2020年度の首都圏中学入試には計141校が、中学入試に選択科目で英語を導入しました。
その前の年は125校でしたから、2020年度は25校が増えた計算になります。これは今後も伸びていく予想ができることであり、今後は英語対策がもっと重要になる可能性を示していると言っても過言ではないでしょう!
ついに中学受験にも英語!
今まで中学入試は、算数、国語、社会、理科の4科目入試が主流でした。
近年、文部科学省が公立小学校に小学校3年生からGS(グローバル=スタディ)を取り入れたり、大学入試改革などで外部試験利用入試や共通テストでのリスニング配点を重視したことにより英語への注目が集まっているのです。
「読む・書く・聞く・話す」の4技能全ての能力を幼いうちから身につけ、実用的な英語を使える人材育成を行うのが最終目標とされています。
そんな動きの中で、とうとう中学入試にも英語が入ってきました。それでは、中学入試で出題される英語とはどの程度のレベルのものなのでしょうか?
中学受験の英語のレベルと入試タイプとは?
中学受験の英語入試には帰国子女向けと普通の小学生が対象となる英語選択入試の2つのタイプがあります。
前者は該当者が少ないですが、後者は中学受験をする人には関係があるタイプですね!
中学受験では英語はまだ必修科目ではなく、あくまでも選択科目の位置づけとなっています。
学校によって異なりますが、以下の3つの入試に該当する学校が多いです。
- 国語、算数、英語の中から2科目選択
- 算数と英語の2科目で受験
- 英語のみの1科目受験
問題の英語入試のレベルはと言うと、基礎的な問題を出す入試から小学生レベルを優に超えている難題を出す入試から、学校によってさまざまな独自形式の問題となっています。
まだ中学受験入試で英語が選択になったのは、最近ですので、学校側も問題が一貫して作問できていないようです。
超難関校では英語はなし
日本でも有数の御三家と呼ばれる中学受験の名門校があります。麻布、桜蔭、開成、武蔵、雙葉、女子学院では、英語入試はまだ実施していません。
今後導入される可能性もありますが、未定です。導入されたとしたら、どんな難問が出てくるのでしょうか?
注目が集まります。
小学生のうちに英検を取ろう!
英語の選択問題で奇問難問を出している難関校は少なくとも、いくつか存在します。
中学受験の4科目の勉強も忙しいのに、それどころではないという声が聞こえてきそうですが、英語の難関校に立ち向かうには、英検2級程度の実力が必要になる学校もあります。
小学校6年生の6月までに英検2級を取得できれば、どの中学入試の選択問題も怖くありません。
英検2級とは、高校卒業レベルの英語力です。
小学校4年生~小学校6年生までの間は中学受験の勉強もありますから、小学校の低学年から英検を取得していく必要があります。
英検は6月、10月、1月の年3回あり、今はS-CBTという1日で合格が出る試験も土日に実施されています。近年、英検を受験できる機会も増えましたので、活用しない手はありません。
ただし、過去問題集を買ってやったからと言って、必ず受かるとは限りません。
5級、4級は筆記試験とリスニングなので比較的勉強しやすいと思いますが、3級以降になると、自分の意見を書くライティング(英作文)の試験も課されます。
おまけに2次試験は英語での面接ですから、事前練習が必要になります。ただ、全てライティング以外の筆記試験はマークシートなので、対策をしていけば十分受かることはできると思います。
小学生で英検2級を目指すのであれば、英検専門の塾や英会話で英検の指導をしてくれるところに通うのが一番手っ取り早いでしょう。
もし、独学でやるのだとすれば、親のサポートが必須になります。小学生は高校文法などもあるため、筆記試験より比較的リスニングの方が点数を取りやすいと思います。
過去問のCDや音声アプリなどを利用して、英語に耳を慣らしていきましょう!
また、リスニングの原稿(スクリプト)を見ながら、英語を聴くとより効果的です。ライティング(英作文)の対策は、まずは型にはまった形を覚え、その通りに英文を書いていきましょう。
ただし、書いた文章を添削してくれる人は必ず必要になります。
あとは、英単語力が物を言うので、パス単やでる順などの英検の受検級に合った単語帳の意味を全て覚えましょう。
小学生英語はかなりの労力がかかります。
英検2級を小学生で取得するのと、中学入試の4科目の勉強をするのとでは、4科目を勉強した方が効率が良いのがお分かりいただけると思います。
まとめ
第一志望校が英語選択ではなくても大丈夫な場合は、4科目の学習をした方が無難です。その方が得点も取りやすいですし、勉強に対する負担も少なくて済むと思います。
英語を幼少時代から習っていた、英検2級レベルの英語力があるなど英語に自信がある人は、英語入試を受けてみてもよいかもしれません。
どちらにしても、勉強が必要なのはたしかです。自分に合っている入試形態を探し、思う存分実力を発揮してくださいね!
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