしょうか。
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