北海道は、通学区域(学区)が19に分けられています。
公立高校の「普通科」では、原則として自分の住んでいる学区の高校に進学する仕組みになっています。
これに対して、他の学区の高校を受験することを「学区外受験」といい、「学区内」の場合とは異なる仕組みが設けられています。
市立札幌清田 普通科グローバルコース、
市立札幌平岸 普通科デザインアートコースを含む
左記以外の公立の理数科や総合学科、職業科や市立・高専には学区制度は適応されず、全道いずれの学校にも同じ条件で入学することができます。
ただし、札幌の一部の私立高校では、札幌(石狩)圏の生徒とその他の地区の生徒で、合格に要するランクの基準に差を設けている場合もあります。
公立高校では、通学区域以外の高校に入学できる定員が設けられています。
(地域事情により、一部例外あり)
入学出来る割合 | |
---|---|
石狩学区以外から石狩学区へ | 定員の5%まで |
石狩以外の各学区へ | 定員の10%まで |
総定員120以下の学校へ | 定員の50%まで |
入学出来る割合 | |
---|---|
札幌市外の地域から 札幌市立高校へ |
定員の20%まで |
高校名 | ||
---|---|---|
石狩 | 旧第1 | 南 月寒 藻岩 平岸 南陵 旭丘 |
旧第2 | 東 清田 啓成 白石 平岡 真栄 白陵 厚別 | |
旧第3 | 東陵 丘珠 東豊 | |
旧第4 | 北 国際情報 新川 北陵 石狩南 英藍 当別 石狩翔陽 | |
旧第5 | 西 手稲 稲雲 西陵 あすかぜ | |
旧第6 | 大麻 江別 野幌 | |
旧第7 | 北広島 北広島西 千歳 千歳北陽 恵庭北 恵庭南 | |
渡島 | 函館中部 市立函館 函館西 八雲 七飯 上磯 長万部 南茅部 知内 松前 森 | |
檜山 | 江差 上ノ国 奥尻 檜山北 | |
後志 | 小樽潮陵 小樽桜陽 倶知安 岩内 寿都 蘭越 余市紅志 | |
空知南 | 岩見沢東 岩見沢西 岩見沢緑陵 栗山 夕張 月形 長沼 南幌 美唄尚永 | |
空知北 | 滝川 滝川西 深川西 芦別 砂川 | |
留萌 | 留萌 羽幌 天塩 | |
上川南 | 旭川東 旭川北 旭川西 旭川永嶺 富良野 南富良野 上富良野 東川 鷹栖 上川 美瑛 旭川南 | |
上川北 | 士別翔雲 名寄 美深 剣淵 | |
宗谷 | 稚内 浜頓別 枝幸 豊富 礼文 利尻 | |
オホーツク中 | 北見北斗 北見柏陽 北見緑陵 美幌 佐呂間 津別 常呂 訓子府 留辺蘂 | |
オホーツク東 | 網走南ヶ丘 網走桂陽 女満別 清里 斜里 | |
オホーツク西 | 紋別 遠軽 雄武 興部 湧別 | |
胆振西 | 室蘭栄 室蘭清水丘 伊達 伊達緑丘 登別青嶺 室蘭東翔 | |
胆振東 | 苫小牧東 苫小牧南 苫小牧西 白老東 厚真 穂別 追分 鵡川 | |
日高 | 静内 平取 富川 えりも 浦河 | |
十勝 | 帯広柏葉 帯広三条 帯広緑陽 芽室 本別 音更 広尾 幕別清陵 鹿追 足寄 上士幌 大樹 清水 池田 | |
釧路 | 釧路湖陵 釧路江南 釧路北陽 厚岸翔洋 弟子屈 霧多布 阿寒 白糠 標茶 釧路明輝 | |
根室 | 根室 中標津 別海 羅臼 士別 |
※生徒募集を停止した高校を除きます。
高校名 | 通学区域 | |
---|---|---|
石狩 | 札幌啓成 | 南幌町 |
札幌あすかぜ | 小樽市のうち銭函1〜5丁目、星野町、春香町、見晴町、張碓町、桂岡町 | |
大麻・江別 | 南幌町 | |
北広島 | 長沼町 | |
北広島西 | 南幌町、長沼町 | |
渡島 | 長万部 | 黒松内町の一部 |
檜山 | 江差・上ノ国・奥尻 | 八雲町のうち、熊石地域 |
空知南 | 岩見沢東・岩見沢西・岩見沢緑陵 | 新篠津村 |
月形 | 新篠津村、浦臼町 | |
留萌 | 留萌・羽幌・天塩 | 幌延町 |
オホーツク中 | 常呂 | 網走市、大空町、斜里町、清里町、小清水町 |
オホーツク東 | 網走南ケ丘・網走桂陽・女満別・斜里 | 北見市常呂町 |
胆振東 | 追分 | 千歳市のうち、協和、幌加、新川、東丘、由仁町と栗山町の一部 |
※上記以外にも、一部地域では道内全高校への入学が学区内とみなされます。
北海道の高校入試では、当日の試験の得点以外に中学校での成績評価「内申点」が合否の判定に用いられます。内申点は中1からの各学年の成績を元に計算します。また算出した内申点を20点ごとに区切って「内申ランク」を決めます。同じランクでも内申点が高いほど有利になります。
内申点は、通知表の成績を元にこのように計算されます。算出した内申点を右の表に当てはめると自分の内申ランクがわかります。
(中1・学年末の通知表 9教科×2)
+(中2・学年末の通知表 9教科×2)
+(中3・学年末の通知表 9教科×3)
※この計算をする際には、必ず5段階評価で行いますので、学校でもらう通知表の判定が10段階になっている人は、1と2なら「1」、3と4なら「2」…というように5段階評価に直してから計算しましょう。
ランク | A | B | C | D | E | F | G |
---|---|---|---|---|---|---|---|
内申点 | 315 〜 296 |
295 〜 276 |
275 〜 256 |
255 〜 236 |
235 〜 216 |
215 〜 196 |
195 〜 176 |
ランク | H | I | J | K | L | M | |
内申点 | 175 〜 156 |
155 〜 136 |
135 〜 116 |
115 〜 96 |
95 〜 76 |
75 〜 63 |
公立校入試は5教科60点満点、計300点満点です。
一部の学校では、特定の科目の得点を1.5倍、2倍などにする「傾斜配点」が実施されています。例えば「数学を2倍にする」ような学校であれば、数学が得意な人は有利になります。
傾斜配点が行われる高校では、満点が300点を超えますが、選抜の際は得点を300点満点に換算してから合否判定が行われます。
一部の学校で英語・数学。国語の大門1つを応用性の高い問題に差し替える「学校裁量問題」が採用されています。
※この計算をする際には、必ず5段階評価で行いますので、学校でもらう通知表の判定が10段階になっている人は、1と2なら「1」、3と4なら「2」…というように5段階評価に直してから計算しましょう。
例)ある高校の重視比率が「当日点重視8:2」「内申点重視6:4」だった場合
これは、上記の②にあたる「当日点をより重視する」際に、「当日点を8、内申点を2の割合でみる」という意味です。
同様に③の「内申点をより重視する」際には、「内申点を6、当日点を4の割合でみる」ことになります。
この場合一部の学校では「学力点重視10:0」というケースもあり、この場合は建前上「当日の点数さえ良ければ内申点に関わらず合格できる可能性がある」といえます。
合格した生徒が入学を辞退した場合などに、定員を割ってしまうことがあります。その場合、一旦不合格になった生徒の中から合格者を追加して、合格発表後1週間程度のうちに中学校と本人に通知します。
追加合格に仕組みを使っても定員に足らない場合は二次募集が実施されます。各校の第二次募集の有無は3月下旬に発表され、希望者は出願できます。出願先の高校では、その生徒が最初の入試を受験した高校から生徒の成績を取り寄せて、合否判定を行い通知します。